008_3Dレイヤーとカメラワーク!表現が広がる3Dレイヤー講座②

2020.12.06 (最終更新日: 2021.08.14)

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こんちゃ!
映像クリエイターのサンゼです!YouTubeで映像制作のテクニックを分かりやすく解説しています。その他にも、映像編集の会社を経営や、国内最大級の映像編集者のオンラインコミュニティECHOの運営をしています。

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この動画で学べること
今回は「表現が広がる3Dレイヤー講座_Part02」をご紹介します。

・写真一枚だけでも奥行きのある映像が作れるようになる
・組み合わせ次第で色んな映像に役に立つ
・様々な映像でで役立つ高度なテクニック

表現が広がる3Dレイヤー講座_Part02の理解が深まると
映像の幅が広がるのでとても便利です!

▼前回記事はコチラ▼

▼チュートリアル動画はこちら▼

【図.01】

前回【Part.1】がPhotoshop
・被写体を選択
・コンテンツに応じた塗り

今回【Part.2】がAfter Effects
・Z軸にレイヤーを配置
・カメラアニメーション
・立体感を出していくコツ

▼作り方のステップはこちら▼

01. 素材を読み込み、3D空間上に配置しよう

前回作ったPhotoshopのデータを読み込み、3D空間上に配置していきます。

新規コンポジションを作成します。
今回は1920×1080 23.976fps
デュレーションは10秒で作っています。

前回作ったPhotoshopのデータを読み込みましょう。
プロジェクトの上で右クリック → 読み込み → ファイルから、指定のファイルを選択します。
読み込みの種類をコンポジション - レイヤーサイズを維持で読み込みます。【図.02】

フッテージにすると一枚で読み込まれてしまいますので、注意してください。

これで、レイヤー分けした状態で読み込むことが出来ました。
元データがとても大きいため”astro(人物)” “rock” “sky” をコピーし、
最初に作ったコンポジション(フルHDサイズ)にペースト、大きさを調整します。【図.03】

(元のサイズが大きすぎます。フルHDサイズのコンポジションで大きさを調整しましょう)

サイズの調整はヌルで紐づけて調整することをおすすめします。
理由は、それぞれ単体で調整すると、位置や大きさがずれてしまうためです。【図.04】

大きさを調整したら、位置調整用ヌルは消してしまって大丈夫です。

3つのレイヤーを3Dレイヤーにします。【図.05】

今の段階では3つとも同じZ値に配置されているため奥行きがありません。
それぞれのZ値を調整し、奥行きを出します。
”astro(人物)” のZ値を 0
“sky” のZ値を 6000 スケールをかけて画面から見切れない大きさに拡大します。
“rock” のZ値を 2000 これも、スケールをかけて画面から見切れない大きさに拡大します。【図.06】

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02. カメラワークを付けよう

はじめに、ヌルで制御できるカメラを作成します。
①カメラとカメラコントロール用のヌルを作成します。
②ヌルを3Dレイヤー化します。
③カメラの位置の値をコピーし、ヌルの位置にペーストします。
④カメラからヌルへ紐づけします。

コントロールしやすいカメラが出来ました。

実際に3D空間上に素材が配置されているため、ズームやパンをすると奥のレイヤーと動きがずれていることが分かります。【GIF.02】

カメラワークを付けていきましょう。
決まりの位置にキーを打ち、それを3秒目に移動させます。

0フレーム目で、左上の岩肌の近くでキーを打ちます。
3秒かけて決まり位置までのアニメーションが出来ました。【GIF.03】

それぞれのキーにイーズをかけます。

位置を右クリック → 次元に分割をするとX,Y,Zそれぞれ単体でキーを調整できるようになります。【図.07】

値グラフでこのようにグラフを調整しましょう。【図.08】

X値をずらして、ドリーの動きも入れました。【GIF.04】

アニメーションを付けていくと背景が見切れてしまうことがあります。
その時はスケールで拡大させてもいいですし、
エフェクト モーションタイル』 を使うと背景を反転させて伸ばすことができます。
【図.09】

『rock』『sky』レイヤーにモーションタイルを使いました。

これで、大まかな動きができました。【GIF.05】

これだけでも立体感が出ていい感じですが、
さらに立体感を出していきたいと思います!!

03. 煙を追加してさらに立体感を出そう

対象物が多いほどカメラの動きが分かり立体感が増します。

煙(のようなもの)を追加します。

①新規平面を作成します。名前を ”Smoke” としておきます。
エフェクト 『タービュレントノイズ』 を適用します。【図.10】

③展開に以下のエクスプレッションを記入します。

 time*10
 (1秒間に10度回転するという意味になります)

④ざっくりと煙っぽくマスクで切っておきます。
 マスクの境界のぼかし (ショートカット"F")を300くらい付けておきましょう。
⑤3Dレイヤーにします。
⑥モードを【スクリーン】にしましょう。

⑦煙のZ値を-1400くらいにして主人公よりも手前に配置します。【図.11】

⑨スケールで大きさを調整し、画面から見切れないようにしましょう。

⑩色味を調節します。
エフェクト 『トーンカーブ』 を適用します。【図.12】

トーンカーブの赤と緑のカーブを上げて背景になじむ色味に調整します。

⑪煙の形を調整します。
先ほどざっくりと切ったマスクの形を調整しましょう。

⑫煙で主人公たちを挟むように配置します。
煙のレイヤーを複製(Ctrl + Dで複製、Ctrl + Pでペースト)
主人公とrockの間にくるように煙を配置します。
色が濃すぎるので、透明度を下げておきましょう。

ここで、一度再生してみます。
すると、カメラが煙レイヤーを跨ぐ時に画面がパカついてしまいます。
煙レイヤーを跨ぐところで不透明度にアニメーションを入れて調整しましょう。【図.13】

煙が流れている感じを出すため、煙のレイヤーの位置にもスライドのアニメーションを付けておきましょう。

04.カメラにエクスプレッションを追加して手ぶれ感を出そう

さらに、カメラにエクスプレッションを入れて手ぶれ感を出します。

カメラの【位置】に
wiggle(0.5,10)

カメラの【方向】に
wiggle(1,1)

と記入します。

リアルな手ぶれ感が再現できました。【GIF.01】

お疲れ様でした!!完成です!!

05.おわりに

今回は、
【Part1】一枚の写真からコンテンツに応じたレイヤー分けを学び、
【Part2】AfterEffectsで
 ・Z軸にレイヤーを配置
 ・カメラアニメーション
 ・浮遊物を追加してカメラワークをわかりやすくする
 ・カメラの方向と位置にwiggleをいれる
などの合成の方法を学びました。

一枚の写真だけでも、これだけの立体表現ができるようになるんですね!!

ありがとうございました。

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最後までお読みいただきありがとうございます。

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