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2017.06.08(最終更新日: 2017.06.09 ) 1541 views

ハリウッド映画に学ぶ、撮影データ保存プロセスと管理

2001年ニュージーランドに移住。 映像学校”Media Design School”を卒業後TV...

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撮影データ管理、皆様はどうされているでしょうか。CFカード、SDカード、SXS、P2などなどレコーディングメディアが発達し撮影データをHDD、SSDなどに保存するようになり一目でデータの保管場所が見分けられなくなりました。撮影データをどこに置いたか忘れてしまい探すのに膨大な時間がかかってしまった、見つからなくなってしまったなどという経験をされたかたもいらっしゃると思います。自分はテープ現場からデジタルレコーディングメディアの黎明期経て10年以上TV、映画、CMなどの現場を経験してきました(日本の現場ではありませんが)そんな自分の経験から撮影現場のデータ管理について少し書かせていただきます。

1、撮影のデータをHDDなどに書き出す際にどのようにフォルダー作りをされているでしょうか?もしかすると、以下のような管理方法を使っている方もいらっしゃるかもしれません。

a) プロジェクト名(プロジェクト名のみ)
b) クライアント五十音順(クライアント別HDD)
c) カテゴリー別
d) 編集マン任せ

これらは信頼のおけないフォルダー名や管理方法でプロのDITやDW(Data Wrangler データを撮影現場でバックアップするスタッフ)がやらない方法です。

a)
多くの方はフォルダ名をプロジェクト名で振り分けていることと思いますが、実はこれは大きな失敗につながることがあります。人の記憶というのは曖昧でこういったプロジェクト名はおそらく数カ月から数年以内に忘れてしまうことになると思います。ある日突然大昔のクライアントから連絡が来て再編集や追加撮影で以前の映像を使いたいなどと言われたとき相当な時間を取られてファイルを探すこととなります。大きなプロダクションではサブタイトルとしてフォルダなどにプロジェクト名を書き込みますがプロジェクト名だけでフォルダを管理することありません。
b)
デジタルデータ管理という意味ではあまりポピュラーではないかもしれませんが、いろんな職場ではまだクライアントごとに戸棚を設けたり、実際のフォルダーなどで書類などを五十音別に仕分けしていることがあります。これは90年代に流行った超OO法などでも解説されていたようあまり賢明な分別方法ではありません。余分なスペースや設備費がかさむことにもなりクライアントごとにHDDを別にするなどということは大きな無駄を生むことになります。
c)
様々な理由から昔から図書館などの大型の施設ではカテゴリーに仕分けるデータ管理方法が用いられてます。カテゴリー別というのもHDD管理ではではあまり使われていないかもしれません。カテゴリーに仕分けた場合、相当記憶に自信のない限りまず数カ月で完璧に忘れてしまいます。そしてカテゴリー別に仕分けた場合それを管理する新たなデータベースが必要になることになります。
d)
小さなプロダクション(10人以下)の場合、編集マンに撮影データを渡し完全に編集マン任せにしている会社も少なくないと思います。その編集マンがどんな事情でいつ会社を出ていくかわかりませんし、その編集マンでさえどんなフォルダ名を作ったか忘れてしまうこともまた少なくないと思います。

では映画やTVのプロダクションではどのようにデータ管理をしているのでしょう。
全て日付をベースとしたデータの管理しています。フォルダの階層を上から順にいくと

  • 年月日(数字のみ)
  • サブタイトル(日本後でなくアルファベット表記が望ましい)
  • カメラ名(アルファベット)
  • リール番号(3桁以上の数字)
  • 撮影データ(最後の階層)

年月日、サブタイトル
最初の年月日とサブタイトル(プロジェクト名)は一つのフォルダ名にしてもかかまわないと思います。年月日を一番とすることには多くの意味があります。PCによるデジタル管理の場合、数字そしてアルファベットの順で仕分けられるので(PCの性格から、日本語、全角文字表記を避ける)この方法では自動的に撮影順にデーターが管理できることです。そして撮影した日付はまず現場にいた人間のほぼ全てのカレンダーに記録されていることだと思います。これはプロジェクト後にデータを必要とする際にもクライアントもしくは自分のカレンダーを振り返ればすぐにデータにアクセスできます。またワンオフのクライアントから数年後に連絡が来てもクライアントは何年何月に撮影したなどと思い出させようとするはずです。

