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こんちゃ!
映像クリエイターのサンゼです!YouTubeで映像制作のテクニックを分かりやすく解説しています。その他にも、映像編集の会社を経営や、国内最大級の映像編集者のオンラインコミュニティECHOの運営をしています。
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この動画で学べること
今回は「エクスプレッションマスター講座」をご紹介します。
・エクスプレッションの理解が深まる
・時短になり、作業効率がグッと上がる
・様々な映像でで役立つ高度なテクニック
エクスプレッションの理解が深まると
映像の幅が広がるのでとても便利です!
▼チュートリアル動画はこちら▼
▼作り方のステップはこちら▼
01. エクスプレッションとは?
エクスプレッションとは簡単に言うと
AfterEffectsで扱える簡単なプログラミング
です。
エクスプレッションを使うと作業の効率が上がります!!
めちゃくちゃ種類はあるのですが、
実際に使うのはそこまで多くないので安心して下さい。
よく使うのはこの4種類
wiggle
time
loopOut(Type = "cycle")
親子付け *-1
素材はいらすとやさんの物を使用しています。
素材のリンクはこちらです。
(https://www.irasutoya.com/2013/09/blog-post_6454.html)
「観覧車」でダウンロードしてください。
観覧車に乗っているキャラクターの素材はPhotoshopで一人ずつを切り分けておきましょう。
観覧車の軸の部分はAEで作るので、切り抜きはしなくても大丈夫です。
これで準備ができました。
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02. 観覧車を作っていきます
新規コンポジションを作成します。
今回は1920×1080 デュレーションは30秒で作っています。
切り分けた素材を読み込みます。
読み込む際には
「コンポジション-レイヤーサイズを維持」 を選択してください。
切り分けたレイヤーごとに読み込むことができました。(図01)
キャラクターの素材はそれぞれ分かりやすい名前を付けておきます。
今回はABCD…と付けていきました。
早速作っていきましょう!!
シェイプレイヤーで軸を作ります
まず、観覧車の軸をシェイプで作っていきましょう。
①シェイプレイヤーで長方形を作ります。
②長方形をコピーし、45度づつ回転させて3つ作ります。
③円のシェイプレイヤーで軸の部分を作ります。
軸を作っているシェイプレイヤーをプリコンポーズして1つにまとめます。
名前を「骨組み」としておきましょう。
これで観覧車の軸の部分が完成しました。(図02)
ここに手描きっぽい質感を追加しましょう。
エフェクト → ディストーション → タービュレントディスプレイス
値を以下のように調整します。(図03)
タービュレントディスプレイス
量 98
サイズ 2
複雑度 1.8
これで骨組みとキャラクターができました。(図04)
03. 骨組みとキャラクターを紐づける
ここからエクスプレッションを使ってどんどん効率化していきます!!
まずは、骨組みの回転にあわせてキャラクターも回転するようにします
キャラクターを全て選択した状態でピックウィップを骨組みレイヤーに持っていき親子付けします。
(図05)
すると、骨組みを回転させると、キャラクターも一緒に回転するようになります。【GIF.02】
しかし、このままでは、キャラクターが大変酔ってしましますね^^;
キャラクターを常に画面に正対させてあげましょう。
04. エクスプレッション①(-もしくは*-1)乗客が骨組みに対して常に正対するようにする
キャラクターの一人を選んで回転を表示させます(ショートカット”R”)
骨組みの回転も出しておきます。
キャラクターの回転のストップウォッチを
Altを押しながらクリックすると
エクスプレッションが記入できるようになります。
キャラクターのエクスプレッション回転のピックウィップを骨組みの回転に紐づけましょう。
(図06)
骨組みの回転の逆数をキャラクターに入れれば、キャラクターが常に画面に正対するようになります。
その場合は2つの書き方があります。
①式の冒頭に『 - (マイナス) 』をつける。
②式の最後に『 *-1』と付け足す。
2つ見ていきましょう。
①式の冒頭に『 - (マイナス) 』をつける。(図07)
すると、軸の回転に『10』を入れると、エクスプレッションを付けたキャラクターの回転に『-10』
が入るようになりました。(図08)
これで常に正対するようになりました。【GIF.03】
②式の最後に『 *-1』と付け足す。
エクスプレッションの最後に『 *-1』と付け足してみましょう。
『*(アスタリスク)』は掛け算の意味になります。
冒頭に『-1』を付けたのと同じ効果が得られます。
ぼくはこちらの表記を使うことが多いです。【図.09】
エクスプレッションの記述が間違っている場合は
下図のようにエラーが表示されるので、安心してください。【図.10】
それではこの逆数のエクスプレッションを全てのキャラクターにコピペしていきましょう。
エクスプレッションが付いていないキャラクターを選択して、
『回転(ショートカット”R”)』を表示させます。
ストップウォッチのマークを押して、逆数のエクスプレッションをコピぺします。
これで全てのキャラクターが画面に正対するようになりました。【GIF.04】
05. エクスプレッション②(time)全体の回転を指定する
今までは骨組みの回転にキーフレームをつけていましたが、
これもエクスプレッションで制御してみましょう!!
