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こんちゃ!
映像クリエイターのサンゼです!YouTubeで映像制作のテクニックを分かりやすく解説しています。その他にも、映像編集の会社を経営や、国内最大級の映像編集者のオンラインコミュニティECHOの運営をしています。
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この動画で学べること
今回は「mocha_障害物トラッキング」をご紹介します。
・Mochaを使った障害物を隔てたトラッキングの取り方を学べます!
・ずれのない自然なトラッキングが取れるようになります
・仕事で役立つ習得必須のチュートリアル!
障害物トラッキングを取れるようになると
バレ消し、貼り付けができるのでとても便利です!
▼チュートリアル動画はこちら▼
▼使用素材リンク▼
※配布AEPに内包している実写映像は権利の都合上、ブラックに塗りつぶししています。
オリジナル素材のダウンロードをしたあと同名のクリップへ上書きや差し替え作業をお願いします。
※チュートリアルでは有料の静止画や動画素材を使っている場合があります。
まずは無料のおしゃれ写真サイト「Unsplash」などで作ってみましょう!
https://unsplash.com/
▼作り方のステップはこちら▼
今回は遮蔽物があるものに対してトラッキングを取っていく方法をご紹介したいと思います!
トラッキングの取り方については他のチュートリアルもあるのでそちらも見ていただければ嬉しいです。
Mochaとは
Mochaとは、一言で言うと高機能なトラッキングツールです。
Mochaproというそれだけで本当は10万〜20万するソフトがあるんですがAEにはその簡易版が標準でついてるんですね。
全然使わない方が多いんですが非常に強力で、マスクを描いたり、トラッキング取ったりなどMochaがないと進まない作業が今までいくつもあったなと思うくらい素晴らしいソフトなので是非この機会に使ってみてください。
では、早速やっていきましょう!
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遮蔽物がある場合のトラッキング方法
今回は遮蔽物がある動画を使います。
このような遮蔽物があるとどうしてもトラッキングが外れてしまうんですね。
一旦遮蔽物前でストップして、クリアする方法もあるんですけど、やはり外れてしまいます。
これをMochaAEを使って遮蔽物を除いてトラッキングをとっていきたいと思います。
エフェクト&プリセット>MochaAeを動画に適用します。
MochaAeを選択して、Mochaを立ち上げましょう。
すると、Mocha独自のUIが開きます。
見たことないソフトで心配かもしれませんが、トラッキングとマスキングに特化したもので、そこまで難しいものではなくて、できることは結構限られています。
Mochaのトラッキングの仕方は必ずこのXスプラインから始まります。
色んなスプラインがありますが、このXスプラインで書いていくことが多いです。
トラッキングを取りたい箇所を割と大きめに取ってみましょう。今回は帽子を囲みました。
トラッキングをとる時は再生ボタンを押します。
ボタンの機能は次の通りです。
すると、トラッキングとってくれるんですがやはり手前の柱がかなり邪魔になってしまいます。
トラッキングの仕組みは前のコマと同じコマを探しながらとっていってるんですね。
あまりにも隠れすぎてるものがあるとトラッキングが取れなくなってしまいます。
無理やり取るとトラッキングがガタついてしまい、この後合成させるワッペンが揺れてしまいます。
しかし!これがMochaだと非常に簡単にクリアすることができます。
今取ったトラッキングは失敗してしまっているのでゴミ箱に捨ててしまいましょう。
Mochaのトラッキングを取る時は基本的には手前のものからトラッキングを取っていくと後々すごく作業が楽になります。
遮蔽物がある場合のトラッキングの取り方
①最初に遮蔽物のマスクを作成します。
②遮蔽物のマスクを除外してトラッキングを取る。
まずは遮蔽物である柱のマスクをざっくり書いていきましょう(05)
Xスプラインを使って切って行きます。
Xスプラインショートカット
Xキー ハンドツール
Zキー ズーム
このスプラインの端っこを引っ張ると丸くなったり、角を立たせたりすることができます。Adobe Illustratorのベジェツールに少し似てるような印象があります。
このように、まず手前のものから切ります。
再生ボタンを押してトラッキングとっていきましょう。
ざっくりですが、手前の柱がとれました。
自分でわかるように名前を「柱」としておきます。
レイヤーの管理の仕方もAEと同じです。
目のマークでオンオフでき、レイヤーがつけれます。
レイヤーのロック。間違って触ったりしないようにロックができます。
この辺はAEと一緒です。
この歯車マークだけ初めて見る項目だと思います。
これは「トラッキングとるよ」というマークです。
今トラッキングが取れているのでもうトラッキングはとらないよ。という意味で、この歯車のマークをオフにしておきます。
では、女性の帽子にワッペンを合成するためのトラッキングを取っていきます。
先程と同じようにシェイプを切っていきましょう。ざっくりですが広めにとっておきます。トラッキングの名前をHEADとしておきす。
トラッキングを取るんですが、この時に映像的に奥にあるものを下のレイヤーにしてあげます。普通、書き足すものってレイヤーがどんどん上に積み上がっていくと思うんですが、このトラッキングから、この柱を除外したいときは、柱の下にHEADレイヤーを入れる。
