VRはかなり身近になってきています。
数年前にはすでにYoutubeでVR映像の視聴が可能になっていますし、映像のステッチングなどの後処理などが簡単に行える機種も増えてきました。

しかし、なかなか撮影のノウハウや演出の効果についてはまとまった情報が少ないように感じています。
表現としては、どんな視点を見ている人にあたえるのかが大事なテーマにはなりそうです。

もう一つVR撮影で重要な要素として、見ている人が酔いにくい位置で撮影することも重要であることに気づいたので情報をシェアします。

自分で撮影をしたVR映像でものすごく酔った

今回始めてVRでの撮影をしました。マルチカメラ収録の案件にInsta360 ONE Xを持ち込みテスト的に撮影をしました。演者の方にも公演のあとに見てもらい好評でした。ダンス系の撮影だったので全体的に暗く、Insta360 ONE Xではノイズなどが目立つ場面も多かっマたのですが、解像度など関係なしに360度の映像は魅力があるようです。この点ではやってみてよかったなあと思いました。予算に余裕があればInsta360 Proなども現場に投入したいです。

ただし、ここで気づいたのは自分で撮影したこのVR映像はものすごく酔うということです。いままでVR映像で酔ったことはありませんでしたが、5分ほど自分で撮影した映像を見ていたら気持ち悪くなり見ていられなくなりました。これは初めての経験でしたし、なぜなのか興味が湧いたので少し分析をします。

どうやって撮影したか

今回は画像のような状況で撮影をしました。観客の方の邪魔にならないようにカメラを設置する必要があったため、他の収録用カメラは客席よりも後ろから望遠で狙い撃ちをしています。

Insta360 ONE XはVRカメラなのでズームすることができません。
このため被写体を大きく移すためには物理的に近づく必要があります。
ただし観客の方に邪魔にならないようにするためにはカメラの高さを上げることはできません。

このため観客の方よりかなり低い位置で、テーブル三脚にカメラを固定して撮影しました。
ここで撮影された視点は匍匐前進をしながら見上げているような画になりました。

なぜこれだと酔うのか

なぜ人はVR酔いを起こすのかいくつか調べたところ、実際の体験とVRでの映像が不一致だと酔いやすいということがわかりました。
つまり、自分がVR映像を見ている状況(座ったり立ったりしている)と匍匐前進くらい低いアングルのVR映像では現実の感覚と映像があまりにも一致しないので酔いやすいのではないかと思います。
また映像の解像度も良いやすさと関連がかもしれないという記述も調べていくとあったので暗めでディテールが崩れがちの映像は酔いやすいのかもしれないです。

酔わない映像を撮影するために

なるべく映像を見る人と同じ目線、つまり立ったり座ったりしている程度の視点で映像を撮影したほうが酔いにくい映像になるということが今回の経験からわかりました。実際世の中にあるVR映像は人の視点に近い視点の物が多いです。

今回のようなお客さんが入っている現場だとどうしてもカメラのおける場所に制約が出てくるので自然にカメラを設置する手法などは今後追求する価値がありそうです。
現状ではVR撮影でダンスやコンサートを収録する場合はVRのためだけで、お客さんなしで撮影をするのがいいかもしれないです。

参考資料

中川千鶴、大須賀美恵子(1998)『VE酔い研究及び関連分野における研究の現状』 TVRSJ、Vol.3 No.2 31-39ページ URL https://www.jstage.jst.go.jp/article/tvrsj/3/2/3_KJ00007553470/_article/-char/ja/ 最終閲覧日 12月5日

Jack Masaki (2017) 『VR酔いの症状・原因、開発者向けの対策を紹介』 Mogura VR URL https://www.moguravr.com/vr-yoi/ 最終閲覧日 12月5日

2クリップする
クリップしておくと
あとからいつでも
見返したりできます。

    コメント

    • まだコメントはありません