※(2022年追記)最適化メディアによるワークフローは、DaVinci Resolve 17以降では非推奨になっています。プロキシメディアという新しい仕組みが導入されたからです。プロキシメディアのワークフローについてはこちらをご覧ください。
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4KやRAWなどの重い素材を編集するにはどうすればいいか? もちろん最高のソリューションはパワフルなマシンを用意することです。でもそうとばかりも言っていられない状況もあります。ラップトップで4Kの素材を編集したいときもあります。
ご安心ください。じつはDaVinci Resolveには非力なマシンでも4KやRAWの素材を編集することができる素敵なワークフローが用意されています。今回はそのワークフローについてご紹介します。
最適化メディアによるワークフローをつかえば、4KやRAWも怖くありません。今話題のBlackmagic eGPUに(いささか強引に)話を繋げるなら、たとえば家の外ではラップトップのMacBook Proでサクサク編集をして、帰宅してからBlackmagic eGPUに接続してオリジナルの4KやRAWの重いファイルをカラーグレーディングする、という使い方だって可能です。
マシンが非力で映像編集が滞ることがある方、4KやRAWのファイルの扱いに困っている方は、ぜひご参考にしてみてください。ぜんぜん難しくないですよ。
最適化メディアによるワークフロー
〈1〉素材の取り込み
DaVinci Resolveに素材を取り込みます。4Kでも8KでもRAWでもH.265でも、どんなファイルでもウェルカムです。
〈2〉設定の確認
このワークフローでは、負担のかからない軽いファイルを作成し、それを使って編集します。この軽いファイルは最適化メディアと呼ばれます。
最適化メディアを使用するにあたり、設定を確認しておきましょう。プロジェクト設定→マスター設定→最適化メディアとレンダーキャッシュの項目を表示します。ここでは最適化メディアの解像度とフォーマットを選択できます。
解像度の項目では1/4や1/8など、自分の好きな解像度を選択できます。編集の際に解像度が必要ない場合には、一気に解像度を落としてみましょう。フォーマットもProRes 422 HQではなく、ProRes 422 LTやProRes 422 Proxyでも構いません。WindowsやLinuxの場合にはここでProResが選べないのでDNxHRを選択しましょう。
ちなみに最適化メディアは下の方にある「キャッシュファイルの場所」で指定された場所に保存されます。
〈3〉最適化メディアを作成
メディアページでクリップを選択し、右クリックします。「最適化したメディアを生成」をクリックします。複数選択も可能です。
ダイアログが現れます。先ほどの設定にしたがって、DaVinci Resolveが最適化したメディアを作成してくれます。
〈4〉編集
エディットページに移動して、タイムラインを編集します。最適化メディアを使うので画質は粗いですがサクサク編集できるはずです。画質が粗すぎる場合には、プロジェクト設定で解像度とフォーマットを変更して改めて最適化メディアを生成し直してください。
画質の良し悪しがあまり関係のないもう一つのページ、Fairlightページでも同じように最適化メディアが使用できます。音声のマスタリングやノイズリダクションなどが快適になります。
〈5〉カラーグレーディングや合成
カラーページやFusionページでは、このような粗い画質の映像は適切ではありません。だからオリジナルの素材を使用してグレーディングや合成をする必要があります。通常、サードパーティーの編集ソフトと連携するには、AAFやXMLを使用してタイムラインをコンフォームしますが、最適化メディアの方がシンプルで使いやすいのは間違いありません。
必要なのは、ワンクリック。上のプルダウンメニューの「再生」→「最適化したメディアがある場合は使用」のチェックボックスを外すだけです。そうするとすべての素材がオリジナルの状態となり、4KやRAWの高画質でグレーディングや合成をすることができます。
〈6〉書き出し
もし最適化メディアを使用することで書き出しの画質が劣化することを不安に思っているのであれば、その点については心配には及びません。たとえ書き出しの際に「再生」→「最適化したメディアがある場合は使用」にチェックが入っていたとしても、標準の設定では自動的にオリジナルの素材が書き出しに使用されるからです。
ぜひこのワークフローを使って快適な編集をおたのしみください。
※すでにプロキシファイルが存在する場合には、べつの便利なワークフローがあります。こちらの記事をご覧ください。
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