2017.01.28(最終更新日: 2017.05.17) 41375 views

[音の基本]Premiereのエフェクトだけでインタビュー音声を良くする方法

ロサンゼルスと日本を拠点に映像制作を承っております。映画、TVCM、ミュージックビデオからVR動画ま...

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今回は、インタビューなどを録音した際、プレミアに使われているエフェクトだけで音質を良くする方法を教えます。

入力した音がすでに割れていたり、ノイズが声よりも大きかったりすると、どれだけエフェクトをかけたところで大した効果は得られません。
まずは正しく録音された音声であることが前提です。

それを踏まえた上で、以下が
Premiere(プレミア)に音を取り込んだ後、音編集を行う際の順序です。

ノーマライズ

タイムラインに取り込んだ全ての録音ファイルの最大音量を均等にします。
これを最初にすることで、同じエフェクトをコピペでかけても、音がピークすることが無くなります。

ノイズ除去

白ノイズと言われるルームトーンを必要最低限、取り除きます。歯擦音を除去します。(サシスセソの発音をした時に聞こえるノイズ音)

EQ調整

男性、女性の声の周波数や、その倍音である周波数を持ち上げ、声を聞き取りやすくします。

リミッター

最大の音量を決め、それ以上音が大きくならないように設定します。

コンプレッサー

設定されたボリューム以上の音を圧縮し、音が大きいところが割れないようにします。この際、一時的に音が小さくなります。

ボリューム調整

コンプレッサーで圧縮された音全体を今度は大きくし、最終的な出力のレベルに合わせます。

以上が、大まかな音編集の流れです。
それぞれ詳しく説明していきます!

ノーマライゼーション

ノーマライズとは、バラバラのレベルで録音(入力)された音声の、最大音量を均一化することで、クリップ間の音量レベルを均一にする作業です。

ノーマライゼーションを行いたい全てのインタビュークリップの音を選択し、クリップ上で右クリックします。メニューの中からAudio Gainを選択します。

ゲインのポップアップメニューには4種類のゲインのかけ方があります。
その中の一番下、Normalize All Peak toを選択します。
統一したいボリュームを設定し、OKを押します。
今回は説明のために-6dbを設定しました。あまり小さくしすぎないようにしてください。

結果は以下の様になります。ピークが-6dbに下がりました。

ノイズ除去

ノイズ除去で使えるエフェクトは全部で3つ。Denoiser, Notch, そしてDeEsser(Legacy)です。
全て使う必要が無い場合もあります。何度か試してみて、自分の耳を鍛えてください。

Deniserは白ノイズを除去するエフェクトです。
エフェクト自体が自動的に白ノイズの周波数を特定し、除去してくれます。
エフェクターは3つ:Reduction, Freeze, Offsetです。
Reductionは、特定したノイズの周波数らを除去する音量を設定します。
Freezeは検出中の周波数をフリーズした値で固定します。
Offsetは、フリーズした周波数と自動で特定した周波数の除去する音量の差を確定します。

Notchは特定の周波数に限ってノイズを除去することが出来ます。
例えば日本では西日本と東日本の電力会社の送電から発するノイズの周波数が決まっています。
西日本は60Hz、東日本は50Hzです。
他にも特定の周波数がノイズを出している場合、その周波数のdbだけを調整することが出来ます。
EQよりも断定的に周波数を限定出来るため、ノイズ除去に適しています。

エフェクターは2つ。
周波数(Center)とQです。
QはHigher Value Reduce Widthと言うらしく、要は断定した周波数の両近辺の周波数帯のどれほどの幅に影響を与えるか、ということ。
Qの値が大きくなればなるほど、影響を受ける周波数の幅は小さくなります。

そして最後にDeEsser (Legacy)です。
これは歯擦音と言って、「s」や「t」の言葉を発した時に聞こえる高周波数の摩擦音を除去します。
エフェクトの最後にLegacy (レガシー)とついたものを選んでください。
エフェクターがとてもシンプルになっていて、GainとGenderです。
Gainは、摩擦音の音量をどれほど下げるかを調整します。
Genderは声が男性か女性かを選択します。これによって発せられるヒスの音域を特定します。

EQ調整

続いてEQ調整です。エフェクトからEQを選びます。
ポップアップメニューでパラメトリックイコライザという編集を行います。
イコライザでは、特定の範囲の周波数帯の音量を上げ下げすることで、インタビューしている人の声を、聞こえ易くします。
男性の場合、600-800Hzが主音。女性の場合は800-1200Hz、子供は1000Hz-1400Hzだそうです。(参考リンク)
今回は例として、女性の声のイコライザ調整をした場合のサンプルをご紹介します。声の低い女性でした。

コツとしては対象人物に合った音域を上げてあげたり、他の部分を下げたりして声をクリアにしていきます。
4-7db上げると結構違いがはっきりします。
そして100Hz以下、3,000Hz以上の音域は大幅に下げます。これは声を更にクリアにするためのコツです。

裏ワザとしては、背景に入れる音楽などにイコライザをかけて、声とは反対のことをすると、声と音楽が別の音域でうまく交わることが出来ます。

コンプレッサー

あともう少しで完成です。
次はコンプレッサーとリミッターの説明をします。
エフェクトからMultiband Compressor(マルチバンド コンプレッサー)を選んでください。
Edit(編集)を選択し、ポップアップメニューを開きます。

ここで大切なことは、まずメニュー右のリミッターのボタンをクリックして、リミッターをかけることです。
リミッターをかけることで音が飛んで割れないように限界値を定めることが出来ます。
オススメは以下の通り。

Threshold -12db
Margin -1db
Attack 2ms
Release 500ms

その後、グラフィックを区切っている3つの線、バンドセレクトでインタビューの声に合わせて、低域、中域、高域に分けます。
ソロのボタンを押すと特定の音域だけを聞くことが出来、その音域のゲインを調整することが出来ます。
このエフェクトを使って低域と高域の必要無い音を消して、クリアではっきりとした音を作ります。

オプションのリンク バンド コントロールを押すと全域のコントローラーがリンクします。
これは最終的な調整をする時に使います。また出力ゲインでボリュームを調整することも出来ます。

ボリューム調整

最後にボリュームエフェクトを使って書き出し前の最終調整を行います。
ボリュームエフェクトとゲインの違いはボリュームは出力アップが6dbまでしか出来ないところです。
これは最終的に細かな音を1ー6db上げて更に良くミックスするために使います。
つまり、ゲインは入力時、ボリュームは出力時に使うと覚えておくと良いと思います。

以上、インタビューの音声編集に使えそうなエフェクトを大まかに洗い出しました。
これでダイアログクリーニングして、綺麗でクオリティの高いコンテンツを作ってください。

追記

この一連のエフェクトをプリセットとして男性用、女性用で作っておくと掃除がとても早くなると思いますので、試してみてはいかがでしょうか。

気になる制作ノートは、
クリップしておくと
あとからいつでも見返したりできます。

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