骨組みの回転のストップウォッチをAltキーを押しながらクリックし、
エクスプレッションが記入できるようにします。【図.11】
time*10 と記入してみましょう。
これは『一秒間に10度づつ回転する』という意味になります。
再生してみると、自動で回転するようになりました。
少し遅いですね。
time*100と打ちなおしてみましょう。
すると先ほどの10倍の速さで回転するようになりました。
エクスプレッションの利点は、
・速度の調整が簡単に修正できる。
・コンポジションを長くしたときに途中で再生が止まるという事故防ぐことができる。
06. エクスプレッション③(loop)乗客それぞれに動きをつける
それぞれのキャラクターに揺れてるアニメーションを付けていきたいと思います。
しかしこのままでは既に回転にエクスプレッションが入っているため追加でアニメーションを付けることが難しいです。
なので、元の素材に対して揺れるアニメーションを付けていきたいと思います。
そこで、元の素材を新規コンポジションにドラッグします。【図.12】
複数のコンポジションにチェックを入れましょう。
静止画のデュレーションは長めにとっておきましょう。
今回は30秒に設定しました。【図.13】
するとそれぞれ素材が入ったコンポジションが制作されました。【図.14】
今作ったキャラクターの回転に以下の数値を入れます。
0フレームで -8
1秒目で 8
2秒目で -8
を入れます。
F9を押してイージーイーズをかけておきます。
回転にloopのエクスプレッションを記述します。
『 loopOut(Type=”cycle”) 』と記入しましょう。
キーがループしてくれるようになりました。
このキーフレームを選択してキャラクターの回転にコピーします。
エクスプレッションが仕込まれたキーフレームをコピペした場合
新たにエクスプレッションを記入する必要はありません。
元のキャラクターのレイヤーをこの揺れがついたコンポジションに差し替えて行きましょう。【図.15】
Altを押しながらドラッグすると素材の差し替えができます。
全て差し替えて揺れているか見てみましょう。
もし、骨組みの回転のエクスプレッションが邪魔な場合、エクスプレッションを無効化することができます。【図.16】
よく見ると素材を差し替えた時に揺れの動きを付けたことによってコンポジションからキャラクターの手がはみ出してしまっています。
このままでは、コンポジションを跨いだ時に手が切れて表示されてしまいます。
これはコラップスという機能で解決することができます。【図.17】
コラップスでコンポジションの中の素材がそのまま出てくれるようになりました。
ただし、コラップスにはいくつか弊害もあります。
・エフェクトが跨げない。
・重くなる
などがあるので、実はあまりおススメしません
(絶対ダメというわけじゃないよ!!)
