色を受け持つ錐体細胞は、さらに波長によってL錐体、M錐体、S錐体の三種類がある。Lが黄色のあたりの波長を敏感さのピークに持ち、Mが緑色、Sが青をピークに感覚の分布の特徴を持ってる。錐体細胞はある程度の明るさがなければ、正確に色の違いを判断できない。暗闇では色が正確に見えない経験から、そのしくみは理解できるのではないだろうか。

太陽光を考えたときに、朝焼けの太陽と晴れた日中の太陽とでは光の強さや色が違うことを私たちは経験から知っている。これを科学的に一歩踏み込んで観察するために、分光光度計を使って調べてみた。分光光度計は原理的に反射型のプリズムを波長ごとに細かく区切り、そこから得られた光の強さを測定することで、波長毎の光の強弱を観測でる。分割する単位は1nmから10nmくらいの機器が多いが、各波長ごとのレベルをグラフにすると、画像処理でよく見かけるヒストグラムのような波形になる。

私たちに馴染みの深い太陽光を観察すると、図のようなグラフになる。日中の場合は太陽光は白く色味がないように感じているが、波長ごとの分布では色によってレベルに違いがあることがわる。決して均一なレベルではないのである。この他室内で使用される光源の蛍光灯や最近増えてきたLED電灯などと比較すると、光の性質が見えてくる。これらの分光した光のことをスペクトルと呼び、分光光度計で光を観測することをスペクトルを観る、と言う場合もある。

光源から発した光は直接ひとの眼に入ることもあるが、物体に当たってからそのエネルギーの一部が減衰して吸収されて、残りが跳ね返って眼の中に到達する。生活の中で感じる光の大半は、このような物体から跳ね返った反射光である。

なぜイチゴは赤くてレモンは黄色なのだろう。これらを太陽光の下で見た時と、トンネルの中のオレンジ色の光の下で見たときでは、イチゴとレモンの色に違いがある。同じ物体であるにも関わらず条件によって色が変わるのは、それを照らしている光の影響を受けているからである。これは光の波長によって反射率が変わるためで、物体固有のその特性のことを分光反射率特性と呼ぶ。赤いイチゴでは、赤い成分の波長に対する反射率が高く、レモンでは黄色に該当する波長での反射率が高くなる。この反射率の特性と光が持つスペクトルを合わせた結果を、ひとは眼に受け止めて視覚を経由してどのような色なのかを知覚しているのである。(データの一部は、シーシーエス株式会社/光と色の話より引用)

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