カメラ名、リール番号
TV系(数十台のカメラを使用する)を除くプロダクション以外ではカメラはアルファベットで表記します(日本ではそうでないかも)これはリールナンバーとの混乱を避けるという意味もあります。リール番号は数字で表記しますが大概3桁もしくは4桁の番号を振り分けることで振り分け番号が不足することを避けます。つまりこの階層ではフォルダー名はA001、B001…となります。CamA>0001と2階層に分けることもあります、またカメラ収録テストではA000とかA999などを使用して実際の撮影ファイルと分けることが多いです。

2、撮影開始からデータ管理はすでに始まっている
映画や大きなプロダクションの現場では一台のカメラに2つ以上のメディアスロットがある場合でも2枚のカードを同時にスロットに入れないようにします。報道取材やドキュメンタリーはその範疇ではありませんが、どちらのスロットに記録されたか忘れてしまったり、間違ってワンテイクだけ別のスロットに書き込まれたなどという混乱を避ける。またカードをまたぐことでドロップフレームの危険性も避けるということです(フィルム撮影ではリールをまたぐテイクはありえない)ARRIやREDのスロットが一つなのはそういう意味もあります。スロットにカードを入れた時点でリール番号を振る。リール番号を書いたダクトテープなどでスロットに上に目印をする。撮影現場にはDWがいるのですが、カメラからカードを(ACの仕事)取り出してDWに手渡すまでに間違ったカードを渡してしまわないようにしたり、データコピーを開始するまでの間での取り扱いで間違いを防ぐことに大きな目的があります。またダクトテープの色を変えてカメラを仕分けることもできます(慣例として、カメラAは赤、カメラBは青)そして撮影順にデータを管理することで編集マンの負担やポストワークフローでの混乱を避けることを目的ともしています。

3、カードリーダーの信頼性
保存用HDD、SSDの速さや信頼性などは多くのコミュで色々と話されていますが、カードリーダーの信頼性も忘れてはなりません。データコピーの一連の過程で事故が一番起きやすいのはこのカードリーダーによるものです。いわゆる安価なノンメーカーと呼ばれている会社のカードリーダーは絶対と言っていいほど避けるべきです。実際の自分の現場で、ある日データが壊れていたとクレームがあり、プロダクションは自分に多大な補償を振りかけてきました。カメラテストもしたし全く覚えのないことで遠くのプロダクションに出かけ撮影データをチェックすることになりました。色々試した結果、カメラでレビューする場合はなんともないことがわかり、この時点でカードリーダーが問題だとわかり、新しいカードリーダーでコピーすることで問題は解決できました。

4、データ複製ソフトShotPut Pro
ほとんどの人がいわゆるコピペでデータを書き出す作業をやっていると思いまが、プロの現場ではこのコピペはタブーです。今のPCは安定して作業が行えるようになりコピペでの事故が少なくなりました。大きな現場ではデーター複製のソフトを使うことがスタンダードとなっています。ShotPutProというソフトはその中でも一番信頼が高く世界中の現場でも多くのDWが愛用しています。このソフトを使うと複数ディスクへの同時データ複製(なぜかコピペより断然速い)複製されたデータが壊れていないかどうかのチェックをおこない、レポートファイルまで作ってくれる優秀なソフトで撮影現場で書き出さないといけない場合や数の少ないスタッフ現場などでは活躍してくれると思います。約15,000円ほどで使い方も難しくないので(日本語用があるかどうか不明)持っていても良いかもしれません。

ShotPut Proへのリンク
http://www.imagineproducts.com/index.php?main_page=index&cPath=5

カードメディアで撮影を記録する現在、撮影データ管理は最も重要なプロセスです。プロダクションの大小に関わらず一度データ管理のワークフローを見直してみてはいかがでしょうか。

気になる制作ノートは、
クリップしておくと
あとからいつでも見返したりできます。
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    鎌田 啓生 / Hiroki Kamada

    2017.06.08

    ShotPut Proはとてもシンプルで使いやすいソフトなので、現場ではとても重宝されるアイテムですね!記事勉強になりました。ありがとうございます。

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    Tatsuya Sasaki

    2017.06.08

    今回は、フォルダーの構成を中心に記事を書きましたが、時間があれば、ShotPut Proの使い方についても書いていきたいと思ってます。

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    橘 剛史 / Takafumi Tachibana

    2017.09.07

    非常に参考になりました!ShotPut Pro使ってみたいと思います。

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