映像制作の表現を広げる際に知っておきたいスチルレンズの選び方

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2020.11.05 (最終更新日: 2021.03.30)


どうも、撮影監督で映像ディレクターのニコラス・タケヤマです。

デジタル一眼での撮影が普及した今、スチル(写真)のレンズで映像を撮影する機会が多くなったと思います。

高画素化に伴い、昨今の写真のレンズは大変解像度も良いものばかりなのですが、映像での使用をあまり想定して作られてないのがネックだなと感じています。

例えば、フォーカスブリージングを知っていますでしょうか?

スチルをやっている方には聞きなれない言葉かもしれません。

私はもともと写真をずっとやっていて、そこから映像を始めた口です。

もちろん写真と映像は同じ画を切り取る行為なので、共通している部分がたくさんありますが、サッカーとフットサルくらい違うなと。レンズに求められる表現力や機能性も違うから、シネマレンズ等、映像用レンズなるものがあるのです

もっと早くからそういった違いを理解できてたら色んな表現ができたのになと。

そこで今回は、映像制作の表現を広げる際に知っておきたい

スチルレンズの選び方についてまとめてみました!

映像で重要なレンズのフォーカスブリージング性能!

写真しかやっていない人が意識しない、映像で求められるレンズ性能の一つにフォーカスブリージング性能というのがあります

フォーカスブリージングとはフォーカスを送っている(ピント送り)時に画角が若干変わることです。

映像制作界隈ではその様子がまさにレンズが息をしているかの様なので、ブリージングと呼びます。

ほんとに小さな変化なのであまり気にならないと言えば気にならないのですが、プロの現場でピント送りを多用する作品等で演出によってはとても気になる存在と言えます。

フォーカスブリージングとは?
フォーカシングによる画角変化が極めて小さくなるような動画撮影に配慮したレンズ設計で、構図の変化を抑えた自然な映像を撮影できます。

動画撮影に配慮していない一般的なスチル向けレンズ:
ピントを合わせる際に、画角の変化が生じる

フォーカスブリージングに対応したNIKKOR Zレンズで撮影すればこの問題は解決できます。
フォーカスブリージング対応レンズ:ピントを合わせる際に、画角の変化がほとんど生じない

引用URL:https://www.nikon-image.com/sp/nikkor_z/technology/

フォーカスブリージング 比較ムービー

1分27秒あたりからフォーカスブリージングの説明

面白いのが、スチルでの使用だけを想定して作られたレンズではまずこのフォーカスブリージングの性能は考慮されていません。

写真撮影は基本的にシャッターを切る度にフォーカスを合わせるのでブリージングがひどくても問題がありません。

ですが、映像では特にラックフォーカスの際に気になるのです。
大抵のシネマレンズはフォーカスブリージングフリーな設計が施されています

長いピッチのフォーカスギアも相まって、非常にスムースなフォーカス送り表現が可能になっています。そして、何よりマニュアルフォーカスがしやすいです。

スチルレンズでもメーカーさんによってはこのフォーカスブリージングを抑えているものもあるので、是非チェックしてみてください。

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フレアは実はコントラストが激オチする!意外と大事な逆光性能

映像の撮影をしていると実際、様々なシチュエーションに遭遇します。

特に撮影者の頭を悩ませるのが逆光での撮影。

例えば、ファッション系の動画でピーカン(晴天)の日に太陽をバックにして被写体をシルエット的に起こしたい時や、

MV撮影でバンドの後ろにエッジを立たせる為に強いバックライトを炊いている時。

これらはすごくかっこいい表現なのですが、描写力が求められるので使っているレンズによってはとても躊躇するシチュエーションです。

もちろん、わざとフレア等を入れて映像演出として使う場合もあるのですが、大抵の民生用のスチルレンズやオールドレンズは画面のコントラストとシャープネスが落ちてしまって映像としてとても使いにくくなってしまいます

色の出方等も変わったりするので、前後のカットが繋げにくくなってしまうんですよね。

それを避けるために
多くの場合、フラッグ等で光を切ったり、非常にかさばるマットボックス等を用意して強い光源が直接レンズに当たらないように工夫したりします。

写真の場合ですと、こういった逆光シチュエーションでも落ちたコントラストやフレア等をある程度レタッチでコントロールできるのですが、映像の場合では使うカメラにもよりますがグレーディングで補正するのはハードルが高いです(写真より映像の方が一つの画に対する情報量が少ないため)。

熟練したカラリストでもかなり手間がかかってしまう作業なのです。

Nikonの Zマウント S-Lineレンズ

以上の点を踏まえた上で、

Nikonさんから出している Z マウントのS-Lineレンズを紹介したい!

