2020.12.14 (最終更新日: 2020.12.14)

「イケてる映像」の集め方と活かし方

こんにちは、こんばんは!モーションデザインを中心に、様々な映像制作を行っている白戸(しろと)と申します。VIDEOGRAPHERS TOKYO や Inter BEE でお会いした方、お久しぶりです!

今回は 「イケてる映像」の集め方と活かし方 をお話しします。

[1] 「イケてる映像」とは?

最近公開された映像の中で、特に素晴らしい作品を「イケてる映像」と称して、毎週月曜日に紹介しています。モーションデザインはもちろんのこと、実写やVFX作品も取り上げています。

もともとは、会社の同僚とリファレンスを共有するために、ごく狭い範囲で公開していました。機会があって公開範囲が広がり、今では社内だけではなく、誰でも入れるSlackワークスペースでも公開しています。

社内で共有し始めた頃から数えると、かれこれ2年以上、毎週映像を紹介しています。

リファレンスとは?
アイデアの参考となる作品のこと。
※「リファレンス」という言葉は様々な意味を持ちますが、この記事では狭義の意味を指して扱います。

▼「イケてる映像」の発信チャンネル
「mograjp」のSlackワークスペース <誰でも参加可能>
ご興味ある方は、白戸のTwitter(@estwire)に一度メンションをください!もちろん参加費は無料です。変な勧誘もしませんし、モノを売りつけたりもしませんのでご安心ください(笑) 主催はエクスプレッションの第一人者、yamadaiさんこと山下大輔さんです。

「Vook Reference Box」 <Vook Premium会員限定>
Vook Premium 会員限定のSlackワークスペースです。ここでは、毎週公開分にプラスアルファして発信予定です。Vookの雄、曽根さん、伊納さんもリファレンスを紹介していますので、ご興味ある方はぜひご参加ください。

[2] なぜリファレンスを集めるのか

「映像作品を見るのが好きだから」

これが第一の理由です。映像が好きだから見続けられるのか、逆に映像を見続けたから好きになってしまったのか。その順序は定かではありませんが、時間があれば、様々な作品を見ています。

「引き出しを増やすため」

私はモーションデザイナーと名乗りつつも、撮影現場での現場編集、オフライン編集、オンライン編集、モーショングラフィックス、ちょっとした音効、各種機材選定などポストプロダクション領域の始まりから終わりまで、まるっと担当することも多いです。

モーションデザインは映像における表現手法のひとつですが、それがすべてではありません。業務上、実写的なアプローチが必要とされる場面も多く、そのときに引き出しが多いと役に立ちます。

「映像視聴を習慣化するため」

これはとても重要です。毎週の"ルーティーン"を課すことで、映像を見る習慣が生まれ、かつキュレーションのために内容をしっかり見なければなりません。常にアンテナを張っておくというのはありふれた言い方ですが、まさにこの通りだと考えています。

[3] どうやってリファレンスを集めるのか

イケてる映像を紹介していると、「いったいどこから集めてくるの?」と、ときどき質問されます。特別な方法を使っているわけではなく、地道に、人力で、泥臭く探しています。

国内の場合は、TwitterやFacebook、YouTube、スタジオのホームページ。 気になる映像作品を見つけたら、スタッフリストを血眼になって探し、アートディレクターや監督、オフラインエディター、オンラインエディター(コンポジター)、モーションデザイナーを見つけます。もしその方がTwitterをしていたら、すかさずフォローします。

Facebookはどちらかというと知り合い同士の繋がりが多いですが、「この作品を監督しました」と投稿を目にしたら、こちらも即チェックします。

YouTubeは言わずもがなですよね。トレンドや気になる広告を視聴しています。特に日清食品グループさんの広告は、いい意味でぶっ飛んでる作品が多くて大好きです。監督は、大学(日本大学芸術学部)の大先輩である渡邉直さんが多く手掛けています。

VIDEOGRAPHERS TOKYO@ONLINE や「ビデオSALON2020年1月号」の記事でもお世話になった 「LIKI inc.」 をはじめ、 「ALLd.」 「EDP graphic works」 「Onesal」 のホームページはマストでチェックしています。 ※敬称略

LIKI inc.
https://www.likiinc.com/

ALLd.
http://alld.jp/

EDP graphic works
http://www.edp.jp/

Onesal
http://www.onesal.com/


海外の場合は、YouTubeはもちろん、「Vimeo」もオススメです。

Vimeo
https://vimeo.com/channels/staffpicks

「Staff Picks」としてイケてる映像が数多く紹介されています。ジャンルに分かれているのもGood。

Stash Media
https://www.stashmedia.tv/

イチオシは 「Stash Media」 です。モーションデザインやアニメーション、VFX作品が随時紹介され、見ていて飽きません。Stash Media で紹介される映像はクオリティーが高く、さすがのキュレーション力です。

