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映像制作用モニターを選ぶときに押さえるべきポイントと必須知識

EIZOの新しいカラーマネージメントモニタ爆誕!

はいどうもこんにちは!
ついにキタゼェェエエエ!
あのモニターで有名なEIZOさんから
新しい4Kの映像制作用モニターColorEdge CS2740が発売されましたーー!!

まずはスペックを見ていきましょう

ColorEdge CS2740
27型
4K UHD 3840×2160
10-bit対応
USB Type-C 60W給電
DisplayPort、HDMI
EIZOダイレクト販売価格 199,100円(税込)
https://direct.eizo.co.jp/shop/g/gCS2740/

4Kっているの?wって思われる方結構多いと思うんですけど
きたる2020年のオリンピックに向けて今4Kの映像制作が加速化しています。

カメラにおいても4Kどころか6Kが今のトレンドですよね。
スマホにおいても先日紹介したXperiaを筆頭に4Kへと移行が進んでいます。

ということは、YouTubeもデフォルトは1080p、いわゆるフルHDが主流ですが
徐々に5G等の回線速度の向上によって4Kになっていくと思います。

そんな中!なんとEIZOさんが4Kモニターを発売して
これが約19万円なんですけど、普通のモニターとしてはちょっと高いなって今思いませんでした?

違うんですよみなさん、これ
映像制作用のモニターなんですよ。

こんな経験ないですか?
自分のモニターではいい感じの色になってたのに、YouTubeにアップしたら全然色違ってた…。
とかありませんか?

それ、使ってるモニターに正しい色、表示できてませんよ。

というわけで今回は!!
こちらの4Kモニターの解説に加えて、
今さら聞けない映像制作におけるモニター環境についてかなり詳しい部分まで解説していきたいと思いまーーーっす。

モニター環境の正しい知識を知りたい方
今後プロとしてやっていきたい方
趣味をもっと極めたい方

正しく色を表示させる方法。教えますよ!

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正しい色を表示させるためのポイント3つ

POINT1:色域
POINT2:キャリブレーション
POINT3:再生カード・デバイス

POINT1:色域

まずはポイント1!色域の話です。
色域っていうのは文字通り色の領域の広さ
表現できる色の多さになります。
見かけたことある方多いと思うんですけど

sRGB
Rec.709
Rec.2020
DCI-P3

この4つの色域が主にあります。

小難しい話は置いておいて
とりあえずモニターを選ぶ上で
押さえておくべきポイントを知っていればOKです!!
それは最後に配信する媒体
いわゆる配信先ですよね、Webなのか、TVなのか映画なのか。
それによって映像制作時の色域を選ばないといけません。

Webの場合

まずはWebで配信する場合。
Webの場合はsRGBを選択します。
sRGBっていうのはパソコンにおいて色の差をなくそうぜ!と
いう意思で作られた国際標準規格になります。

なので多くのデバイスでの差がほとんどなくなるため
色んなディスプレイ環境で見られるWebではsRGBを選択しておけばOKです!

TVの場合

次はTVで配信する場合。
TVの場合はRec.709、またはRec.2020を選択します。

正直Rec.2020はめちゃくちゃ色域が広い一番ヤバイやつなんですけど
これは正直まだ主流にはなってません。

なので現在のハイビジョン映像の主流であるRec.709を選択しておけばOKです!

映画の場合

最後は映画!フィルムではなくデジタルシネマの方ですね。
この場合はDCI-P3を選択します。

ただ新しいUltra HD Premiumっていう基準が実は出来て、例えばNETFLIXとかとお仕事をする場合はこの基準をクリアしないといけなくなってきています。

Ultra HD Premiumについてはちょっと小難しい話になるのと
映画クラスになってくるともう個人でどうにかするような話じゃなくなってくるので今回はこの話は省略します!

色域のまとめ

じゃあ、モニターにおいて色域は何を気をつけなければならないか。
っていうところなんですけど、要はsRGB、Rec.709、DCI-P3っていう色域を
モニター上で切替えることが出来て、なおかつその色域をどれくらいカバーしているかというのが判断基準になります。

ではその基準で今回のモニターを見てみましょう!

AdobeRGBカバー率99%

という風になってます。

あれ?sRGBっていうやつとRec.709っていうやつがないやん。

今そう思ったでしょ?
安心してください。カバーしてますよ。
sRGBとRec.709の色空間は
AdobeRGBの中に内包されるくらいの領域なので
もちろんカバーされてます。

では次のポイント、キャリブレーションにいってみましょう!