レイヤーの順序がトラッキングを取る時の遮蔽物とか対象物を除外するかという考え方に繋がっていくので実はここの並びって凄い重要なんです。(07)
もちろん何十レイヤーもあるんだったら大変なんですけど1個〜2個のトラッキングを取るときはそこまで複雑じゃないと思います。
「取りたい物を下に入れれば、上のものは除外される」 と覚えてください。
では、トラッキングとってみましょう。
そうするとさっきと違うのが分かりますね。
先程は、どうしても遮蔽物を通る時にトラッキングがブレてしまったんですが、この範囲を除外することによってトラッキングがブレずに取れていることが分かります。
それを確認するために、ワッペンをはめ込みたいと思います。
コーナーポイントでワッペンを張り付ける
ワッペンをつけるために、コーナーポイントの使い方も紹介したいと思います。
このHEADと柱はもうトラッキングが取れたのでさっきのルール通り歯車は外してください。
ツールからSのマークを押すとこういう感じで四角が出てきます。
これがコーナーピンの位置になります。これから自分が貼り付けしたいもののコーナーピンになるので今ここで大きさとかを決めておきましょう。
このSのマークは、はめ込むもののコーナーポイントのことです。
メッシュを出すことでパースが狂っていないかの確認もできます。(09)
ロックをしてMochaを保存して閉じてAEに移ります。
MochaのデータをAEで使用していきます
この状態では特にまだ変化はありません。
Mochaでトラッキングは取ってあるので、データとして、AEにどんどんはき出していきます。
まずはAEでワッペンを作っていきましょう。
ワッペンのサイズは500×500にします。
簡単ですが、ワッペンを作りました。(10)
ここでレイヤーを整理しておきましょう。
レイヤー名をそれぞれFootage、compとします。
グリットとかも入れておくとパースが狂っていないかの確認になるのでグリッドも入れておきましょう。
Footageの中に、ワッペンを入れておきましょう。
ではMochaAEでとったトラッキングデータをワッペンに張り付けていきましょう。
MochaAEは二つの項目しかないです。
マットの項目とトラッキングの項目。
Matteというのは、マスクのことですね。
トラッキングデータでクリエイトトラッキングデータを押すとトラッキングデータが書き出されます。
どう書き出すかという部分が重要です。
①下の方に書き出し方がいくつかあります。
コーナーピンで書き出す場合
コーナーピンというのは、4つの所に角をコントロールして貼り付ける方法です。
トランスフォームというのはヌルなどを使って位置情報を持たせてトラッキングデータを使用する方法です。
今回はコーナーピンで貼り付けをしてみたいのでコーナーピンを選択します。
②Layer Export Toというのはどのレイヤーに反映させるかというもので今回は、ワッペンにコーナーピンをつけたいのでワッペンとしておきます。
③クリエイトトラッキングデータを押すとMochaの中で取っていたレイヤーの名前が出てきます。柱とヘッドですね。
どのレイヤーを使用してこれからデータを作りますか、という意味になります。
今回、頭で取ったトラッキングデータを使いたいので「head」のギアマークをつけて、OKを押します。
④Apply Exportのボタンを押します。
そうする貼り付けは出来るんですが位置がずれてしまいます…。(12)
これはMochaの計算の仕方とAEの位置情報の計算の仕方の違いで起こってしまうことなのでどうしようもないんです.
修正方法はアンカーポイントを0にしてポジションも全部0にするともとの位置に戻ります。
こうすることで正しい位置に張り付きます。
(Mochaは、現状2019年現在コピー&ペーストをするとずれます)
ワッペンを貼り付けることができました。
柱のマスクを作成
次に、ワッペンが柱の手前を通ってしまってるので、柱のマスクが必要になります。
そうなった時、どうしようマスク切らなきゃって思ったとしたら思い出してください。
最初に切ってるんですね。
このMochaでマスクの作業をした事は無駄になってないんですよ。
奥の方のトラッキングを取るときは結局カバーマスクを切らないといけません。
なので、手前から切っていくのは実は重要なんですね。
では、Mochaが適用されている動画レイヤーをコピーしてレイヤー名を柱にしましょう。
トラッキングデータはマットを使います。
①View Matteにチェックを入れるとトラッキングとったマスクが表示されます。
②All Visibleを押すとどのマスクを使うか指定できます。
なので柱だけ欲しいところで、柱だけチェックを入れます。
③次に、View Matteを一度オフにしてApply Matteにチェックを入れます。
すると柱のみのマットが作成されました。
ワッペンのレイヤーを柱レイヤーの下にいれれば
完成です。
いかがでしょうか?
馴染み具合とか色の合わせの説明は今回は割愛しますがベースの考え方としてはこれでできます。
このようにMochaを使うことによって非常にスムーズにしかも早く効率的に綺麗なトラッキングを取ることができます。
さらにマスクのエッジが固いときにマスクのエッジをボケさせることもできます。
遮蔽物がボケてるものでも対応可能です。
とても実用的なテクニックなので是非習得してみてください!!
ありがとうございました。
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