バーチャルプロダクションなど次世代の映像を手がけるsync.dev。最先端のプロジェクトで手にできるスキルとは?

CMのオフライン、オンライン編集をメイン業務とするポストプロダクション、STUD(スタッド)。同社では数年前から「sync.dev」という新組織が立ち上がっているのをご存知でしょうか。

sync.devは“ビジュアライズ”をキーワードに、世の中に溢れるあらゆるデータをビジュアルとして可視化するデータビジュアライズを強みにビジネスを展開。STUDとして培ってきたポストプロダクションのノウハウを武器に、他とは一線を画すビジュアライズを目指しています。

オンラインイベントや展示会などこれまでに多くの実績を持ち、sync.devの事業を拡大していく同社では採用も強化。今回はお話をお聞かせいただくのはSTUDで代表を務める岡田氏。sync.devで採用したいというプロデューサー、プロジェクトマネージャー、エンジニアのそれぞれの役割、そして今後同社が目指すビジョンまで幅広くお伺いします。



▲株式会社スタッド 代表取締役社長 岡田 様

――まずはSTUDという会社について、特徴や強みについてお聞かせください。

岡田氏:STUDは、映像編集のポストプロダクションとして2012年に設立しました。手掛けているのはCMや広告案件が主ですが、オフライン編集に強みを持っているのが特徴です。併せて、モーショングラフィックスも得意としています。
昨今、大手のポストプロダクションでは、オフライン編集を手掛ける企業が激減してきており、オンライン編集に注力されています。しかしオンライン編集のデファクトスタンダードであるAutodesk Flameがモーショングラフィックスにあまり向いていないということもあり、オフライン編集に合わせてAfter Effectsを扱う当社へご依頼いただくケースが多々あります。つまり、大手ポスプロが撤退した“オフライン編集”を軸にニッチを攻めることで、事業を拡大してきました。

――今回、採用を行うsync.devという新組織についても教えてください。

岡田氏:ご存知の通り映像業界は日進月歩。日夜新しい技術が生まれる業界なので、オフライン編集のみに頼っているわけにもいきません。そうした背景から、2018年に誕生した組織がsync.devです。

もともと私自身、CM業界のオフライン編集出身なので、そのノウハウを活かしつつ、3DCGやゲームエンジンなどの知見を融合しながら新たなビジュアライズに挑むことをミッションに掲げた組織です。

たとえば、タクシーなどの公共交通機関のパブリックデータをビジュアルに落とし込んだ際、どういったビジュアライズが実現できるかということを実行しています。

いわゆる産業用グラフィックスやゲーム制作の会社とは異なり、映画やCMなどのバックグランドを持ってデータビジュアライズが可能な点が、私たちの強みでもあります。


テクノロジードリブンな組織を目指し、R&Dにも力を注ぐ

――すでに大手各社との取引実績がありますが、今後sync.devが目指していく方向性とはどういったものでしょうか?

岡田氏:まだまだ模索中ではありますが、一つ言えるのは”仕組み”そのものを作っていきたいということ。sync.devは決して大きな組織ではありませんし、CGだけをゴリゴリ作っていくにはマンパワーが足りません。ですので「どんな装置を使えば狙った展示ができるのか」「プロジェクターがいいのかLEDがいいのか」といったテクニカルディレクションに強みを持った組織にしていきたいですね。

一方で、組織として目指したいのはディレクションから制作までワンストップで手掛けられる集団。矛盾するようですが、従来CG制作会社に任せていたところを内製できる状態にまで持っていくことで、それぞれが高い専門性を有した集団へと成長していきたいです。

プロジェクトとしては、映画やドラマのバーチャルプロダクションはもちろんのこと、規模の大きな展示まで幅広く手掛けていく予定です。将来的にはR&Dに力を入れたビジュアライズ企業を目指しているため、基礎研究にも積極的に取り組むことで、テクノロジードリブンな組織を目指していきたいです。


日々先端技術に触れることで、専門性を高めていける環境

――では次に、今回プロデューサー・プロジェクトマネージャー・エンジニアと3つの職種を募集することになった背景をお聞かせいただけますでしょうか?

