ダッチアングルってどんなアングル? 専門用語を映画作品で解説してくれるサイト

はじめに

最新の映画レビュー、好きな撮影監督のインタビュー記事、フォローしている映像クリエイターのチュートリアル動画。
いち早くチェックしたいのに、そこへ立ちはだかる1つの壁―

それは情報が英語だということ。。。
しかも、追い打ちをかけるように現れる専門用語の数々。

インターネットで世界中の情報にアクセスできるとはいえ、悲しいことに日本語の情報量は英語に比べると非常に限られており、殊に映画や映像制作に関しては、海外サイトの方が最新ニュースやニッチな知識を入手しやすいとも聞きます。

そこで今日は、映画や撮影、編集に関する専門用語をまとめたThe Columbia Film Language Glossaryを紹介したいと思います。

The Columbia Film Language Glossaryとは

The Columbia Film Language Glossaryは、アメリカのコロンビア大学フィルムスクールがWeb上で公開している用語集です。

こちらの用語集、あまり収録語数は多くないのですが、用語の意味を実際の映画のクリップを使って説明している点が特徴的です。

百聞は一見にしかずなので、記事タイトルに挙げた”Dutch Angle”を調べてみましょう。

トップページのBrowse Termをクリックすると、アルファベット順で用語が並んでいます。
画面をスクロールして、「C」のところにある”Canted Angle (Dutch Angle)”をクリックします。

用語の意味を解説したページには、実際にDutch Angleが使われている例として”The Conformist”(邦題:『暗殺の森』 1970年のイタリア映画)のクリップが掲載されています。

A canted angle is when the camera is tilted, usually to suggest imbalance, transition, or instability.
(Canted Angleとは、通常、不安定さ、転換、または均衡が失われた状態などを暗示するためにカメラを傾けて撮影する技法。)
※“Canted Angle”、"Dutch Angle"をGoogle翻訳すると、「傾斜角度」、「オランダ角」という訳が出てきました。当たらずしも遠からず、でも近からず…??
余談ですが、この技法はドイツ表現主義が流行した時代に同国の映画作品で多用されたことから、「ドイツの」を意味する"Deutsch"が変化して"Dutch"になったそうです。

定義も、映画のクリップに被せられた音声での説明も英語ではあるのですが、映像があることで視覚的に分かりやすくなっていると思います。

ちなみに、”180-Degree Rule”(180度ルール)の解説ページでは、日本映画の『切腹』(小林正樹監督、1962年)や『東京物語』(小津安二郎監督、1953年)のクリップが使用されています。

映画クリップから用語を調べる

ある特定の用語をアルファベット順の索引から調べる以外に、映画のクリップからその中でどのような撮影、編集テクニックが使われているかを調べることもできます。

トップページから、Explore clipsをクリックします。
すると、今度はシーンのキーワードがアルファベット順で並んでいます。

キーワードの下には、映画のタイトル、監督名、公開年、右側のAppearing in termsのところには、クリップ内で解説している用語が記載されています。
例として、"Arrival at the Festival"を見てみましょう。

ここでは、フェスティバルへの到着シーンとして、“Stardust Memories”(邦題:『スターダスト・メモリー』、1980年のアメリカ映画)のクリップから、“Point of View”(視点撮影、主観ショット)の技法を見ることができます。

さらに、"This clip appears in:"の下にある"Point of View"をクリックすると、用語の説明とこの技法が用いられている他の映画作品のクリップを確認できます。

おわりに

個人的にオススメなThe Columbia Film Language Glossaryの使い方を紹介させていただきました。

著作権の関係からか、使用されている映画はかなり年代の古いものが多いのですが、今見ると逆に新鮮な気もします。
Explore clipsのページから、好きな作品や監督の名前でクリップを探してみるのも面白いかもしれません。

気になる専門用語に出会ったとき、はたまた気分転換したいときなど、もしよかったら使ってみてください。

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