2019/11/14 Inter BEE 2019-国際放送機器展-にて “Adobeday in Inter BEE 2019”というイベントが開催されました。
InterBEE会場の一角で丸一日行われたvookさん主催のこのイベントで、PremiereProのユーザー会も強行!
10分のライトニングトークで次々とPrクリエイターたちが登壇するこのユーザー会で、トップバッターとして登壇しました!(自分で勝手に設定したんですが)
その時の登壇内容を書き起こしましたので、ご一読いただけると幸いです!
テーマは「最新Pr情報 & TIPS」
司会:行きましょう。これで行っちゃいましょう。お待たせしました。じゃあ、市井さんよろしくお願いします。
市井:全体の流れだけお願いします。
司会:Premiere Proのユーザーグループのユーザー会ということで、今からやるんですけど、大体6人7人出てきて、一人10分ずつの短いタームで色んなスキルをお伝えしていけたらなと思っております。
市井:写真は大丈夫ですか。
司会:写真は基本大丈夫です。
市井:じゃ、ツイッターで入れちゃってください。ハッシュタグはAdobeでお願いします。
簡単に自己紹介から。
株式会Command Cの市井義彦と申します。Adobeのコミュニティエバンジェリストという肩書きを頂いておりますが、基本はPremiere Proのユーザーグループの管理人をしております。よろしくお願いします。
お話としましては、今月の頭にPremiere Proアップデートして2020になったので、その新機能の話をさせていただけたらと、前半、思っておりまして、後半で便利なTipsをご紹介できたらなと思っております。
今回の新機能の目玉といえば、オートリフレームという機能なんですけど、こんな感じでHDの素材を、簡単に一対一とか正方形・縦長に、つまりSNS向けに変換できる。
しかも「写ってる被写体をトラッキングして自動的に追いかけてくれる」という機能があるんですが、逆にテレビ系(HD納品)の人にはあまり使われないかなと思ってたりもするので、別のネタでご紹介できたらなと。
「キャッシュファイル削除の改善」というのと「オーディオの仕様の改善」というのがありまして、まずはその話をさせていただきたいと思っております。
キャッシュファイル削除するには、Premiereの「環境設定」の「メディアキャッシュ」から、自動的に削除できる項目があります。
「メディアキャッシュファイルを削除」ここでキャッシュファイルの保存先も自由に設定できるんですけど、この「メディアキャッシュファイルを削除」というのが、以前までは「未使用のメディアキャッシュファイルを削除」という項目しかなかったんです。
「未使用のメディアキャッシュファイル」ってのが分かりにくくて、「使ってる」「使ってない」の判断基準が、このPremiereが入ってるストレージ内にメディアが残ってたら、編集上使ってなくてもそれのキャッシュファイルは「削除されない」んですね。
これの仕様で、キャッシュファイルがきれいに消えずに、いろんなバグを巻き起こしてるって事が多々あります。
なので、今回追加されたのがこの2行目ですね。「システムからすべてのメディアキャッシュファイルを削除」これをすることで一気にメディアキャッシュファイルを削除できるんで、バグの改善につながるということなんですね。
今ちょっとグレーアウトしてるんですが、これはこのままではできなくて、PremiereProを終了して、再起動する必要があります。
要はですね。メディアキャッシュファイルをうまく削除することでいろんなバグが取れるんですけど、例えばXDCAMとかAVCHDの素材を編集して、完パケしました。それで、別の仕事で、新たな素材が来た時に同じ名前のファイルがあったりしませんか? 001とか。
その時に、001の昔のキャッシュファイルを読み込んで、新しい素材のはずなのに、違う映像が出てしまうみたいなバグも、多々起こってます。
それを、このキャッシュファイルの削除をすることで改善できるという話らしいので。他にもメディアキャッシュファイルに関してはいろいろバグがあるんですけど、その辺も解決できるのかなと思ってるんですけど。
なぜPremiere立ち上げ直したかと言うと、プロジェクトを開いた状態ではさっきの項目は選べなくて、プロジェクトを開く前、ホーム画面の状態で環境設定からさっきのところにアクセスすると、キャッシュファイル削除が行えるんですね。(Premiereが再起動)
これがホーム画面です。これでプロジェクトを開かずに、環境設定からメディアキャッシュを選ぶ。
項目はこれですね。この「システムからすべてのメディアキャッシュファイルを削除」が選べてOK押せば、キャッシュファイルを削除してくれる。
これは、結構、原因不明の時に一度やってみていただけると良いかなと思っております。
