映像制作会社のオンラインサロン運営

2020.12.15 (最終更新日: 2022.01.16)

自己紹介

※2020年12月に初公開した記事を2022年1月に加筆修正しています。

こんにちは。サンゼです。
コマーシャルのオフラインエディターの傍ら、YouTubeを中心に映像編集のTIPSを発信しています。
都内でリヒトグラフという映像編集の会社を経営しています。年間80作品以上の商業映像の編集に携わっています。会社としては累計500以上の制作実績があります。
株式会社リヒトグラフ

『映像制作会社のオンラインサロン運営』というテーマでまとめていきたいと思います。
オンラインサロン運営を検討してる方の参考になれば幸いです。

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オンラインサロンとは?

オンラインサロンブームとなった2020年は様々なサロンがあり、オンラインサロンに対して賛否が分かれていました。

2020年当時ははコロナウイルスによる打撃を映像業界をもろにうけていたため、多くの映像制作会社が第2の収入源として展開を試みたのかなと思います。そして、多くのサロンが運営に行き詰まり淘汰されていきました。

オンラインサークルECHO

僕も2020/2/22からオンラインサロンの運営をしていて、もう少しでまる2年が経過しようとしています。
映像制作を楽しむことを中心にしている集まりなので「サロン」と呼ぶのが違和感があり、3年目の2022/2/22からは
「オンラインサークル」という呼び方で統一していきたいと思います。

サンゼの運営しているオンラインサークルECHOは
Slackのサークルは参加者300名以上。
Aeの素材配布のみのプランは100名、合計で400名以上の方にご参加頂いています。
※2022年1月17日現在

▼ECHOサービス紹介動画▼

オンラインサロンは儲かりません

まず最初に結論から書きます。オンラインサロンは儲かりません。
2020年当時もこの結論から書いたのですが、この点に関しては2022年現在も変わらずそう感じます。

オンラインサロン運営は想像以上に手間がかかります。売上を出すことをベースに考えると失敗すると思います。
僕も2年間運営をしてみてプラスになっていません。
ようやくトントンになってきたかなというくらいです。

コロナの影響でキャッシュフローが厳しくて、それを解決するためにオンラインサロンをはじめようとしてるならば、営業先を増やしたりするほうが賢明だと思います。

実際にやってみてオンラインサロンはサブスクリプション型の収入にはなるけど、不労所得にはなりにくく、ストック型の所得にもなりにくいです。むちゃくちゃ労力がかかります。
流れては消えていくフロー型の所得なので、毎日何かをしないといけないです。

オンラインサロンを円滑に回していくには会社を1つ立ち上げるのと同じくらい労力がかかるので、その覚悟で望むべきだと思います。

オンライサロンを始めたいと考えてる方はこれからご紹介する5つのポイントをクリアできるか?を基準に考えていただけたらと思います。

①YouTube動画を50本作成できるか?

映像ということを軸に考えると未だにYouTubeがもっとも効果的な媒体だと思います。
そして発信を続けることがなにより大切ですので、サロンを始める前に50本作ることを目標にしてみると良いかと思います。

現代は個人の発信が多い時代だと思います。
お客さんもたくさんある選択肢の中から選ばないといけないので、安心して試せるコンテンツを多く置いておくことは大切なことだと思います。僕も一応プロとしての自負があって、あぐらをかいていた時期も有るのですが傍から見たら「わけのわからない他人」だと思います。

そのためには、コンテンツは誰でも手の届くところへおいたほうがいいと思います。
他のサロンの失敗例をみていると入会を誘う文句として『サロンに入ったらスペシャルなコンテンツが!』的な文言のところが多かったのですが、これはサロン向きではないように思います。

プロの世界では有名な会社でも、一般の方、これから映像を始めたいと思っている方からみたら無名です。
「うちの実績みたらプロってわかるじゃん!」と言いたい気持ちは僕も有るんですけど、お客さんの気持ちを考えると安心してもらうまでには根気強く向き合う必要があると思います。ですのでサロン外のコンテンツを量と質ともに拡充してから、サロンの中のコンテンツに力を入れたほうが良いと思います。

まずは多くの方に価値がある情報を圧倒的に与えてからでないと、難しいかと思います。
僕もサークル運営をしながらもYouTube動画の更新を続けていて、累計で200本を超えました。本当にしんどかったです笑

②スパチャやnoteのサポート(投げ銭)で月平均5000円届くか?

