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【AEP配布有】絵コンテも知らなかった若者がたった1年でプロのモーショングラフィックスデザイナーになるまで|SHIROTA.

2020.12.15 (最終更新日: 2020.12.15)

この記事はAdvent Challenge 2020にてSHIROTA.さんにインタビューした記事をまとめたものです。

若手モーショングラフィックスデザイナーの注目株、SHIROTA.さんへインタビュー!

この1年で頭角を現し、Twitterのフォロワー数は5000人超えと着実にファンを増やしているSIHROTA.さん。洗練されたモーショングラフィックスは多くの人から支持されています。

そこで今回Vookでお声がけさせていただき、どのように仕事を進めているのか、仕事をする上でどんなことを考えているのか、駆け出しのデザイナー、同業者も気になる内容をインタビューさせていただきました。特にたった1年でプロになってしまう成長の早さ、気になりますよね!どうやって現在のお仕事までにつながったも伺っています♪

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SHIROTA.さんプロフィール

SHIROTA.
モーショングラフィックデザイナー
2000年生まれ、東京デザイナー学院在学中
2019年春からモーショングラフィックスを中心に映像制作を行っている。
専門学校への入学をきっかけに映像制作を始め、現在はフリーランスの映像クリエイターとして活動。
2Dデザインを得意としMVやライブ映像などを含む幅広い映像を制作している。
技術向上の為に、毎日一本映像制作をして体調を壊したことがある。
Twitter:https://twitter.com/shirotatakajo

モーショングラフィックスを作るきっかけは?

高校の後の進路としてはデザイン方面に行きたいと固まっていたんですけどイラスト、グラフィックデザイン、CG など選択肢が色々とありました。その中でも自分の中で一番身近なものって何かなと考えた時、当時からYoutubeやミュージックビデオなどもよく観ていた事もあって映像を作ろうかなぁと。で、その中でもモーショングラフィックスが一番ピントくるなと。現時点ではですが。笑

好きな作品を教えてください



台湾の二棲設計 27Designという映像会社さんの作品が好きです。インプットが足りない時期にVimeoでひたすら映像作品を見ている時に見つけた感じです。

作品を作る上で大事にしている事は?

文字にすると非常に難しいですが一番大事にしていることは初心者感が出ない映像になるように心がけています。作り込みではなく、ダメな所を潰していく、足りない部分を保管していく感じがです。例えばレイアウトの色味だったり、見返した時に違和感を感じたらそこは徹底して修正して自分の納得するラインまで試行錯誤します。この工程は自分が映像制作を初めて半年くらいから続けています。

分岐点だった作品は?

『30秒でわかる東京オリンピック』自主制作ver.

『30秒でわかる東京オリンピック』2020セルフリメイクver.

一番最初にちゃんと作品といえるものになったのはTokyo202 東京オリンピック2020インフォグラフィックスだったと思います。誰に観られてもいい作品というのが大事だと思ったので何度も周りのいろんな方に観てもらってブラッシュアップしました。自分の作品基準は誰かに見られてもいいだろうって自分の中で思える事を大切にしています。

制作期間とフィードバックなど


確か構想を含めて2019年の9月の2週間くらいで作成しました。と言っても最後の5日間は追い込みで大変でしたけど。笑。あ、ナレーションも自分で入れてます。自分だけで判断せずに周りの先輩にめちゃめちゃ色々アドバイスももらいました。映像関係ない方にも観てもらって変な部分があったらそこを徹底的に改善する感じです。自分の目線と違うので、みんな的を得たフィードバックをくれるのでなるほどと。到底1人じゃつくれなかったです。

作品の制作秘話を聞かせてください


基本Aeで作っています。illustratorとかまだ触った事なかったのでシェイプデザインも全てAeで作り切りました。地球の表現もCC Sphereを使ってとかだったと思います。ピクトグラムは無料で配布しているサイトがあって使用させていただきました。最終日の残り6~7時間はずっとやばいやばい言い続けて作ってた記憶が……笑。
 初めての事ばっかりだったんで、自分の作ってる映像がいいのか悪いのかもわからないし判断する知識もないですし、永遠に自分が良いものを作ってるかは分からない所がすごいつまずいてて、前半迷い過ぎて後半にしわ寄せが。。インプット足りてなかったのもそうなんですけど、一番きつかったですね(遠い目)

ターニングポイントだった

でもこれがターニングポイントになった事は間違い無いです。それをSNS上で色々な方にみていただいてフォロワーもありがたいことに一気に増えていきました。この作品を公開する前はまだ120人くらいだったのが今はありがたいことに5000人以上にフォローいただいています。これが1年の間の出来事だったのでびっくりしています。

映像始める前のバックボーンとかありました?


映像制作をして1年半ですが特にバックボーンがあったわけではないと思います。小学校、中学校は絵だったり美術作品だったりでよく賞状もらったり受賞したりしてたんで、作るのが得意だったのかなっていうのはあるんですけど、別にそのために何かしたわけでもなく。笑
 もちろん、昔から作るのは好きでしたけどね。。。外でドッチボールとかしてた感じでデジタルが近いわけでもなかったし。でも何でも興味持って首突っ込むタイプの人間ではありました。笑

当時のワークフローはどうでしたか?


