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グリーンバック合成基本テクニック(標準エフェクトのみ)【After Effects チュートリアル】

2019.06.30 (最終更新日: 2019.06.30)

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合成。難しいよね。

はーーーい!というわけで今回は
僕が個人的にいつもやっているグリーンバック合成についての基本テクをまとめてみました。
特にレベル補正だけで行うカラーマッチは初心者にはマジオススメ。

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①合成元の橋との馴染ませ方

照明の方向について
1:グリーンバックがフラットになるようにあてる

2:サイドからアンブレラ×照明をあてる

  元の素材の光源が右側にあるのでその方角との光源を合わせるために照明をあてます。

光源が右からあたっているのでその位置ですね。

3:撮影カメラ
Canon C200のRAW 4K 10bitで撮影しています。
4Kで撮ったのは縮尺を変えられる点と、合成した時の抜きがより鮮明にキレイに出来るからなので、合成の際は10bit、4Kでの撮影がオススメです!

合成編

グリーンを抜く

下地を作る
いつも通り新規コンポジション(今回は7秒)を作成し、エフェクトの[グレイン除去]を適用し表示モードを最終出力へ変えます。

グレイン除去とは?
映像に入ってるカラーノイズを消してくれる機能です。
特に黒い部分には緑色の細かなノイズが乗ってることが多いため
そのノイズを消す事で後々の合成がキレイになります。
※処理が重いので止まってしまう場合はOFFでもOKですw

次に[keylight]エフェクトを適用してスポイトでグリーンを抜きます。
色の選択をする際は極力フラットな部分を選ぶと馴染みが良いです。

keylightのエフェクト設定は以下のとおりです。
数値を同じにしても映像素材が違えば同じ結果にはならないので参考までに。

view:Status
Screen Gain:105
▶Screen Mat
 Clip Black:6.0
 Clip White:17.0

プレビューを見ている際のどこが抜けているかの判別ですが、黒が完全に抜けている部分で白が不透明度100%の部分です。
今回の素材で作る足元はマスクを切って水で消えるので適当でいいです。
終わったらマスク切って下さい。
マスクを切る際、viewモードをFinal Resultにすると切りやすいです。

次にViewをIntermediate Resultへ変えます。
こうすると緑とエッジが若干残った抜きになります。
最終的にキレイになるので良いです。
抜ききったら位置を調整します。

合成していく

[ソフトマットを調整]エフェクトを適用します。
追加する事で合成の際に出るグリーンの境界線のエッジを検出してくれてより自然になじませる事ができます。

次に緑の成分を抜いていくために[Advanced Spill Suppressor]エフェクトを適用します。互換方法を標準→Ultraへ変更しておきます。

背景をトラッキングする
背景素材をダブルクリックしてトラッカーを起動させ、橋を追従します。

ここらへん!
次にヌルオブジェクトを作って、トラッカーのターゲット設定でヌルを選んで...

合成するダストマンをヌルに紐づけます。

足を水に漬ける
ペンツールで足元を切り抜きます。いい感じでw
切り抜いたらマスクを反転させ、マスクのぼかしを入れます。

終わったらkeylightレイヤーを複製してアンカーポイントツールで足の境界線を狙って打ち替えます。

その後、スケールを開いて鎖マークを外し、Yの値を-100.0に設定します。

キレイに反転しますが、水面との関係があるのでマスク位置を調整します。

ここらへんの上手なやり方あったら教えて下さいw

次に水面の方のkeylightをメインの下へ持っていき、不透明度を50にしてマスクを切ってふんわり消します。
マスクのモードは減算にして、マスク境界のぼかしを強めに数値入力します。

その後、おなじみの[タービュレントディスプレイス]エフェクトを適用して以下の値を反映します。

タービュレントの変形:ツイストスムーザー
量:254.0
サイズ: 2.0

色をあわせる

元のダストマンの色を調整

上側にあるkeylightを選んで、[レベル補正]エフェクトを適用
調整レイヤーを作り[色かぶり補正(CC2018以下は色合い)]エフェクトを適用
白黒になった状態で輝度を合わせていきます。
白黒状態で違和感ない感じに明るさが合ってればひとまずOKです。

もうひとつ[レベル補正]を追加
  ここからは各チャンネルごとに白黒状態で馴染むように調整していきます。
  RGBチャンネルを赤にして、レベル補正チャンネルも赤にしてハンドルをいじります。

  次にチャンネルを緑に変えてハンドルを以下に変更します。

  同じ要領で青に変えてハンドルを変更します。

  最後にRGBで肌のハイライトを調整

そうすると、、、
Before

After

今は海寄りに青くなっているので、そこらへんは目視で調整していって下さい。

調整レイヤーを更に作る
  [Lumetriカラー]エフェクトを追加して以下の数値を反映させる。
  色温度:42.0
  トーンカーブ白

人物のKeylightレイヤーに[Lumetriカラー]エフェクトを追加
  カラーホイールのミッドトーンとハイライトを調整

[ブラー(ガウス)]、[ノイズ]エフェクトを追加
  ブラーは量を1.0として、ノイズの量は4.0%にします。
  人物素材が4Kで撮っているので、それをぼかす作業ですね。

新規調整レイヤーをバック素材の上に作り影を作る
  作った調整レイヤーをヌルに紐づけて橋に影のマスクを作る

[トーンカーブ]エフェクトを追加

終わったら今作ったマスクの境界のぼかしを50.0%に設定

水面下の影を作る
先程作った調整レイヤーの上に調整レイヤーを作ります。

マスクを切って先程作ったトーンカーブをそのまま下にもコピーします。
その後、マスクの境界のぼかしを9.0%で設定します。

次にブラーを入れてコンポジットオプションを+して「マスクリファレンス 1」をマスク2にしてマスク2をコピペします。

ブラーの量は26.5で設定します。

レイヤー最上部に調整レイヤーをいれる
[CC Vignette]エフェクトを適用して、中心点を人物の顔へ持っていき、以下の数値を変更する。
Amount:40.0

以上で完成です!お疲れ様でした!!

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Dustman

Dustman@Dustman

フリーの映像屋さん。 TVCMをメインにモーショングラフィックス、CG、VFXを作ってます。 あと色んな映像の作り方の Youtube【ダストマンTips】やってます。

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