2019.12.06 (最終更新日: 2022.07.20)

Adobe×Protools「Premiere ProからMAに持ち込む時に気をつけること」|Adobe Day in Inter BEE 2019

# はじめに

Adobe Day in Inter BEE 2019でのセッションの様子をダイジェストでご紹介します。
この記事では永田 裕之さんのAdobe×Protoolsをテーマに発表した内容をお伝えします。MAに持ち込む時の注意点や編集からMAまで1人で行うワークフローについてご紹介いただきました。

登壇者

永田 裕之
専門学校で音響技術を学び、ポストプロダクションへ入社。主に音楽番組の編集・MAを担当し、2016年に退社。フリーランスで編集、MA、レコーディングエンジニア、CG制作を行う。 現在はiNA Creative Studioを立ち上げ、YouTube動画、MV制作を中心に活動。
https://www.ina-creative.com/ Twitter @ina_nagata

山下大輔
テレビ制作の映像制作ツールとしてPremiere Proをはじめとした編集サポートに従事。
また、他の編集機から移行する方むけに講習会講師も担当。個人活動としてはFacebook上でAEユーザーグループの管理人として、アドビ製品を使った勉強会を開催中。映像講師。

イントロダクション

永田:まず自己紹介としては専門学校で勉強した後にポスプロに数年間いまして、そこで編集とMA両方1人でやってました。そこを退社した後に今は自分の会社を立ち上げて活動しています。今日はPremiereとProtoolsということで、MAをやるにはどうしていけばいいのかなというところを話そうかなと思っております。

永田:最近だとインターネット動画が普及してきて、音がめちゃくちゃな状態で納品してあることが増えて来ていると感じています。
ラウドネスミキシングバランスであったり、声が全然聞こえない状態で納品してしまっているものを見かけます。

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そもそも MAとは何か

永田:最近MAを知らない人が増えていますが、そもそもMAとは何でしょうか。MAっていう呼び方は日本特有の呼び方で、
海外では「Audio Post Production」や「Audio Suite」と呼ばれています。簡単に言うと、映像の音を綺麗にして聞きやすくする作業になります。

なぜProtoolsがMAではつかわれるのか

永田:MA用のアプリケーションはたくさんの種類があります。よく聞くのはAdobe AuditionとかDaVinci Resolveの中に入ってるFairlightとかだと思います。他にもDAWと呼ばれているソフトであれば大体MAできます。

永田:なぜProtoolsを使うのというところなんですけど、これは殆どのスタジオがProtoolsだからです。
単純な理由ですが、一番重要です。
例えば、家で作業したプロジェクトをスタジオで最終完パケしたり、プレビュー時に、どのスタジオに持って行っても大体起動できます。

永田:個人で完結できてしまう場合は、PremiereだったらAudition使ったり、DaVinci ResolveだったらそのままFairlight使ったりした方が早いです。そこまで完成するものに差はなく、大体どのアプリケーションでも同じようなことができます

PremiereではOMF,AAFの特徴に合わせて書き出そう

永田: それでは実際の連携ワークフローについてお話して行きたいと思います。

山下:連携のときにOMFかAAFどちらで書き出すのか論争みたいなのがありますよね。AAF持っていくとすごく怒られたりとか。

永田:それはですね、ProtoolsにAAFを読み込むとエラーが多発するんですよ笑。なのでOMFの方が多いと思います。OMFの方が安定してますね。

山下:Premiereから出すとき、OMFは2GBの容量制限ってあるじゃないですか、AAFもあるんですか?