岡田氏:ご存知のとおり、コロナ禍の今、音楽フェスをはじめオンライン配信とバーチャルプロダクションを掛け合わせた案件が増えています。今回の募集は、そうした背景を受けての増員です。それぞれの職種について簡単にご説明します。

まず、プロデューサーはクライアントとの折衝をメインで行います。クライアントと一口に言ってもさまざまで、開発系の場合もあればプロダクションの場合もあります。さらに、プロダクションも映像系・イベント系と多種多様。あらゆるクライアントと折衝することで、豊富な知識が身に付くことは断言できます。

次にプロジェクトマネージャー。これは、開発会社への立ち回りがメインで、IT系の企業でPMをされていた方だとイメージしやすいかもしれません。私たちは映像やコンテンツの知識を持っているものの、開発サイドの知見はまだまだな部分も多分にあります。そのため、外から開発の知見を持った方にきていただき、是非その知識を活かしていただきたいです。

最後にエンジニア。sync.devは映像やビジュアライズの分野でテッキーなことをやっていきたいと考えていますが、「ビジュアライズ業界」というものはまだ存在しておらず、私たち自身日々手探りの中であらゆる手法を試している段階です。そのため、積極的にR&Dをしながら基礎研究にも取り組める方をお待ちしています。

――中途入社者も活躍していると伺っています。そうした方に向けたsync.devならではの魅力とは一体どこにあるのでしょうか。

岡田氏:まず、少数精鋭の組織なので、各人が裁量を持って自発的に働ける点が大きいと思います。ましてや年功序列のカルチャーなんて存在しませんし、それぞれが「これをやりたい!」と声をあげ、いろいろな手法や用途をどんどん試していくことができる環境があります。また、そうした各人の「やりたい!」という声を会社としても全力でバックアップしていくつもりです。

実際、新たな機材に触れる機会も豊富ですし、会社としても要望があれば費用負担するなどしています。最先端技術をいち早く身に付けられる点は、テッキーな方からすると魅力に感じていただけるのではないでしょうか。当社には、入社早々PCを自作する社員も多く、技術に対して熱量の高い社員が集まっていますから。


また最近、オフィスを移転しました。自慢は天井が高いこと。グリーンバックやLED WALLのテストをする際にある程度の広さ・高さが必要です。また今後、照明関係の制御もやりたいと考えています。バーチャルプロダクションに限らず、各種センサーを拡充していきますので、ラボとして活用していきたいです。


――現在活躍している方のバックグラウンドや組織カルチャーについて教えてください。

岡田氏:sync.dev自体は6名の組織です。うち2人は新卒で、若い世代も多いです。中途でジョインしてくれた方は、R&D系の企業出身の方などが在籍しています。映像制作案件やリアルタイムCG開発案件などのマネジメント経験を積まれた方、さらにリアルタイムCG案件やCG案件における制作支援ツールなどの開発経験をお持ちの方はその経験を存分に生かしていただけるはずです。

一方、前例のないことに取り組むことが非常に多いので、総じて技術習得が苦にならず、むしろ自発的に吸収していきたいという意欲のある方が活躍しています。

組織カルチャーは新卒もいるため、若く話しやすい雰囲気だと思います。また、あまりにタイトなスケジュールの案件は受けていないため、納期にある程度余裕を持って進めることができる点も特徴。バタバタした環境にはならないので、自分でテーマを決めて方針を立て、着実にそれをクリアしていきたい方にとっては最適な環境だと思います。


――ありがとうございました。それでは最後に一言メッセージをお願いします。

岡田氏:繰り返しになりますが、「ビジュアライズ業界」というものが存在するわけではなく、業界としてもまだ確立していないのが実態です。まだロールモデルが存在しないので、数ある手法の中から社員全員で試行錯誤している段階にあります。新技術ゆえにR&Dから始まることは常で、毎回新しい経験を積むことができます。

もしも「最新技術に触れたい」「専門性を磨いていきたい」「ロールモデルのいない環境で、道を切り開いていきたい」そんなことを考えている方であれば、当社はきっと楽しい職場になるはずです。今後も大きなイベントや展示の案件が続々と進行中。まさに一番面白いタイミングでご入社いただける方をお待ちしています。

取材後記

3DCG、ポストプロダクション、アプロケーション開発のプロフェッショナルが集まったクリエティブR&Dユニット、sync.dev。STUDという企業内における新規事業として発足してはや3年。すでに名だたるクライアントとの取引実績を有しています。

バーチャルプロダクションの領域は、現在開発中の技術が多く存在し、誰も検証したことがないことも沢山あります。同社のように自分たちでR&Dをしながら進めていくことで、まだ見ぬ新たな可能性を自ら探っていける点がこの仕事ならではの魅力ではないでしょうか。「オフィス移転も完了し、スタジオ機能も続々追加中」とお話してくださった岡田氏。先端技術に触れたい・自身のスキルをアップデートしたい。そんな方には最適な職場環境になるのではないかと感じました。

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