Nikonと聞くと写真のイメージが強く、あまり映像のイメージが湧かないかもしれませんが、映像ユーザーからもそのレンズは根強いがファンが多く、私も現場でよくニッコールレンズをアダプターを介して使用していたりします。

そして、映像制作の観点から私が今注目しているのがNikon Z マウントのS-Lineのレンズです。

スチルとシネマの両立レンズ?フォーカスブリージングフリー

前述したとおり、映像をやっている上で重要なフォーカスブリージング性能。

S-Lineシリーズのレンズは見事にそのブリージングが抑えられています。

正直、所謂一眼用のスチルレンズで、ここまでブリージングが抑えられているレンズをみたことがありません。

突出すべきはズームレンズでのブリージング性能ですね。

ズームレンズは設計上、単焦点よりさらにブリージングの設計が難しいので、これには関心です。

デジタル一眼の撮影の場合、ジンバルに乗せてフォーカスはカメラのオートフォーカスに任せるなんてシチュエーションもあるかと思います。

オートフォーカスが使える、スチルレンズの強みでもあるのですが、結構な頻度で大きくブリージングをしてしまって素人っぽい画になってしまうのですよね・・・

その為、カメラがピントを外さなさそうな比較的簡単なシチュエーションに限定したり結局マニュアルフォーカスで合わせるって本末転倒なことをする。

それくらい、ブリージングって気になるんです。

S-Lineのレンズであればそういった気持ち悪さも皆無。
まさに映像制作者のことも念頭に置いて作られていますね。

逆光耐性

もう一つすごいなと思うのが、ニッコールZレンズ全般に言えることでもあるのですが、その逆光性能です

特にS-Lineレンズは、全てナノクリスタルコートと言う斜めからの入射光を低減するコーティングを採用している為、強い光源にレンズを向けても極端なゴースティングやフレアが起こることが無く、とてもスッキリとしたクリアーな描写をしています。

更にS-Lineのプロ用の上位Zレンズには、アルネオコートという新しいコート技術も採用されています。

以下抜粋:https://www.nikon-image.com/sp/nikkor_z/technology/
:「アルネオコート」は、ニコン独自の薄膜製造技術により、高密度かつ均一なコーティング膜厚で限りなく設計値に近い反射率を高品質で達成し、可視光全域で安定した超低反射率を実現した、多層膜の反射防止コートです。レンズ面に垂直に入射する光に対して、ナノクリスタルコート※と同等以上の反射防止効果があります。


画像:スポットライトを立て家のサボテンを逆光で撮影してみた。フレアこそ出るものの、とても綺麗な形で、コントラストの低下もさほど見れなかった。

S-Lineレンズはコントラストの低下等の悩む必要もなく、ガンガンとそのまま光源に向けて撮影ができてしまいます

積極的にこういった逆光表現に挑戦できるのは、S-Lineレンズの大きなアドバンテージだなと感じました。

普通だとモヤとか霧がかかってしまうような逆光でもスッキリと肉眼でみたかのように映してくれるのに感心です。

いかがでしたでしょうか!

是非、映像用のレンズを選ぶ際の参考にしてみてください。

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nicholas_saito

ニコラス・タケヤマ @nicholas_saito

上智大学卒。ニュージーランド出身で日本と台湾のハーフ。日英対応の撮影監督・ディレクター。Davinci Resolve 認定トレーナー。WEBCM・MV・映画等、幅広いジャンルを手掛けている。 ワンマンでのビデオグラファースタイルの案件から数十人規模のスタジ...

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