Resolve Liveによるライブカラーグレーディング・ワークフロー

DaVinci Resolveを撮影現場で使いたいと思ったことありませんか? カメラからの信号をPC/Macに入れて、その場でグレーディングできたらいいのになあ、と。

DaVinci ResolveはResolve Liveという機能を搭載しています。これはライブでカラーグレーディングができるツールで、どのようなサイズの信号であっても(たとえ8Kでも)、リアルタイムでグレーディングができます。今回はResolve Liveの手順、使い方をご紹介します。

Resolve Liveがすごいのは、普段カラーページで使用しているツールのほとんどがリアルタイムのカメラからの信号に対して適用できるところです。LUTを適用するのはもちろんのこと、カラーホイールも、YRGBカーブも、パワーウィンドウだって使えます。ノードも複数つなげられます。DaVinci Resolve Micro Panel、DaVinci Resolve Mini Panelだって使えます。

ここでグレーディングした内容を保存しておけば、撮影が終わって、編集をする段階で、撮影時に使用していたルックを簡単に、正確に再現することができます。DaVinci Resovleはじつはオンセットツールとしても優れているといえます。

用意するもの

ブラックマジックデザイン製のI/Oデバイス。Intensity、UltraStudio、DeckLink。

名前に「4K」とつく製品であれば、入出力どちらも可能です。基本的に、「4K」とつかない製品は、入力か出力のいずれかしか対応していません。入力はカメラからの信号をPC/Macに入れるために必要で、出力はResolve Liveで作った映像を外部モニタに出すために必要です。I/Oデバイスが対応している解像度、フレームレートであれば、Resolve Liveでその解像度、フレームレートの信号を使用することができます。

たとえばMacBook ProでResolve Liveを使いたい場合、1台のI/Oデバイスで完結させたければ、UltraStudio 4Kなどの製品が必要です。お安く済ませたいなら、UltraStudio Mini RecorderUltraStudio Mini Monitorをご用意ください。

べつにResolve Liveの処理結果を外部モニタに出力しなくてもいいよ、という方は、UltraStudio Mini Recorderだけ用意してもらえればMacBook Proにカメラからの信号を入力してResolve Liveを活用できます。

Resolve Liveの手順

1. Desktop Video Setup

Desktop Video Setupで、入力ポートの選択肢から今回使用するインターフェース(SDI、HDMI など)を選択します。 Desktop Video Setupは、Macの場合にはシステム環境設定から、Windowsの場合にはコントロールパネルからアクセスできます。

2. DaVinci Resolve 環境設定

DaVinci Resolve の「環境設定」→「ビデオ&オーディオI/O」より、 「キャプチャ・再生用」、「Resolve Live」のそれぞれの項目でデバイスを選択します。4K の I/O デバイスは 1 つの機器で Resolve Live の入出力が可能です。

3. DaVinci Resolve プロジェクト設定

「プロジェクト設定」→「マスタープロジェクト設定」→「ビ デオモニタリング」より、ビデオフォーマットを入力信号と同じものに設定します。ここでフォーマットが正しく選ばれないと、機器が信号を認識することができません。

4. 新規タイムラインを作成

エディットページで新しい空っぽのタイムラインを作成します。

5. Resolve Liveを起動

カラーページにてプルダウンメニューのカラーから「Resolve Live」を選択します。ショートカットキーはCommand + Rです。

6. ライブグレーディング

プレビュー画面にカメラからの映像が表示されます。あとは通常通りグレーディングをします。ギャラリーにスチルを保存しておけば、LUTよりも正確な形でグレーディングデータを保存しておくことができます。

Resolve Liveの各種機能

スナップショット

ビューワーに表示されている画像のスチルスナップショット、入力タイムコード、作成したグレーディングをタイムラインに保存します。スナップショットは、1フレームのクリップです。

もちろん前述のとおり、ギャラリーを使ってもかまいません。プレビュー画面で右クリックして「スチルを保存」すれば、ギャラリーにグレーディングデータが保存されます。

フリーズフレーム

フリーズボタン(雪の結晶のアイコン)で現在入力中の映像信号をフリーズできます。撮影中に好きなフレームを決めてフリーズしてもらえれば、たとえカメラがどう動こうと、被写体がいなくなろうと、いかなることにも気を取られることなくグレーディングができます。必要な調整が終わったら、再生のフリーズを解除して、スナップショットの取り込みを準備できます。

LUTの書き出し

カラーページの中央にスナップショットで作成されたクリップが表示されたら、そのクリップを右クリックしてみてください。「3D LUTを作成」という項目があります。ここで.cubeのLUTを作成して、LUTに対応したデバイスに入れれば、Resolve Liveで作ったLUTをそのままLUTボックスで使うことができます。

ブラックマジックデザインの製品の中では次の製品が.cubeのLUTに対応しています。

Mini Converter SDI to HDMI 6G(SDI→SDI、もしくはSDI→HDMIの変換時に適用)
Teranex Mini SDI to HDMI 12G(SDI→SDI、もしくはSDI→HDMIの変換時に適用)
Video Assist(本体のディスプレイ表示に対して適用)
Video Assist 4K(本体のディスプレイ表示に対して適用)

話のついでに述べておくと、Mini Converter SDI to HDMI 6Gは¥21,980(税抜価格)です。LUTを適用して出力するためのデバイスとしては(たぶん)世界最安なのに、この事実はあまり知られていないのではないでしょうか?

Resolve Liveの次のステップ

Resolve Liveは撮影現場で便利なツールですので、撮影が終わって、編集やグレーディングが必要な段階ではResolve Liveはもう使いません。とはいえResolve Liveで作ったグレーディングは、ポストプロダクションの段階でもそのまま使えます。

オンセットで作ったResolve Liveで作成したプロジェクトは、そのままシームレスにポストで使うことができます。だからオンセットとポストのどちらの局面においても、DaVinci Resolveを最大限に活用できます。

ここだけの話、Resolve Liveは無償版でも使えます。

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