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そのモーショングラフィックス、実写に合成してみん?【もーぐらふぇす】

最近流行りのモーショングラフィックス

そして最近映像表現として流行っているモーグラ×実写合成
今モーグラを既に作ってる方に是非知ってほしい知識をまとめてみました!

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そのもーぐら、実写に合成してみん?


最近、モーショングラフィックスを実写に合成する作品が増えてきたので、実際に今日はやって見せられたらなぁと思ってます。
早速、やってみましょう!(いつものポーズ)

After Effectsで出来ること


1:モーショングラフィックス
Ae使いの方はモーショングラフィックスをされてる方が多いと見受けております。
2:ビジュアルエフェクト(VFX)
VFXでは必須のスキルでコンポジット(合成)スキルが必要になってきます。
最近はTwitterで道路標識や駅名が動いたりするものが流行っていますが、あれは全部コンポジットになります。
それで、そういうのがバズる中、あれをやってみたい!と思った際にモーショングラフィックスは出来るけど、コンポジットが出来ない方にコンポジットとはなんぞや?どうやるんじゃ?というのを共有できたらと思ってます。



上のような合成を実写にしていく上で現実を拡張していくのにすごく使えて、最近やっていて気付いたのですが、実写に普通のモーショングラフィックスを混ぜている作品はまだまだ少ないんじゃないかなと思っておりますので、どんどん増えていけばいいなと感じてます。

実写を拡張するテクニック


トラッキング
実写に追従する技術
マスク
人物などにマスクを抜く技術
消し
実写にあるものを実際に消してしまう技術
カラーマッチ
実写の素材に対して合成するものの色を合わせるテクニック
おまけ
あとで解説します

トラッキングテクニック


おおむね4つのカテゴリーになるかと思っております!
case1:普通にトラッキング

とあるポイントに対してトラッキングするもの

case2:回転とスケールもトラッキング
いい例が無かったのでこれはまた後日紹介しますw
case3:カメラトラッキング

カメラワークをトラッキングさせるもの

標準の[3Dカメラトラッカー]を使うことで追従したい場所にヌルオブジェクトとカメラを作成する事で奥行きなどを分析して追従してくれるようになります。
case4:フェイストラッキング

顔をトラッキングさせるもの

こんな感じで顔にマスクを切った後にトラッカーで顔を切り取り顔を追従させる事が出来るのがフェイストラッキングです!
マスクを切った後にトラッカーを起動させると顔のトラッキングと言うのが出てくるので結構知らない人も多かったんじゃないかと思います!

マスクテクニック


CMを作る事が多いですが、実は僕の仕事の半分以上はマスクを切っていますw
人物・背景を切り抜いて別の素材に重ねたり後ろに入れたりするのがマスクです。
合成においては必須の作業ですね。
自動でマスクを切るツールだとMOCHAとかロトスコープなど、僕は全て手書きでやっていますw
個人的にはマスクを切るのは手書きを推奨しているのですが、手書きじゃなくても良い時がありまして、
case1&3:一部だけマスク、人物だけマスク

簡単に人物だけを抜きたい場合、空の絵を撮り、異なるレイヤーエフェクトを適用する事で人物や物だけ抜く事ができます。
case2:背景マスク

背景撮る時はよく使えるのですが、今回の例ですと山と空のコントラスト差が激しいので、[しきい値]と言うエフェクトを入れ込むと、どれくらいの白と黒のしきいを作るかを組み込むことが出来ます。
次に、トラックマットのルミナンスキーで白い部分だけ画像、動画の表示をすることが出来るのですが、それをすることによって、空とかを簡単に抜くことが出来ます。
また、カメラのブレがあると手書きの限界がどうしても出てしまうので、そういう時はこのしきい値が役に立ちます。

消しテクニック


最近、Aeにはコンテンツに応じて塗りつぶしと言うエフェクトが加わったのですが、僕は基本的にPhotoshopでやっています。
コンじる
コンテンツに応じて塗りつぶすやり方の俗称

例えば上の標識の矢印をマスクで切り、コンテンツに応じて塗りつぶしを適用すると...

こうやって消すことができちゃいます。
コピースタンプツール
最近流行っている道路標識系のアニメは一度コンじた後に更地状態にして、コピースタンプツールで違和感を消してアニメーションを加えてるんじゃないかなと思ってますw
静止画で消した範囲をAeに取り込んで、

合成したい物をポンと乗せたら完成です!

パッチツールの使い方
マスクしてブラーをかける方法

カラーマッチテクニック


実写合成した時に馴染まない時の「なんか...合成感がすごい」をカラーマッチさせるやり方があります。
基本的には上に書いてある順にやっていって最後はやる時としない時があります。
輝度を合わせる→色を合わせる

上の状態だとなんか変だと思われると思いますが何がおかしいかって言うと明るさがあっていません。
これを最初[色かぶり補正](※CC2018は色合い)で一度白黒にしてホワイトの色を調整します。

白黒にすることで明るさの違和感がハッキリと分かるようになるので調整してあげることで馴染みが良くなります。

輝度を合わせる前

輝度を合わせた後

色を合わせる / 色収差を合わせる

カメラで撮った時、ホワイトバランスのズレが生じやすいのですが、それを直すのは目だけだと中々難しいものがあります。
先ほどと同様に色かぶり補正で調整して、レベル補正を赤にして、赤だけで合わせる作業をチャンネル緑と青にも行います。
そうする事で色のズレを綺麗に切ることが出来ます。
今回の絵だと奥にモーションがあるので、ブラーで被写体深度を合わせています。

ノイズ感を合わせる
映像にはフラットな色はなく、様々なノイズが乗っているので、[ノイズ]エフェクトを乗せて若干マイナスにしてあげることで違和感が消えていきます。

アドバンステクニック

ライトラップ

これは先程普通に合成をしたものですね。
わかりにくいかもなのですが、陽の光をモーションに干渉させる事でより馴染みが良くなります。
Aeの標準機能でやると面倒なのですが、反射させることでよりよくなっています。
手順的には
1:一回作った合成動画をプリコンポーズ
2:それを複製
3:複製したレイヤーに入る
4:モーションのレイヤーモードを[ステンシルアルファ]にする

モーションだけ抜けた状態になりました。
5:調整レイヤーを一番上に乗せて調整レイヤーに[ガウス]エフェクトを適用し、ぼかす
6:その上にモーションを乗せてシルエットのレイヤーモードををステンシルアルファにすると型抜きされた状態になる
結果:光の干渉が作れるようになる

余談:Red Giant社製プラグインVFX Suiteを使うとこれが一撃で出来るようになります。

より性格な抜き方などはこちらで詳しく解説してますのでご参照下さい!

テクスチャテクニック

最近海外で流行っているのですが、普通のマットの間に紙質のテクスチャ素材(ae scriptなどで購入できます)をアニメーションの後ろに噛ませることでフラットな色でだけやっていた事が一気に変わるので今後、こういった使い方が増えていくんじゃないかなと思っています!
最近だとLIKI inc.さんがよく使われている印象です。
因みにテクスチャテクニックで最近のお気に入りYouTuberさんは画像下側にも書いてありますBen Marriottさんです!

どんどん使っていってみて下さい~!

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Dustman

Dustman@Dustman

フリーの映像屋さん。 TVCMをメインにモーショングラフィックス、CG、VFXを作ってます。 あと色んな映像の作り方の Youtube【ダストマンTips】やってます。

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