永田:AAFは2GB制限がないです。また、OMFには2G制限があるので長尺もの、テレビの1時間番組とかになるとまずOMF1つじゃ出せないです。なので、ロールで分けたりとか本線とピンマイクで分けたりとか、個別で細かく出していく必要があります。

Premiereでは読み込み設定を最初に変える

永田:OMFを書き出すときの編集側のポイントなんですけど、読み込むときの設定を最初に変えておくこと。これVookのサイトで調べたら山下さんが記事だされてましたよね。

https://vook.vc/n/1471

山下: めっちゃ大事。オーディオ設定ですよね。

永田:ここものすごく大事なんですけど、Premiereの素材を読み込むときのオーディオ設定ってデフォルトだと”ファイルを使用”ってなっていて、そのまま読み込んでしまうと、モノラル2つで読み込まれないんです。
ステレオはステレオとして1つのファイルとして読み込まれてしまうんですね。

山下:まとまっちゃうんですよね、1トラック2オーディオみたいに。

永田:そうなるとOMFに書き出す時に無駄なトラックが増えてしまうので、ステレオはモノに設定します。

トラックは最小限のクリップでステレオモノラルを明確にしよう

永田:次はステレオ・モノラルを明確に。基本的にピンマイクなどの声のトラックはモノトラックでいいです。

山下:これは渡す前に消すってことですね。

永田:消していただいた方がミキサーさん的にはいいです。2トラックあるとなんで2トラックあるのか確認する作業が必要になります。全く同じトラックが2つの場合はモノにすることをオススメします

Premiereで設定したエフェクトは反映されない。

永田:Premiereで設定したエフェクトは反映されません。よくあるんですけど、「リバーブ足したんだけど、消えてる?」って結構言われます。Premiereで設定したエフェクト類はOMFに書き出したときに全部外れちゃいます。ボリュームとかパンニングは引き継がれます。

クリップ名を日本語にすると文字化けする

永田:クリップ名を日本語にすると文字化けします。最近はあまり見かけないですが、Final Cutとかでよくありましたよね。OMFの名前と埋め込むファイルの名前両方日本語だと文字化けします。

山下:しょうがないですよね、かなり昔からそうですもんね。

永田:せっかく名前しても分からないので、ここはちょっと気を付けていただきたいですね。

Premiere Pro→ Protoolsまでの流れを実演

永田:僕が普段製作しているVtuberの素材で実演していきたいと思います。音楽トラックと素材のトラックですね。

永田:ファイルをトリミングして大体1秒から多くて5秒余分に書き出しておきます。これはProtoolsに読み込んだ時にそのカットからどれだけ伸ばせるか、戻れるかというところなんです。ここ0にすると1個前セリフとかに全く戻せなくなります。少し余分に書き出しておきます。ただ、カットで使われていないところ余分に書き出すので、尺が長くなればなるほどOMFの容量が大きくなってしまうしまうので長くしすぎないようにしてください。

永田:ファイル→書き出し→OMFで書き出しです。
サンプルレートは48KHz、サンプルビット数は16bit、ファイルは埋め込みにしてください。
「パンを含める」は、Protools側の設定に依存するので気にしなくて大丈夫です。

山下:これで書き出すんですね。これってクロスフェードとかはどうなるんですか?

永田:それも反映されます。Protools上で調整できるので、もしかけたい場所があったらあえてかけておいてもらえれば大体ミキサーさんがいい感じにしてくれます。

永田:永田:Protools側の設定です。(今回使用しているバージョンは2018.1.0です。)
ファイル→インポート→セッションデータから、OMFを読み込みます。
これでProtoolsとPremiere Proのシーケンスが同じ状態になりました。

ここに別途書き出した動画を
ファイル→インポート→ビデオから読み込むと準備完了です。

山下:コーデックはなんでもいいんですか?

永田:大体のコーデックは読み込めるのですが、動画を読み込むと動作がかなり重たくなります。
推奨コーデックや推奨スペック、最新版の対応コーデックはこちらで確認できます。

まとめ:気遣いを持って編集を

永田 :最終的なまとめはとしては、気遣いをってところですね。一番音で印象変わりますし。結構もったいないじゃないですか、そのままにしておくのって。
音を含めた映像作品なので、ぜひその辺を気を付けて作業していただけたらなと思います。

永田さん、ありがとうございました!

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