一番いいのは素材のコンポジションのサイズを大きくする事です。
なので、今回はコラップスは使わずにコンポジションの大きさを変更するという方法で解決していきたいと思います。【図.18】
07.コラップスを使わないパターン
手間ですが、キャラクターのコンポジションサイズを一つずつ変更していきます。【図.19】
①素材のコンポジションを右クリック → コンポジション設定
②コンポジションのサイズを大きくする。
【図.20】
全てのキャラクターのコンポジションサイズを大きくします。
実はコンポジションのサイズを後から大きくすると中心点がずれてしまう場合もあります。
なので、キャラの揺れのアニメーションを付ける前にコンポジションのサイズを広くしておくのが正解です。
【図.21】
それでは回転のエクスプレッションをオンにして再生してみましょう。【GIF.05】
それぞれ揺れつつかつ正対していることが分かります。
ではこれを街中で回転させてみたいと思います。
モーションブラーにチェックを入れて、
骨組みの回転のエクスプレッションを『time*300』にしてみましょう。【図.22】
もはや早すぎて揺れを入れた意味があまりなくなってしまいましたね(^^;)
08.モーションタイルで街並みを作る
新たに街並みを作ります。
新規コンポジションを作成します。
5760 (1920の3倍) ×1080 デュレーションは30秒にしておきます。
名前をBGにしておきましょう。
事前にダウンロードしていたいらすとやさんの背景を使います。
背景ですが、横幅が足りません。
ですので疑似的に増やしてあげたいと思います。
エフェクト → スタイライズ → モーションタイルを適用します。
ミラーエッジにチェックを入れると端を反転して複製してくれます。
テクスチャが足りない場合などにとても便利なエフェクトです。【図.23】
メインのコンポジションを作ります。
名前をMainCompにしておきます。
このコンポジションにBGと観覧車を入れます。
背景をアニメーションさせていきます。
背景が短いのでさらに横幅を倍にしました。
ただ、コンポジションが大きくなると処理も重くなるので、その点は注意が必要です。
【図.24】
コンポジションの整列を使って0フレーム目でBGを左側にあわせておきます。
キーを動かしてコンポジションの右側合わせで位置にアニメーションを付けます。
09. エクスプレッション④(loop)キャラクターが揺れる動きをつける
観覧車自体が上下に振動している動きをwiggleで付けたいと思います。
観覧車の位置のストップウォッチをAltを押しながらキーを打ち、エクスプレッションが記述できる状態にします。
wiggle(2,100)
と記入します。
意味は wiggle(一秒間の回数, 影響度) となっています。
これでwiggleによって観覧車が振動しているようになりました。【GIF.06】
10.wiggleにキーフレームアニメーションを追加する
さらにwiggleは通常のキーフレームアニメーションを追加することができます。
スライドのモーションを付けた時に、それプラスwiggleの動きも付けることができます。
背景にもモーションブラーを付けることで、さらに臨場感がある映像にすることができます。
さらに爆発のアニメーションも付けていきたいと思います。
この素材もいらすとやさんのをお借りいたしました。
アンカーポイントを爆発の下へ移動します。
するとアンカーポイントを中心に爆発の下の部分からスケールするようになりました。
【図.25】
観覧車が通ったところで爆発するようにします。
スライドしている背景にしたがって爆風も流れていきたいので、
BGに爆発を親子付けさせます。【図.26】
モーションブラーをかけます。
爆発が始まるところからレイヤーを始めます。
Alt + { レイヤーの手前をカット
Alt + } レイヤーの後ろをカット
爆風にスケールと透明度のアニメーションを付けて観覧車が通ったら爆発するようなアニメーションを付けます。
この爆風をコピーして、手前に持ってきたり、サイズ感をばらけさせたりなどしながら
調整していきます。【GIF.06】
お疲れ様です!!
完成です!!
11.まとめ
いかがでしたか?
結構ふざけた映像ではありますが、エクスプレッションの基礎が勉強できるチュートリアルになったかと思います。
友達や、これからAfterEffectsの勉強はじめたい方がいたら、このチュートリアルを紹介してもらえたら、凄く勉強になると思います。
ありがとうございました。
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