2019.08.08 (最終更新日: 2019.08.08)

DaVinci Resolve 16のAIスローモーションがすごい! 〜スピードワープ〜

DaVinci Resolve 16のAI機能、DaVinci Neural Engineがすごいというのはご存知でしょうか? AIカラコレ、AIショットマッチ、AI顔検出、AI超解像度、という感じで、素敵なAI機能がDaVinci Resolve 16にはたくさん投入されています。

今回はその中でも群を抜いて素晴らしい、AIスローモーションについてご紹介します。ハイフレームレートで撮影していなくても、DaVinci Resolveで勝手にスローモーション映像を作り出してくれるという夢のような機能です。うまくいけばカメラのハイフレームレートが必要なくなるほどの優れた機能です。

使い方

まずは速度変更を加えましょう。速度変更の方法はたくさんありますが、とりあえず標準的な方法を紹介します。エディットページのタイムラインでクリップを右クリックして、「クリップの速度を変更」をクリックします。

どのくらいのスローモーションにするか、「速度」の欄で選択します。2倍のスローモーションなら50%、4倍のスローモーションなら25%です。「シーケンスをリップル」にチェックを入れると、クリップの長さが伸長されます。チェックを入れないと、クリップの長さはそのままでスピード変更が加えられ、結果としてクリップの一部が切り落とされます。

インスペクタで「リタイム&スケーリング」の項目を開き、「リタイム処理」を「オプティカルフロー」、「動き推定」を「スピードワープ」にします。これでAIスローモーションの準備は完了です。

ちなみにプロジェクト設定ですでに「オプティカルフロー」が選ばれている場合には、「リタイム処理」の項目は「プロジェクト設定」のままで差し支えありません。しかしプロジェクト設定の中の「動き推定」には、「スピードワープ」は存在しないので、AIスローモーションを使うにはクリップごとにここのインスペクタで「スピードワープ」を選択する必要があります。

もうこれでできあがりです。しかし問題はスピードワープがむちゃくちゃ重いということです。ヘビーなノイズリダクションをかけたときくらいの重さです。だから再生を滑らかにするためにレンダーキャッシュを使うことをお勧めします。「再生」のプルダウンメニューから、「レンダーキャッシュ」、「スマート」と選択すると、勝手にスピードワープのかかったクリップをレンダリングしてくれます。お茶でも飲みながら、タイムラインのクリップの上の赤い線が青くなるのを待ちましょう。

ほかのモードとの比較

このスピードワープがどれくらいすごいか理解するために、ほかのモードを見てみましょう。

ニアレスト

いちばん単純な補完方法です。ただ単にフレームを複製しているだけです。4つのフレームを見てみましょう。この画像のタイムラインタイムコードと、映像の中の飛行機の位置に注目してください。4倍のスローモーションをかけると、4つの同じフレームが続くことになります。

フレームブレンド

名前のとおり、フレームとフレームをブレンドして新しいフレームを作り出します。プロセシングの負担は小さいですが、ブラーがかかったような映像になってしまいます。良い印象を与えるスローモーションは作れません。

オプティカルフロー/標準(速度優先)

同じオプティカルフローでも、ほかのオプションはどうでしょうか? 悪くない効果になることもありますが、どう転んでもAIには太刀打ちできません。この画像をご覧ください。ぱっと見るとわからないですが、よく見てみると飛行機の周りに汚いノイズが出ているのがわかります。

オプティカルフロー/スピードワープ

やはりこれが一番ですね。AIが完全に新しいフレームを作り出してくれます。先ほどのニアレストで使った4つのフレームを見てみましょう。完全に新しいフレームが作り出されているのがわかると思います。AIが勝手に計算してくれて、存在しないフレームを新しく生成してくれているのです。ブラーもまったく見えませんし、ノイズもほとんど存在しません。空も雲も海もきれいです。

比較動画をどうぞ。

この動画では、19:55あたりからスピードワープについて解説しています。

時代をワープしたい方はこちらをどうぞ(※)。

※この出来の悪いギャグは、一見AIが作ったみたいですが、人間が真心をこめて作りました。

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