映画のプロが選ぶシネマレンズがミラーレスでも使える時代がきた! FUJINON MKX18-55mmT2.9 レビュー

はじめに

映像においてミラーレスなどの小型の民生機カメラをつかっているユーザーにとっては、ちょっと遠い存在の”シネマレンズ”。

そんな”シネマレンズ”ですが、ついにAPS-Cセンサー搭載の小型ミラーレスでも使える時代が来ました。

もともと、Sony FSシリーズ等ラージセンサー向けのフジノン「MK」シリーズとして発売され、
2018年6月についにFUJIFILM Xシリーズの「Xマウント」対応、焦点距離18-55mmと50-135mmという2種類のズームレンズが発売されました。

今回は、特別に 「FUJINON MKX18-55mm T2.9」 をお借りすることができたので、「X-T3」との組み合わせで撮影をしました!

『FUJINON』
2000年、満を持してシネマレンズ分野に参入。 2008年、映画撮影用カメラの標準フォーマット「スーパー35mm」に対応したシネレンズの発売を始め、 2016年までに最高峰の画質と描写力を実現する「HKシリーズ」、 着脱可能な駆動部を搭載し高い操作性を誇る「ZKシリーズ」、「XKシリーズ」の 計3シリーズ9本のズームレンズをラインアップ。 映画用レンズの主流であった単焦点レンズに対して、 放送用ズームレンズで培った技術を余すことなく発揮した“シネマ用ズームレンズ”は どの焦点距離であっても単焦点レンズと見まごう性能を誇り、 ハリウッドをはじめとする多くの映画、CM、ドラマで使用されている。
出典:https://fujifilm-x.com/ja-jp/products/cinema/

作例

風景やカラーチャートを撮って数値やスペックがどうこう語るというのは面白くないなーと思い、実際に現場でこのレンズ「MKX18-55mm T2.9」だけを使ってポートレート撮影をし、DaVinciResolve15でF-Logからカラーグレーディングまでやってみました。


■収録形式
FHD (1920×1080)/ 16:9 / 59.94P/ 100Mbps / F-Log /H.265 4:2:0 10bit /Long GOP
■使用機材
・FUJIFILM X-T3
・FUJINON MKX18-55mm T2.9
・Manfrotto 三脚 befree live
・SIMMOD 82mm Variable Neutral Density 0.4 - 1.8 Filter など

ビデオグラファースタイルにぴったりなシネレンズ

シネマレンズを使った撮影というと、リグを組んだり外部モニターを挟んだり、フォローフォーカスを入れたりとなにかと機材量が増えて機動力が落ちてなかなかコンパクトな撮影には向かないんじゃないかという先入観があります。というか、そもそもは大きいバジェットでシネマ撮影などの動画専用に設計されたレンズだからです。

しかし、レンズを実際に手に取ってみると、すごく軽量・コンパクト!これは、これまでのシネマレンズのイメージが変わる。そこで、今回はあえてこのようなスタイルで撮影しました。

スチル用の単焦点レンズを数本持って、レンズを交換し、フォーカスを合わせて…というのもいいですが、シネマクオリティの高い描写力と18-55mmという標準域のなんとも使いやすい焦点距離。これはまさにビデオグラファーのために作られたと言っても過言ではないでしょう!機動力重視のビデオグラファースタイルにもぴったりなレンズだと思います。

実際に使ってみて良かった点

1. 軽量、コンパクト、高い機動力が得られること

とにかく驚いたのは軽量・コンパクトであること!これはものすごいアドバンテージだと思います。X-T3の小型のボディと相まって、一眼レフの長玉望遠レンズみたいな感覚で使えて、↑の作例の中でも普通に手持ち撮影ができてしまった。(基本は三脚据え置きで安定した画を撮ることが多いはず。)ボディ内手ぶれ補正がない「X-T3」ですが、上の作例では編集の段階でDaVinciResolve Studioのスタビライザー機能を使い補正をしました。

2. ストレートで癖のない描写、高い解像感

撮ったフッテージを見て、いい意味で癖のないストレートな描写のレンズという第一印象を受けました。中心から周辺まで高い解像感を保ちつつ、ピントがあった部分は非常にクリアで、被写体と背景のきわのボケ感も滑らか。

今回は撮影の段階から「F-Log」で収録し、DaVinci Resolve15でカット編集からカラーグレーディングというワークフローを想定していたので、この感じはカラーを非常に作り込みやすかったです。色乗りも非常に良い感じ。

3. フィルター径が82mmであること

このレンズ、一般的なスチルレンズのほぼ最大径である82mm径なのです!

つまり、どういうことかというとステップアップリングを着けて、レンズごとにNDフィルターを付け替えてという手間がない。マットボックスを入れてなんてこともなく、普段使っているNDフィルターは82mmなのでそのまま着けるだけ。

普段、僕が使っているSIMMOD社製 82mm Variable Neutral Density 0.4 - 1.8 Filter

冒頭でもお伝えしたとおり、本当にこれ1本あれば引きも寄りもカバーできて、かつ解放F値は≒F2.8なので、浅い被写界深度でほどよいボケ味を活かした映像の撮影が可能も得られます。もちろん、ズームしてもテレ端、望遠端、で絞りが変わることもないので再調整する手間を省け、撮影時間の短縮と機動力アップに貢献。

主な仕様

  • 焦点距離:18mm-55mm (APS-C)
  • T-No:T2.9
  • 絞り開放:F2.8
  • フィルター径:82mm
  • 質量:約1.1kg

MKX18-55mmT2.9の価格

希望小売価格:549,500円(税別)
実売価格:500,000円前後

6, まとめ・感想

まとめると、なによりもFUJIFILM 「X-T3」にこの「FUJINON MKX18-55T2.9」を組み合わせたスタイルの最大の特徴・メリットは、高い機動力が得られ撮影スタイルが自由で幅が広がること+単焦点並みの素晴らしい画が出てきて色乗りもいいところです。

このFUJIFILMXマウントに対応した「MKX」のシリーズは50-135mm(換算約80-200)という望遠ズームも合わせてライナップされているので、2本合わせて使うことでさらに撮影の幅が広がりそうですね!

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