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2017.08.29(最終更新日: 2017.08.30 ) 700 views

スライダーの選び方 ある種のスライダーでスムースな動作がいとも簡単に!!

GHシリーズとスタビライザー、スライダーなどで趣味の個人映像制作をしています。

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趣味で映像制作をしております。こんな場に投稿させて頂くのは分不相応かと存じますが、御一読頂ければ幸いです。一眼レフやミラーレス一眼、小型業務用ビデオ機を対象とした記事です。
 友人にブライダル動画撮影を依頼される事があるのですが、一眼ブライダル動画の業者様とご一緒させて頂いた事がありました。その際に、フライホイール付きのスライダーについて、「それ何ですか?」とご質問を受けました。フライホイール型スライダーはまだ認知度が低いのだと思います。しかし個人的には≪スライダーの選定にあたって必ず選択枝に入れるべき≫といえるほど素晴らしいものと思います。

スライダーで思ったような滑らかな映像が撮れない。その原因はスライダーにもあるかもしれません。

 もちろんオペレートの習熟は必要ですが、同じ術者がオペレートしたとしてもスライダーの種類によってスムースさには大きく差が出ます。本投稿で一番強調させて頂きたいのは、フライホイールを使用したスライダーの圧倒的な有用性です。
 大袈裟でなく、小学校低学年の子供でも練習なしにスムースなスライド(動画リンク)が可能なスライダーです。またその他の各種方式のスライダーも、利点欠点も含めてなるべく理論的にご説明したいと思います。
 本投稿の要旨は、映像サンプルも含めて動画にもまとめておりますので(上記のリンクは下記動画の一部です)、宜しければご覧ください。

手動のスライダーの種類

【1】樹脂型スライダー
【2】ベアリング型スライダー
【3】ベアリング型スライダー発展型
 (1)ベアリングにグリス封入  Libec Allex
 (2)フライホイール型 cinevate, Rino, ifootage etc
【4】特殊型
 (1)エーデルクローン slider Plus
 (2)エーデルクローン Wing

【1】樹脂型スライダー

 一番原始的なタイプのスライダーです。レールを樹脂製部品4点くらいでホールドして、その上に台座がある製品の一群です。安価・構造が単純で壊れにくい事が利点ですが、滑らかなスライドには練習が必要です。また熟練者であっても、滑らかな動き出しと停止、低速でのスライドが困難です。
 その理由は、静止摩擦力>>動止摩擦力である事が関係しています。静止摩擦力は、物体がとまっているときにかかる摩擦力で、動摩擦力は運動時の摩擦力です。タンスを押す際などに動き出すまではとても大変で、一度動き出せばそのまま動かせるって経験ありませんか?やや大げさな例えですが、樹脂型スライダーでは、同じことが起こります。ある一定以上の力が加わると急にトルクが軽くなり動き出します。もちろん製品によって差がありますが一般的な特徴として、滑らかな動き出しや止まりはかなり困難or不可能、また低速スライドでは速度ムラが目立つ(加速・減速の繰り返しになり)事が多いです。
 安価であること意外は、特に選択する理由は無いかと思います。

【2】ベアリング型スライダー

 ベアリングを使用することで、動摩擦力と静止摩擦力の差を少なくして滑らかな動作を実現しています。もちろん、滑らかさはベアリング性能とレールの作り、およびオペレーターの熟練度によって変わります。一般に樹脂型に比較して滑らかさは向上しています。しかし手動でのオペレートではどうしても、手の微妙な速度ムラがそのまま映像に反映されます。低速の速度ムラの無いスライドが難しく、フライホイール型に比較すると明らかに劣ります。
 フライホイール型に対する優位点は、比較的安い・軽いといった点で、性能的なアドバンテージはありません。

【3】ベアリング型スライダー発展型

(1)ベアリングにグリス封入 Libec Allex
 ベアリングへの粘性オイル封入でトルクを生み出して、滑らかなスライドがしやすくなっています。発想としては、オイルフルードの動画用雲台と同じです。一般的なスライダーに比較して滑らかなスライドはしやすいですが、フライホイールを使用したスライダーには及びません。
 フライホイール型に対する優位点は、比較的安い・軽いといった点です。