POINT2:キャリブレーション

キャリブレーションって聞いたことありますか?
モニターっていうのは基本的に全部微妙に色が違います。
それは個体差だったり、時間が経つにつれて色が微妙にズレていくのが原因です。

これをバシッッ!と使う色域に合わせて調整するのがキャリブレーションです。

これを定期的に行うことで色域のズレをなくすことができます。
もうこれが必須なんですよ!

で、このキャリブレーションなんですけど、全てのモニターが完璧に対応しているわけではなくてちゃんとメーカーが公式で対応しているものだけがきちんと行うことが出来ます。

例えば、値段は一気に上がりますがキャリブレーションセンサーが内蔵されていて全自動でやってくれるモデルもあります。

今回のモデルは費用を抑える代わりにキャリブレーションを手動で行うモデルなんですけど、別売りのキャリブレーションセンサーを使うことによって安定して色を表示させることができます。

POINT3:再生カード・再生デバイス

最後はPOINT3!再生カード・再生デバイスです。
意外とここがめちゃくちゃ重要なのですが抜け落ちがちなポイントです。

色域の話で今回のモニターがすごくたくさんの色を表示できるモニターということはおわかりいただけたと思います。

でもみなさん、もう1つ罠があるの知ってました??

なんと市販の大半のグラフィックボード、いわゆる映像を出力させるためのカードがパソコンに入ってるんですけど、そのカードだと色が全然カバーしきれてないんですよ。

詳しい話を言うと、色の表示できる数を表現する数値で8bitと10bitっていうのがあるんですけど、ちなみに8bitは全部で約1677万色です。10bitは約約10億7374万色なんですよ。
もう全然違いますよね、色数が。

ちなみに今回のモニターは10bitの入力に対応してます。

ただ、通常のグラフィックボードは8bitまでしか対応してません!!
じゃあどうするの??って思うじゃないですか

そ!こ!で!再生デバイスなんですよ!!!!!

映像制作においてあらゆる規格でパソコンからモニタリングしようと思うと再生カード・再生デバイスというのが必要になります。

Windowsの場合だと、ケースを開けてグラフィックボードとかが刺さっている部分に差し込んでしまえば使えるので、一番安価なBlackmagic Design社のDecklink Mini Monitor4Kっていうのがあれば、正しくモニタリングできるようになります。これが約2万円

ただMacの場合だと中をいじることができないので、一番安価にやろうと思うと、Blackmagic Design社のUltra Studio4Kminiっていうものが必要になります。これが約11万円

カラーグレーディングをする時って、Davinci Resolveっていうソフトを基本的には使用するんですけどそのDavinci Resolveを開発してるのもこのブラックマジックデザインさんなんですね。

でそのDavinci Resolveっていうソフトで、色をチェックするためにモニター出力させようと思うと、この再生カードがないと無理です!!

Macは金がかかるんじゃ~…。

というわけで、あらゆるフォーマット、色域でPCからモニタリングしようと思うとこの再生カード・再生デバイスというのが必須になってきますので、このポイントは是非押さえていただきたいなと思います。

いやー映像制作ってほんとお金かかるよね。
みんな仕事はちゃんとお金とりましょうね。

Blackmagic Design Webページ
https://www.blackmagicdesign.com/jp
DeckLink
https://www.blackmagicdesign.com/jp/products/decklink
UltraStudio
https://www.blackmagicdesign.com/jp/products/ultrastudio

使ってみた感想


(姿勢が悪いね。良くないね。)
モニターを1週間くらい使ってみたのですが
何より違うのが画素密度の高さ。
いつもより自分が作ったモーショングラフィックスがキレイに見えるので、単純にモチベーションが上がりますw

僕はこれまでもカラーマネージメントモニターを使っていたので、色に関しては大きな変化を感じることはありませんでしたが、これまでそういったモニターを使ったことない方は、まず色表現の部分で感動すると思います。

まとめ

というわけで正しくモニタリングするためのポイントを3つ紹介したのですが、そのポイントを踏まえた上で改めてモニターを見ていきましょう。

ColorEdge CS2740(https://www.eizo.co.jp/products/ce/cs2740/)

購入は、単品購入よりぐっとお得なセット商品を用意しているEIZOダイレクトで。キャリブレーションセンサーEX4とのセットもあります。
https://direct.eizo.co.jp/shop/g/gCS2740/)。

4Kが必要ない!という方は1つ下のグレードのCS2731をチョイスしてみてください。
https://www.eizo.co.jp/products/ce/cs2731/

それでは!

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Dustman

Dustman@Dustman

フリーの映像屋さん。 TVCMをメインにモーショングラフィックス、CG、VFXを作ってます。 あと色んな映像の作り方の Youtube【ダストマンTips】やってます。

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