「ゼロから始めるAdobeプログラミング」[InterBEE 2019 Adobe day Premiere Proユーザー会]

はじめに

Adobe Day in InterBEE2019でのセッションの様子をダイジェストでご紹介します。
この記事ではPremiere Proユーザー会の中から小枝 繁之さんの「ゼロから始めるAdobeプログラミング」をご紹介します。
ご自身で開発されているAdobe製品のプラグインやツールについて解説いただきました。

登壇者

小枝 繁之
株式会社G-CaL 代表取締役。都内ポストプロダクションにてTV番組のオフライン・オンライン編集を11年担当。4K HDRに強く、テレビ朝日・フジテレビ・スカパーJSATのHDR番組を初期から手掛ける。プログラミングを含めた効率的なワークフロー構築を提案していくため、2019年8月に株式会社G-CaLを設立

イントロダクション


株式会社G-CaLの小枝と申します。
都内のポスト・プロダクションで11年ほどテレビ番組のエディターをやっていました。
1年ほど前にプログラミングスクールに入り、この7月から独立し、会社を立ち上げました。
基本的にはPremiere ProとAfterEffectsでテレビ番組をやっています。
またMistikaというハイエンドの編集機材で4K・8K・HDRとかをやっています。
受賞したのはだいたいHDR関係で頂いたものです。
今後は映像+プログラミングで効率のいいワークフロー構築を行っていきたいと考えています。

Adobe製品のプラグインを開発するには。

プラグイン開発って中々やってるいる人がいないですよね。
近いものでAfter Effectsのエクスプレッションはやったことがある人もいると思います。
僕も初めてのプログラミングはエクスプレッションでした。
Adobe製品のプラグイン開発は基本的に JavaScript になります。
JSという風に略します。Javaと間違えて、Java入門を買わないようにしてくださいね。

何から始めればいいのか

最初は何から始めていいのか分からないと思います。
個人的には「After Effects自動化サンプルプログラム」という本が入門には良かったです。
上下巻で7000円して、凄まじく厚い本なんですけど、Kindle Unlimitedなら実質無料なんで、これから始めてみましょう。
最初はコピペで、本にあるサンプルのファイルを動かして、どんな風に動くのか徐々に理解することができます。

「After Effects自動化サンプルプログラム」はこちらから!

開発方法①ExtendscriptToolkit

それでは具体的な開発方法をご紹介します。
開発方法は2種類あります。


まず、クリエイティブクラウドの中にExtendscriptToolkit CC ってのがあります。
これを使えばAdobeの色々なソフトにプラグインを送信することができます。
このウィンドウに先ほどの自動化サンプルプログラムのコードを貼り付けるだけで動くのでとてもお手軽です

このツールのメリットはサクッと作れることです。
保存したファイルはスクリプトファイルを実行から選択すれば動作させる事が可能です。
ただ2012年から、おそらく更新が止まっていて、プログラミング的にはかなり使い難く、複雑なのものを作るのは大変です。

開発方法②CEP

今の主流な開発方法は、CEP(Common Extensibility Platform)というものになっています。
これはVisual Studio Codeというプログラム開発では一番シェアを持ってる無料のエディターでこちらで開発ができます。
今はAdobeさんがVS Code用にpluginを出して、ここから開発できるようになってます。
CEPの選択ですがAEなどのウィンドウ➔拡張機能で選択します。
実はCEPの中身は通常のHTMLになっています。HTMLをWebブラウザで表示させているイメージですね。
これを使うとWeb系の技術が使い放題になるんで、Web屋さんがやると何でもできるんじゃないかと思います。
ちなみにCEPのデメリットですが、情報がほとんどないことです。
Web周りの情報はたくさんありますが、Adobe周りの部分はかなり少ないので地道に検索して開発するしかありません。

AfterEffects用自動顔モザイクプラグイン

それでは実際にCEPで開発したAfterEffectsとAWSを連携させた自動モザイクプラグインを紹介します。
このプラグインは映像をAWSにアップロードして、AWSの顔解析システムに解析してもらいます。
そこから返ってきた結果をAfterEffectsのコンポジションに返してもらいます。
キーフレームで保存されるので、ある程度トラッキングが終わった状況から作業始める事ができます。
テレビ番組では単純なモザイクだけでなくエッジに色を付けたりと演出したりしますが、キーフレームなので、自由に直すことができます。
このようにプラグインとエクスプレッションの大きな差はキーフレームが打てることです。
こちらは売っている訳ではないんですが、興味ある方はご連絡ください。

Premiere Proのシーケンスからテキストを抜き出す

今回はPremiere Proユーザー会なのにAEばっかだったので最後にPremiere Pro用のプロダクトについても話します。
私が主に働いているテレビ番組のワークフローでは、ディレクターさんが編集をします。
この段階で仮のテロップをタイトルツールなどで入れていきます。
この編集データをエディターさんが加工したり、Photoshopなどでテレビっぽいテロップにして仕上げていきます。
テロップを作成する際、シーケンス上の仮テロップのままだと困るのでテロップ原稿と呼ばれるものを作ります。
これはADさんがシーケンス上の仮テロップを1つずつダブルクリックして、コピーして、テキストファイルにペーストしてます。
短い尺だったら良いんですけど、1時間とか2時間の番組だと本当に大変で数時間以上かかります。


エディターをしていた時に、この作業は人のやる事ではないと思って、テロップ原稿が自動で作れるサイトを作りました。
シーケンスをXMLで書き出して、このPremiereTipsというサイトにアップロードするとタイムコード入りのテロップ原稿を作ってくれます。
無料ですし、どのパソコンでも動作します。
サーバー側で処理している訳ではないので、このページを読み込んでしまえばネットに繋がってなくてもできます。
皆さんのXMLを回収してるわけじゃないので、自由に使ってくださいね(笑)
(詳しい使い方は下記リンクへ)

また、この原稿をCSVで保存する事ができます。
CSVで読み込むと、文字の内容だけを一気にコピーする事ができます。
Photoshopで流し込みをやると、一括でテロップファイルが作れます。
詳しい方法は下記リンクへ

プログラミングと聞くと大変そうに感じますが、シンプルなものだとそこまで大変ではないです。
単純作業がどんどん減ってクリエイティブな事に注力できる未来をみんなで目指しましょう。
以上になります。ありがとうございました。

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