(2)フライホイール cinevate, Rino, ifootage etc
 フライホイールとは回転系の慣性モーメントを利用した機構のことです。スライドの際にベルトで連動したフライホイールが回り、その結果として慣性モーメントの大きなフライホイールに運動量がたまることで、手動オペレートにおける速度ムラをかなり効果的に低減できます。蒸気機関車や車など、既に多くの分野で応用されている物理学に基づいた手法をスライダーに応用しており、当然非常に効果的です。
 一定速度のスライドが簡単に出来ますし、動き出しの加速や止まりの減速もスムースです。冒頭にお話したとおり、7歳児でも簡単に滑らかなスライドが可能です。換算85mmでの近景低速スライド(40cmを15秒程度)といった厳しい条件でも、手動でこれだけスムースなスライドが可能(動画リンク)です。歩留まりがかなり向上するので、スライド以外の動作(構図やチルトやピン送り)に集中できます。
 難点は重いことです。フライホイールは直径と重さと角速度が効果に直結しますので、ホイールはある程度の重量がないと効果が期待できません。もう一点、重いがゆえにスライダーより下部のシステムに高い剛性を要求することです。中央の1点保持の場合、下部剛性が低いと雲台やカメラなどがスライドの端に来た際に、水平が崩れることになります。
 しかし性能はきわめて高く、値段・重さが許容できれば、断然お勧めです。

【4】特殊型

(1)エーデルクローン slider Plus
 特殊な機構を採用(ご興味があればメーカーHPをご参照)することで、収納時のスライダー長の2倍の距離をスライド可能な、アイデア商品です。レール上をベアリングが回転して移動する機構ですので、滑らかさは通常のベアリング型と同様です。その動作原理上(三脚に設置して、ベルトで継がれた上部と下部が連動して初めて2倍の移動距離が実現できる為)、床起きではスライダーの実長のみのワーキングディスタンスとなります。一番の問題は、左右の端に近くなると水平が大きく崩れることです。これは三脚などの下部機構の剛性不足ではなく、slider Plus自体の問題で生じます。私が所有したV2では著明な問題点でしたし、V1所有者の情報でも同様だったようです。
 現在のバージョンでは剛性が改善しているらしいので、もしかしたら問題ないかもしれませんが、そういった問題が起こりうる覚悟はしておいたほうがよいと思います。また構造上、スライド端では片方に重量が寄るため、小型な製品の見た目以上に、三脚などの下部支持組織の剛性が必要です。

(2)エーデルクローン Wing
 特殊な機構(カメラ設置部、関節部、三脚設置部の各部がベルトで連動すること)で、カメラ部が一定方向を保ったまま、収納長の4倍の移動距離を実現したスライダーです。特徴は何よりも収納時に圧倒的にコンパクトなことと、前後スライドでスライダー本体の映り込みが極めてしにくいことです。滑らかさは質のよいベアリング型と同様と思います(友人に実機を貸してもらった感想)。Wing3(耐荷重1.4Kg)に1.1Kg位では水平は僅かに崩れましたが、映像を見て気になるような崩れ方はありませんでした。より上位の耐荷重の高いものでは問題ないと思われます。
 三脚につけて初めて動作しますので、床置きスライドは不可能です。通常のスライダーと同様のつもりで一定の力でオペレートすると、関節部が一定の角速度で運動します。関節部の回転運動をカメラ部の直線運動に変換している動作原理上、一定の角速度で関節部が動けば、スライド端で移動速度が遅くなり中央部で早くなるといった現象が起きます。その為、一定の力で操作するのではなく、一定の速度になるように操作するといった練習が必要になります。
 またフライホイールなどの補助機構があるわけではないので、手の速度ムラがそのまま映像に反映されます。そのためスライドのスムースさはオペレーターに依存します。
 また構造上、スライド端では片方に重量が寄るため、小型な製品の見た目以上に、三脚などの下部支持組織の剛性が必要です。

まとめ

以上長くなりましたが、手動スライダーの各種形式を解説させて頂きました。
 性能を重視すれば、フライホイールつきのスライダーが断トツだと思います。フライホイール型のはしりはShark sliderだったかと思いますが、後発のCinevate Duzi4のほうが性能が高いです。またRinoのフライホイール製品も評判が良さそうです。LibecのAllexは、性能と価格と重量のバランスに優れていると思いますが、性能的にはフライホイールに及びません。Wingはそのonly oneの特性が魅力的な製品です。

自分にあった製品選びの一助になれば幸いです。

気になる制作ノートは、
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あとからいつでも見返したりできます。

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