ノウハウをシェアした無料noteを書いて、そこにサポート(投げ銭)で月5000円くらいがサロンを考えてもいいラインなのかなと思います。

有料noteの売り上げではないです。
相手がもう『こんだけタダで勉強させてもらったんで少しは払わせてください』となるくらいまで、
黙々と無料のコンテンツをつくってフロントエンド商品にしないと難しいと思います。

ある程度ファンが付いてきてから、有料コンテンツとしてオンラインサロンを構えるのは有りだと思います。

オンラインサロンは『信用をお金に変換するしくみ』と聞いたことがあります。
この表現が全てではないなと思いつつですが、先程ご説明したようにサロン外で作った信用を、サロンでお金に変換することが出来るということで概ねあたっていると今でも思います。

③フロントマンは必ず社長であるべき

YouTubeやサロンをやるなら、明確な中心人物は1人に絞った方が良いと思います。
社員さんでもいいですが、社長がやる方が良いと思います。

オンライン上でお互いに知らない人間同士を集めようとしてるわけなので、
運営側は素性を開示するのが安心材料になると思います。

最低でも顔を出してないと厳しいと思いますので、社員さんに背負わせるのはなかなか酷だなと思います。
消去法になりますが、社長がやるしかないかなと思います。

④期間限定で始めるのが吉

サロン運営を商売として考えたときに、あまりにも赤字が続くようならどこかで損切りはしないといけないと思います。
しかし、
一度走り出すと会社と一緒で辞め時が見つからなくなります。

それを避けるためにも、始める段階で半年を目処にスタートして見るのが良いかと思います。
期間限定であることを前提にして、うまく行けば続ける、いかなければ予定通り終わらせるのがキレイだと思います。
やめ時や、やめ方はよく考えながらやらないと会社のネガティブキャンペーンにもなりかねないので慎重に行った方が良いかと思います。

⑤人を入れるより、入れない方が大切

オンラインサロンも会社と一緒です。入る人をある程度はフィルターにかける必要があります。
会社を経営されてる方ならわかるかも知れないのですが、組織は大きくするときより小さくしていくほうが労力がかかります。
トラブルを起こす人を退社させるのは至難の業です。
なので、どちらかといえば人を入れる努力よりも入らない努力をして行くことが大切かと思います。

数を追うよりも、長くお付き合いが出来るメンバーがゆっくり集まってくる環境やシステムづくりが大変です。
サンゼとして3年間SNS上で活動してきて、オンライン上でトラブルを起こす人の特徴が見えてきました。

サンゼはトラブルを起こす人を下記の2点で定義しました。
『文書を読まない』
『ググらない』

オンラインサークルECHOはこれが出来ない人は入りにくいシステムにしています。
手間も労力もかかりますが、こうすることでトラブル対応に追われて無駄に疲れることも減ると思います。
長い目で見ればプラスの判断になるかと思います。

もしご興味が有る方は入会ページを参考にしていただけたらと思います。
簡単な仕組みですが効果があると思います。

▼ECHOの入会ページ▼
[https://www.sanze-echo.com/community]

最後に

ずっとネガティブなことばかり言ってしまいましたが、ポジティブな面も沢山あります。

コロナが相変わらず長引いて、直接会う機会は少ないですが日々メンバーのやり取りを見てるだけでも楽しいです。
単純に知り合いも増えますし外注先を探している場合は見つけやすいかも知れません。

プロだけしかいなかった映像業界の変化も感じることが出来ます。
また映像表現楽しさを改めて感じるきっかけにもなります。これが一番の発見だったかも知れません。
またメンバーを通じて、これからの映像表現のニーズに気がつけるかも知れません。
お金には代えがたい楽しさがあると思うので、まずはご自身も楽しめる無理のないところから準備を進めてみると良いかと思います。

この記事がこれからオンラインサロン運営を考えてる方のお役に立てることを心から願っています。
役に立ったというかたは今度ビールおごってください笑
では!

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