今だと考えられないですが当時は絵コンテの存在すら知りませんでした。笑。オリンピックというテーマを決めて、このシーンを出したい、ナレーションはこうするみたいな感じで肉付けしていきました。ここまでは5フレームだなとか決めていって最終的にそれが絵コンテになった感じでしたね。笑。今はスタイルフレーム決めて繋ぎを考えて作っていますが当時のこのワークフローが今にも活きている気がします。

作品を作るバランスはどうしてますか?


作品を作る上で両立が大事だなと感じます。大作を作る事でしか得られない部分もある一方、細かな作品を挙げる事で引き出しも増えていきます。そして必ずテーマを決める。テーマからスタイルフレームを考えて、画におこしていく。その時に配置を考えていきつつ作風や繋ぎなども手を動かしながら考えていきます。

作品のレイアウトなどどのように工夫されてますか?


それは試行回数だなと思ってます。最初は本当にレイアウトセンスなかったんです。笑。とりあえず手を動かす事かなと思い、以前、背景CGの人とコラボしたんですがモーションや文字を置く時に2時間くらい手止まった時があったんです。でもそれって結局僕が考えてただけで手を動かし始めたら一応進んでいくんです。これ違うな、これ合ってるな、色変だなとか、結局レイアウト面に関してはとりあえず手を動かして違うなってのを直したりしていく事かなと思ってます。積み重ねですね。

始めたばかりの皆様に一言お願いします!

そうですね。まず映像を作る上で自分の好き、得意、楽しい部分などを見つけるのが重要かなと思います。特に何が楽しいのか何が得意なのかとかを見つけるのは大事です。
 僕の場合だとレイアウト考えるの好きです。やっぱり自分が作ってて楽しいなとか、こういうのを作りたいなっていうのが一番大事かなと思います。モチベーションにも直結します。何も考えずに好きなものをただ表現出来る時間とか作ったら楽しくて、最近自分の楽しい事はそれなんだなと思いますね。
 

チュートリアルを目的にしない

チュートリアルもそれを目的にするのではなくて自分の作りたいものに必要であれば挑戦すると効率もいいのかなと。やっぱり、まず自分の作りたいものを自分の中で考える所からスタートするのがいいなと思います。僕の場合は昔から本当に色んな人とコミュニケーションを取るのが好きです。もちろん、リファレンスをいっぱいみるのもいいと思いますよ。

Q&A

ここからは12月4日のウェビナーで回答しきれなかったQ&AについてSHIROTA.さんにお答えいただいた内容を掲載します。

Q.はまるリファレンスを見つけても、それがどうやって作られているのかが分からなくて詰むことが多いです・・・SHIROTAさんはどうやって、リファレンスを解明(分析というのかな)していますか??

A.やり方もしくは似ている表現の作り方を調べています。(模索したり人に聞いたりなんでもいいとおもいます。)
そもそもリファレンスの表現と完全に被ることを避けたいと思う時が多いので、あえて別の表現もしくは自分にできる他の技術で代用する事が多いです。

Q.リファレンスはどこで探してらっしゃいますか?

A.常にSNSを見ている時はリファレンスを探している気分で見ています。その際に好きな作品があればブックマークに追加していっています。普通に探す時はPinterestを使っています。

Q.おすすめの本を伺いたいです。

A.本は読まないのでわかりません。。しかし今回のカレンダーの記事はどれも勉強になると思います。。僕も勉強させて貰っています。

Q.Pinterestで検索するときはどういうキーワードで検索していますか?

A.〇〇 design で調べています。〇〇にはgraphicなどのありきたりな単語を入れるときも有れば、その時に知りたいspace、skyなどの単語を前に入れる時もあります。

Q.おすすめのエフェクトやよく使用する効果はありますか?

A.トーンカーブ、色相再度、コントラストなどのカラー補正周りは毎回使っています。その他フラクタルノイズ、タービュレントディスプレイスなどもよく使います。

Q.最終的に行き着きたい案件など聞きたいです!

A.ジャンルは特にないのですがやはり好きなアーティストの案件を担当できれば幸せだなと!

Q.SHIROTAさんにとって、制作チームの理想ってありますか??こういうメンバーと分業していきたいなど!

A.分業することによって同じ時間でもクオリティが上がるようなチームですかね。お互いの長所が被りにくかったりお互いの技術を尊敬し合えるチームが素敵だなと思います。

Q.この自己分析って、普段お仕事される方々には伝えるようにしていますか?

A.基本的に伝えていないですね。会話の成り行きで話すような機会があったり、話す事でプラスに動くのであればありかと思いますが。

Q.制作のスピードはどうやって上げていきましたか?やっぱり作ることですか?

A.同じ作業をひたすら繰り返す事ですかね!新しい技術、デザインを試しつつも自分が繰り返し使ってきた技術で制作スピードを均等に保つと言ったイメージです。

最後に

ここまで色々話してきましたが、結局楽しく作ることが大事だと思います。目標に向かって着実に制作していったり、目標を探すために色んな表現を試したり、焦らなくていいので楽しみながら映像制作をしましょう!!ありがとうございました。

SHIROTA.さんのAEP配布はこちらから


DLはこちら:https://www.dropbox.com/s/w0oqxf8rs5t9njf/1215SHIROTA%20AEP.zip?dl=0
このAEPは素材ではありません。
改変、配布はご遠慮ください。

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