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2017.05.06(最終更新日: 2017.06.02 ) 744 views

ポスプロの流れについて (2)

ロサンゼルスと日本を拠点に映像制作を承っております。映画、TVCM、ミュージックビデオからVR動画ま...

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前回までの流れ

前回の記事「ポスプロの流れについて (1)」では、ポスプロに必要なファイルフォーマットとは何か、そしてその最初のステップであるDITについて少しだけまとめました。今回は、DITからオフライン編集エディターが作業を引き継ぎ、VFXエディターと連携しながら作業を進めていきます。

ポスプロの流れについて (1) の制作ノートはこちらから読むことが出来ます。

用語解説

オフライン編集とオンライン編集

これはデジタルシネマの業界ではなく、フィルムなどアナログシネマの世界から来た言葉を、デジタル編集の工程上似た性質を持った作業と兼ね合わせて説明したものです。今回もワークフローを説明する便宜上、オフライン・オンライン編集という言葉を借りて話を進めます。

言葉の由来

フィルムで撮影していた頃は、編集工程でのオリジナルフィルムへの物理的なダメージを最小限にするために、オリジナルのネガをコピーしたものを使って編集しました。この工程をオフライン編集と言います。最終的なオーケーが監督から出て初めて、オリジナルのネガを使った編集をしていたそうです。この際にEDLを作成し、オリジナルのネガとフレームレートが同じであることを確認してから、オリジナルを使ったオンライン編集をしました。

デジタルシネマに置き換えると

オフライン編集:編集に適したファイルフォーマット(PRORESやDNxHDなど)にトランスコードされたプロキシファイルを使った編集作業のことを指します。最終的に確定した編集をロック(ピクチャーロック)して、EDL(最近ではXMLやAAF)を作成することが目的です。

オンライン編集:ピクチャーロックされた編集を、プロキシでは無く、高画質のRAWやLOGデータに再接続して、納品データ書き出しを行うアプリケーション上で、タイムラインを再構築することです。TVなどの場合は、放送規格のチェックやテロップの挿入もこの段階の作業です。Web動画制作は、4K RAWファイルをリアルタイムで再生・編集出来るスペックのパソコンを持っている場合は、そもそもオフライン編集をする必要がありません。(ただし、グレーディングソフトが編集ソフトと違う場合は、タイムラインの再構築は必要です。)

リニア編集とノンリニア編集

リニア編集という言葉は、テレビ業界ではTape to Tapeとも言われているそうです(参考リンク)。僕は詳しく説明出来ないので、リンク先を読んでください。

フィルム時代は、フィルムストリップの切って繋いでを繰り返し、シーケンスを組み立てていきました。ただ、ストリップの性質上、直線上1つに繋がっているために、シーンの入れ替えやショットの並び替えが簡単には出来ませんでした。そのために、ある程度編集の流れを前もって決めた上で撮影し、タイムライン軸に沿って編集を前から進めていったために、リニア(直線上の)編集と呼ばれていました。

ノンリニア編集は、NLEという風によく書かれています。これはNon-Linear Editing(ノンリニア・編集)の頭文字をとった略語です。NLEアプリケーションというと、Final Cut Pro, Avid Media Composer, Adobe Premiere, DaVinci Resolve 14などがあります。これはNLEアプリのタイムライン上で、簡単なコピー・ペーストなどで、シーケンスを自由自在に編集出来るので、リニアな編集をする必要が無いためにそう呼ばれます。

ステップ(2):オフライン編集

上でも書きましたが、Adobe PremiereやFinal Cut Pro、Avid Media ComposerなどのNLE(ノンリニアエディッティング)アプリケーションを使った編集のことです。

制作している映像がVFXを含んでいる場合、エディターとVFXエディターを担当する人は大抵違う人物です。そのため、オフライン編集のエディターは、VFXを含んだシーンを編集し終わった後で、VFXに必要な素材をVFXエディターに送る必要があります。


参照:Wicus Lab Blog

この際に、DITもしくはオフラインエディターは、LUTを使ったプロキシ素材では無く、オリジナルのメディアファイル(この場合はRAWやLOG撮影されたメディアと推測します)を、EDLやAAFファイルと一緒に(またはEDLとAAFの両方)VFXエディターに手渡します。メディア素材とAAFを受け取ったVFXエディターは、最高画質のメディアをベースにVFX作業を進めていきます。

この際、EDLとAAFを両方渡す場合がありますが、EDLはタイムラインが正しく再構築されているかのダブルチェックも可能なので、AAFで再構築したもののタイムコードとEDLのタイムコードを照らし合わせながら接続のミスが無いかを確認出来ます。


参照:Wicus Lab Blog

DITとVFXエディターは、CDLや3DLUTのカラー・トランスファー・フォーマット・ファイルを共有することによって、VFXエディターもオフラインエディターの使っているルックを参考にしながら作業を進めることが出来ます。


参照:Wicus Lab Blog

VFXショットが完成すると、VFXをコンポジットした(オリジナルのソースファイルに合成すること)タイムラインを書き出します。この際に、DITやオフラインエディターから受け取ったソールファイルはRAWやLOGでの撮影メディアなので、色のルックがありません。そのためにCDLやLUTを使って、オフライン編集に組み直せる色のルックを塗った状態でプロキシメディアを書き出し、オフラインエディターに送ります。


参照:Wicus Lab Blog

ルックを上塗りして書き出したプロキシVFX素材を、オフライン編集に使用することで、DITがもともと書き出していたプロキシ素材のルックと色をマッチさせることが出来、試写をする際にも不自然に見えずにすみます。


参照:Wicus Lab Blog

オフライン編集が終わると、ポストプロダクション最後の工程であるデジタル・インターミディエイト(Digital Intermediate = DI [ディーアイ])に進みます。DIは、オンライン編集>グレーディング>レンダリング>納品までの工程のことをまとめた総称です。

DIについては次回の記事でお話します。

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