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2017.02.01(最終更新日: 2017.06.30 ) 5164 views

PremiereのLumetriカラーで色補正したらダメかも

映像に手を出し始めたウェブ屋さん。

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追記: 2017/06/30

LUTを充てると、暗部が戻らない減少について、その理由を鎌田さんが書いておりました。
なるほど、そういうことだったのか。

DaVinci Resolveのカラコレ可逆性 |Vook note(ヴックノート)
http://vook.vc/n/354

前置き

自分のカメラで映像を撮影するとき、もっぱらS-Log2で記録して、あとからLUTを充てつつ、よくわからないながらに色をいじってるんですが、よくわからないながらに一応色の波形(パレード)を見ながらいじってまして、せめてできるだけ、白飛び/黒つぶれが生じないように調整していたところ、ふと気になった現象があったので検証してみました。というお話。

準備

S-Log2で撮る

最近出てるSony製カメラであれば、だいたいS-Log2での撮影に対応してる。いや、さすがにコンデジは対応してないと思うけど、コンデジながらRXシリーズは何故か対応してる。S-Log2については、ここではあまり詳しく書かないが、ただ撮っただけでは全体的に色味が淡く、とても見られたものではない。ちょっとわかりにくいかもしれないが、下図のような感じだ。白いはずの紙は明るいグレーに見えるし、黒い材質や影の部分も、黒というより濃いグレーに見える。

図1: S-Log2で撮影した素材

LUTを充てる

いや、そういう雰囲気の映像にしたいならまぁ別にそのままでもいいのだけれども、それでも大抵は色補正をするだろう。ちょっと前までは、Logな映像にLUTを充てるといえばBlackagic DesignのDavinci Resolveを使うのが主流だったが、去年あたりからだったか、PremiereでもLUTを充てることができるようになった。そのための準備もかんたんで、ワークスペースを「カラー」にするか、ウィンドウメニューから「Lumetriカラー」を選んでLumetriカラーパネルを開くだけだ。そしてここの「基本補正」にある「LUT設定」から、該当するLUTプロファイルを選択すればよい。ただ、S-Log2に関してはデフォルトではプロファイルが含まれていないので、ソニーの公式サイトから、DaVinci Resolve用のCUBEファイルをダウンロードしてくる必要がある(ページ最下部の「参考ページ」を参照)。

そして上記の映像に、S-Log2のLUTを充てた状態が下記である。白が白っぽく、黒が黒っぽくなったのがわかるだろうか。それ以外にも、ちょっとくすんで見えた赤とか青とか黄色とかも、結構鮮やかな感じになったと思う。

図2: 素材にS-Log2用のLUTを充てたもの

黒レベルを上げる

上図の波形の方を見てみよう。映像の方ではこれでも充分かな、と感じるのだが、波形を見てみると、RGBそれぞれで一番下の部分が濃くなっているのがわかると思う。これは本来ビデオガンマで記録していたら黒つぶれしていたところが、LUTを充てたことで再現され、暗部のグラデーションがすべて「黒」として扱われたことを意味する。この映像なら別にそれでもいいのかもしれないが、もし「暗部をもっと出したい!」と思うような絵だったらどうだろうか。おそらく、たとえば黒レベルを上げて暗部を復活させようと思うだろう。
今回LUTを充てた「Lumetriカラーパネル」は、その中で色調補正も行える。その中に「黒レベル」というものがあるので、この値を上げてみた。それが下図である。

図3: 暗部復活を夢見て黒レベルを+30したもの

問題点

図3の波形を確認してみてほしい。あなたが想定したとおりの暗部表現になっただろうか。
個人的には、「図1の通り、データとしては暗部のグラデーションが存在しているのだから、黒レベルを上げたらS-Log2の段階ですでに黒のところ黒で、それより明るいところはいい感じに伸びる」というのを求めていた。カラーコレクションはLUTを充てるのがゴールではなく、むしろそこからがスタートで、LUTを充てた後に、より自分のイメージに近い状態に持っていくからだ。そう考えると、図2の段階で黒つぶれしてしまったものが、図3のように「そのまま明るくなっても」意味が無いのである。潰れた色が復活しないなら、ハナからビデオガンまで撮るわ!という感じだ。

図4: なんとなく押しつぶされた感じが拭えない

対策1

LUTは充てたい。しかし、潰れた色を基に色調補正とか意味がないからしたくない。
そんな時どうすればいいのか。解決は簡単だった。潰れてから補正したくないなら、「潰れる前に補正すれば良い」のである。

Premiereのエフェクトは、上から順にあたっていく。そして、上位のエフェクトは後から調整することが可能なのである。「Lumetriカラーパネル」を用いると自動的に「Lumetriカラー」というエフェクトが付加されるのだが、ここにもう1つ、エフェクトパネルから自分でLumetriカラーエフェクトを追加しよう。そして、それを「LUT設定のされているLumetriカラーエフェクト」の上に持ってくる。あとは、ビデオエフェクトパネルでそのエフェクトの設定項目を開き、自由に色調補正すれば良い。プレビューでは「色調補正→LUT設定」の順で適用されたものが表示されるので、ちゃんとプレビューを確認しながら調整ができる。

図5: 波形の一番下が濃くなっていない!

デメリットとしては、やはりエフェクトを複数つけなければいけない点だろう。「Lumetriカラーエフェクト」を複数つけることで、混乱が生じやすくなるかもしれない。ただ、これに関しては他の色調補正エフェクトを利用すればすむことでもあるので、本質的な問題ではないかもしれない。

対策2

しかしやはり、色調補正エフェクトには「Lumetriカラーエフェクト」1つで済ませたい、という人もいるかもしれない。その場合はもう1つの方法を取ることができる。それは、「Lumetriカラーエフェクト」の「基本補正>LUT設定」を「なし」にして、「クリエイティブ>Look」にLUTを充てる、というものだ。仕組み上、先に「基本補正」の設定を適用した後、「クリエイティブ」の設定を適用させるようなので、これにより「色調補正してから、LUTを充てる」という事が可能になる。

図6: 図5と同じ波形になっている

とはいえ、これにもデメリットはある。それは本来「クリエイティブ」で充てるべき、「カラーグレーディング用Look」を充てられない、というものである。色調補正で終わらず、その後カラーグレーディングも行いたい場合、カラーグレーディング用に「Lumetriカラーエフェクト」を適用しなければならず、結局2つの同じエフェクトをつけることになってしまうのだ。また、「クリエイティブ」が「カラーグレーディング用」だと考えると、そこで「カラーコレクション用LUT」を充てるというのは、意味的にもあまりよろしくなさそうだ。

まとめ

DaVinci Resolveをまともに使ったことないので不確かではあるが、DRでの編集コンセプトは、「行いたい補正の意味単位でノードを作っていく」という点を見ても、Premiereも同じように「色調補正」と「カラーコレクション(LUT適用)」と「カラーグレーディング」とは、別々のエフェクトとして用意し、意図した順序で適用されるように手前でコントロールしたほうが良さそうだ。

参考ページ

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