みたいなアップデートでしたが、もう一つ、オーディオの仕様の改善。
これ結構簡単ですが、オーディオクリップミキサーで、ここのフェーダーで音のレベルをいじることが出来るわけですが、実は、PremiereProの上限が6dbしかなかったんですが、今回から15dbまで上がりました。
Final Cut Pro 7の頃は12dbまであったので僕的には扱いやすかったんですけど、6dbがあまりにも使いにくかったんですが、ようやく思いが届いて15dbまで使えるようになりましたというオーディオの話です。
(以上の新機能を動画で見たい方はこちらをチェック↓)
そしてですね。もう一つ。
これは新機能じゃないんですけど、おすすめのTipsと言いますか、ご紹介したいのがあるので行きたいんですが。これもオーディオ関連の話なんですけども。
これ、ステレオの音素材なんですね。
ご存じの方もおられると思いますけど、PremiereProってステレオの素材が1トラックに2つ音が入ったりすることもありました。さきほども話ありましたけど。
Final Cutから移ってきた人間としましてはすごく扱いにくくて、音楽ならいいんですけど、カメラマイクとガンマイクとか、そういう音を別々に操作したい時ってこれ凄い困る仕様だなと。
対応策としては、ここの環境設定ですね。
Premiereの環境設定の「タイムライン」というところに「デフォルトのオーディオトラック」という項目があります。
この「ステレオメディア」ここを切り替えることで、読み込んだ素材の扱い方の仕様を決めることができるので、ここを「モノラル」にして、OKをして、全く同じ素材を読み込んでみます。
これを並べてみると、同じ素材なんですけど・・・今読み込んだのは別々のトラックに音を並べてくれるので、これで扱いやすくなるわけなんです。
ただ・・・実はこれ、ステレオの素材だったんですけど、それぞれの音のパンがセンターに振られてて、ミックスされちゃうんですね。
だから、読み込んで書き出すだけで音がミックスされるというすごい危険な状態なわけで、これはこれで困ったなということで、色々探して見つけたやり方がありまして、それをご紹介できたらなと思っております。
環境設定のさっきのタイムラインですね。やっぱり、ここにキーがあるんですが、ここのデフォルトのオーディオトラックの、ここの選択肢に新しいプリセットを増やします。
それを今からやってみたいと思います。
左側のプログラムパネルから、素材を、どれでもいいんで選択してもらって右クリック、「変更」を選んでもらって「オーディオチャンネル」を選択します。
こんな感じで出てくるんで、ここの設定なんですけど、「クリップチャンネル形式」を「ステレオ」にしていただいて、「オーディオクリップ」の数を「2」にしてもらいます。
そうするとこんなのが出てきますね。「クリップ1のLをソースチャンネルのL」に、「クリップ2のRをソースチャンネルのR」にします。
こんな形を作って、これをプリセットとして保存できる。ここのボタンですね。
名前は何でもいいんで、FCP7っぽい音にするよと、それでOKを押します。これでプリセットが作られます。
ここはキャンセルで良いんで。
これで環境設定のタイムライン、さっきのところですね。入ってみると、ここの選択肢に「FCP7」、今作ったのが出てきます。
これをする事で、次から読み込んだ素材は全てこの仕様で読み込まれます。
2つに分かれてて、なお且つ再生するとパンが振られてる。これでそれぞれの音を、LRに振った状態で、それぞれの音を編集できる状態になります。というTipsでございました。
みたいなことで、結構けたたましく行きましたが。
実は、今のやり方、結構ややこしかったんですけど、YouTube上に上げております。
(動画はこちら↓)
つい10日ほど前からYouTubeを始めたので、プレミアノートPremiere Note youtube.com/ittsui2 というチャンネルへアクセスしてもらえればいつでも今のやり方が見えるようになっておりまして、なお且つ今のプリセットもダウンロードできて、入れ込むことができるように概要欄にURL書いてるので、是非このチャンネルを登録して有効活用していただけると嬉しいなと思っております。
ありがとうございました!
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PR:Vook School
市井義彦@ittsui
株式会社Command C 代表取締役。大阪で映像制作を生業にしています。Adobe Community Evangelistであり、PremiereProユーザーグループの代表です。
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