メイキング

以前、ヒストリー・オブ・キモノと題した自主制作映像を作りました。今回は、実際の現場写真なんかも織り交ぜつつ、実際にどういう風にして撮影したかをお話します。
History of Kimono - VOOKページ

撮影準備

今回の作品は、撮影前に選曲した音源の尺に合うようにして、タイミング良き所で時代がシフトするようにタイミングを決めていきました。ダンサー/振り付け師のHOKが振り付けするために、基本「8カウント = 1ユニット」で、"2x8(ツーエイト)"か"4x8(フォーエイト)"をベースにして音楽を区切っていきます。そしてユニット数で時代の中でもカメラが何周するかを決めます。その時のイラストがこちら。

舞台作り

映像が舞台を中心にして円を描くように周り、過去から未来へとタイムトラベルするという体感を出来る限りカッコ良いものにするために、ワンカット映像のスタイルで撮ることになりました。そのため360度ドリーのレールがカメラに映らないように、足場となる舞台ステージを作る必要が。。。近くのホームセンターにて、木材を大量に購入、障子も足場も一から全て作ることにしました。何気に予算の半分は足場と障子作りにかかった気がします。

自宅の庭である程度組み立てたんですが、トラックに入らないので、撮影当日にパーツをつないで10x10ftの足場にしました。DIYの天才マイケルの存在もあってなんとか完成。ちなみに僕は撮影前日まで40度の高熱でブっ倒れていたので、足場作りにはほぼ参加出来ませんでした。マイケル、マジでありがとう!

障子は売ってないし(売っていても高いので)、木材でフレームを作り、黒いスプレーでフレームを黒くして、書道の和紙を貼ることに。クルーとその友達も呼んで、みんなで和紙をフレームに貼り貼り貼り貼り。。。地道で結構大変でした。撮影当日、完成した障子の片面しかフレームの黒が見えないことに気付く失態、反対も黒くすることになり、みんなで黒テープを必死に貼り貼り貼り貼り。。。写真はその時のもの。


照明

照明のスタイルは、時代によってハッキリと雰囲気が変わるように工夫してもらいました。全て話すと長くなるので、幾つかをご紹介します。

戦国時代

戦国時代は一風変わった女性の切腹シーン。映画のワンシーンに見える様に、スポットライトでコントラスト強めの雰囲気を演出。

撮影監督のハガさんの提案で、1日の限られた時間の中で撮影が終わる様に、天井に照明を固定することに。天井に固定した照明は全部で5つ。これを点けたり消したりして、様々なルックを作ります。照明は基本的にはMOLE(モール)のタングステン照明650Wフレネルか、同じくタングステン照明1000Wオープンフェイスの2タイプ。天井に吊るしたのは、ドリーでカメラが円を描いた時に、背景に写り込まないためと作業時間の削減のための工夫です。戦国時代のシーンでは、そのうちの1つだけを点灯。月明かりにも見える様なアングルから入ってくるスポットライトは彼女の孤独感をよく表していると思います。

江戸時代

次は江戸時代。戦国とガラっと変わって、豪華絢爛な文化が花開いた時代です。

ここは天井の照明は全て点灯。真上からは1000Wのオープンフェイス2つを、12x12ftの薄い布を通して出来るだけ優しくした光で舞台全体を照らします。さらに3灯のMOLEは、カメラ向かって正面からダンサーを引き立たせるために使います。

それぞれの時代にアクセントとして入っている青やピンク、セピアの色は、未来のシーンを除いて全てポストプロダクションで加えたものです。この時点では、まだタングステンで照明し、ホワイトバランスを合わせた正しいスキントーンで撮影しています。

その他のシーン

明治のシーンは天井の12x12ftの布を取っ払い、オープンフェイスを直射して、ちゃぶ台の上にぶら下がっている小さな豆電球を模倣しました。

現代のシーンでは、数台のDSLRを使って、パパラッチのフラッシュライトを実際に表現。撮影時には、撮影助手ヤスモトくんに頑張ってもらい、数台のカメラのフラッシュを押し続けてもらいました。これは後で合成しても良いかなと思ったんですが、モデルにフラッシュライトを意識してもらいたかったので、実際にやってみました。うまくいったかどうかは、また教えてください。

未来のシーンだけ、照明にジェルという色のフィルターを被せて、障子を青く照らしてみました。ダンサーには今まで同様にタングステンの照明を使っていたので、背景をさらに青くして、後でカラコレした時に、さらに背景色が現実離れした雰囲気が出せるようにしたものです。写真の障子を見たら青くなっているのが分かると思います。分かるかな?

チームでの制作

最後にまとめというか、一緒に制作したメンバー全員をここで紹介することは出来ないのですが、今回のプロジェクトはプロデューサーでメイクアップも担当したユキナが、これまでに無いドリームチームを集めてくれて達成出来たプロジェクトだったということで終わりたいと思います。


備考:一番右がユキナP

映像制作はやっぱりチームワーク

何か良い作品が生まれるのは、必ず良いチームの存在があるからです。このプロジェクトは、そんな有志のアーティストが一緒に何かカッコ良いものを作りたい、と言って集まったところがきっかけでした。VOOKみたいなプラットフォームに集まるクリエーターの方々と、今後さらに精力的に自主制作の活動を共に出来ればと思います。そのためにまずはきっかけを作りましょう!

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