Behance
https://www.behance.net/

Adobeが提供している、クリエイター向けSNS「Behance」。制作プロセスが公開されている作品もあります。

aescripts
https://aescripts.com/

さらに、After Effects ユーザーにはお馴染みの 「aescripts」 にもリファレンスがアップされています。メニューから LEARN > Inspiration をクリックしてください。aescriptsらしく、制作に使われたプラグインも載っています。

Motion Graphics Collective
https://motiongraphicscollective.com/

Motionographer
https://motionographer.com/

この2つもよく見ています。私がプロフィール画像で着用している After Effects のタイムラインを模したTシャツは、「Motion Graphics Collective」が販売しているものです。「motion graphics collective t-shirts」で検索すると、Gumroadのページがヒットします。

上記をひととおり見たら、今度は海外のモーションデザイン・VFXスタジオのホームページを見に行きます。ほんの一部を紹介します。

Ordinaly Folk https://www.ordinaryfolk.co/
Oddfellows https://oddfellows.tv/
ManvsMachine https://mvsm.com/
Elastic https://elastic.tv/
Giant Ant https://www.giantant.ca/
Tendril https://tendril.ca/
Not Real https://notreal.tv/
Loop https://www.the-loop.tv/
Territory Studio https://territorystudio.com/
MPC https://www.moving-picture.com/
The Mill https://www.themill.com/
※順不同

Echoic Audio
https://echoicaudio.com/

Echoic Audio は、イギリスのブリストルに拠点を置く、音楽・サウンドデザインスタジオです。


Tips!

インターネットは一期一会。「ネットの海で出会った映像をあとで見ようと思ったけど、見失ってしまった……」という経験がある方も多いと思います。そんな方に オススメなのが「Feedly」「Pocket」「Notion」 です。

Feedly
https://feedly.com/i/welcome

「RSSリーダー」と呼ばれるもので、Webサイトの新着・更新情報を取得するサービスです。好みのサイトを登録しておけば、最新情報が自動的にピックアップされます。

Pocket
https://app.getpocket.com/

「あとで読む」ためのサービスです。「Chrome 拡張機能」もあり、ワンクリックでPocketに保存できます。

Notion
https://www.notion.so/

メモやタスク管理、カレンダーなど幅広いコンテンツが作成できるサービスです。私はFeedlyやPocketで収集した情報を整理して保管する、いわば 「知識の集積所」 として使っています。

▼Feedly、Pocket、Notionの活用法

①最新情報を常に追いたいサイトをFeedlyに登録する
②Feedlyが自動取得した中から、自分が読みたいものをPocketに保存する
③Twitterや、あらゆるサイトでお気に入りを見つけたら、それもPocketに保存する
④Pocketに貯まったものを、時間があるときにひとつずつ見ていく
⑤残しておきたい情報は、Notionに整理する

このように、サービスを「繋ぐ」ことで、情報を効率よく集めて処理します。

「繋ぐ」といえば、先日行われた Inter BEE 2020 「ADOBE DAY」のアーカイブもオススメです! 様々なWebサービス(SaaS)を上手く繋ぎ、映像制作の効率をアップさせるワークフローを紹介しました。

ADOBEDAY in INTER BEE CREATIVE
TSUNAGU ~オンラインで加速する、これからの映像制作~


(セッションは01:59:21~)

[4] リファレンスをどう活かすのか

さて最後の章です。リファレンスをどのように活かしていけばよいのでしょうか。

引き出しを増やす
VIDEOGRAPHERS TOKYO 2019 で、かの有名なダストマン御大と初共演を果たし、「アイデアの作り方」を紹介しました。 「アイデアとは既存の要素の新しい組み合わせ以外の何ものでもない」。ゆえに、引き出しの多さが重要です。

「構成要素」を見つけ出す

映像を見るときは、漫然とではなく、「構成要素」に着目して視聴するのがオススメです。 例えば「このモーションは幾何学をデザインの根幹に置いていて、さらにカットとカットはシームレストランジションで繋がっていて……」など。VIDEOGRAPHERS TOKYO@ONLINE で、映像における構成要素をまとめました。

もちろん、構成要素だけに着目するのではなく、映像全体を通して伝えたいテーマやストーリーを掴むことも大切です。

リファレンスから離れる

これがいちばん重要です。 世の中の素晴らしい作品を見ていると、それを超えられるだろうかと不安に思うこともあります。リファレンスはあくまでリファレンスです。いったん頭から忘れて、コーヒーで気分転換するなどしましょう。そして、要素と要素の新しい組み合わせを見つけ、自分ならではの表現を目指しましょう。


最後に

だいぶ長くなってしまいましたが、以上 「イケてる映像の集め方と活かし方」 でした!映像制作を学び、作品をつくるときの参考になれば幸いです。ではまた!

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    コメント

    • サンゼ
      勉強になります!ノーション使います!
    • クリスモア
      貴重な情報、ありがとうございます。Vookのpremium会員ですが、Vook Reference Boxに参加させていただきたい。どうしたら良いでしょうか?
    • 星子
      さすが白戸さん!本題じゃないけどPocketすごくいいです。