Quadroの力を思い知る
どうも撮影監督・映像ディレクターのニコラス・タケヤマです。
今回、お馴染みのCMで有名なマウスコンピューターさんからNVIDIAのQuadro RTX 6000を搭載したDaVinci Resolve推奨モデル、DAIV X10-QR6というデスクトップPCをお借りしました!
DAIV X10-QR6を机に設置。DaVinci Resolveを開いてみた。
Quadroを搭載したPCを使って編集をしたことがなかったので、
実際に触ってみて、その他のGPUと比べてどう違うのかというのを見ていきたいなと。
現在、あらゆるGPU(グラフィックカード)が市販されている中、Quadroの利点や実際の使用感等をDaVinci Resolveの認定トレーナーである私の視点からインプレッションしたいと思います。
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DaVinci Resolveに重要なのはグラフィックカードのスペック
編集ソフトによって必要なPCのスペックは違うのですが、ことDaVinci Resolveにおいて一番重要視されているのはGPU(グラフィックカード)です。
エンコード処理にはもちろんCPUのパワーを要するのですが、プレイバック再生やエフェクト類といった処理はGPUに比重をかなり置いています。
DaVinci Resolve Studio 17 Betaの最新版を動かしてみた。Braw 12k素材もサクサク。
QuadroはDaVinci ユーザーにとって嬉しい、圧倒的なVRAM量
今回お借りした、DAIV X10-QR6に搭載されているQuadro RTX 6000のVRAMの量は24GBもあります!もちろん、そもそもの性能も高いです。
実際にDaVinci ResolveでQuadro RTX 6000を体験してみた
再生デバイスがなくても10bit出力できるのはQuadroの地味に嬉しい機能
素材をタイムライン上に置いて早速感じたのが、10bit出力の為か流石に色が深い。
いや、気のせいかもしれないが、モニタの性能と相まって、ちゃんと表示されているということの安心感はあった。
筆者も普段愛用している[CS2740] EIZOさんのモニタを使わせて頂きました。
https://www.eizo.co.jp/products/ce/cs2740/?fbclid=IwAR2qNfRENrQVpWZ4FxTBVr25sV075-43w6HB5r9MFHHtlyxvtHhZ3UuAxWQ
どんな編集者にとってもコマ落ちは大敵。
まず、編集マシンを選ぶときに一番重要になってくるのはちゃんと素材を再生してくれるか、どうかだ。
カクカク再生であったら、編集もままならない。
快適性の追求は効率化に直接、繋がる。
時間を対価にしている、我々クリエイターにとっては死活問題なのである。
12k BRAW素材三つの上にUrsa Mini Pro G2の4.6k素材一つ。すべてにLUTを当ててもスイスイ再生。
納品がフルHDだとしても、4kの素材が当たり前に扱われる用になった昨今。私がやる案件は今や、6kや8kの素材が混合したプロジェクトも少なくありません。
そしてBlackmagic Design社さんからは12k のUrsa Mini Proまで・・・
そんな素材を何トラックもレイヤーしたり、グレーディングやOpen FX等の重めのエフェクトをいくつか加えたらもたつくかと思ったら、全然余裕でいけました。
Open FX、トラッキング、ノイズリダクションとヘビーなDaVinci ユーザーにはうってつけ。
正直、普通にDaVinci Resolveで4kタイムライン上の素材をプライマリやちょっとしたセカンダリをするくらいのユーザーにとってはオーバースペックかもしれません。
しかし、カラリストとしてCMのカラー案件等もやる私は皆さんが思っている以上にマシン要求度が高いことをやっています。 たかが、色かと思われるかもしれませんが、実は単純に色以外のことも、たくさんしているのです。
例えば、DaVinci の中でも超重いノイズリダクションをかける。そのあと、顔をトラッキングした上にマスクを切って(DaVinciだとウィンドウ)、顔だけにブラーをかける。また髪の毛や目だけにマスクをかけてトラッキングして、シャープネスとコントラストを付け足す。仕上げにグローとフィルムグレインという重めなエフェクト。
そんなの筆者のPCだと、すぐビデオメモリがフルになってしまう・・・
12kの素材の顔をトラッキングしている様子。トラッキングスピードも爆速。
私が普段つかっているGeForceのRTX 2080 Superの8GBのVRAMだと結構な割合でビデオメモリがフルになってしまう様なシーンでも、
サクサクいけちゃいました。
誰におススメか?
上述でも書いた通りに、プレイバックの快適性というのは編集の肝です。
多くの場合カクカクを避ける為にわざわざプロキシを作ったり、RAWのディベイヤー解像度を落としたりするなどして対策する必要がでてきます。純粋なGPUスペックもそうですがVRAMの搭載量がボトルネックだったりもします。
私の使用用途(6k 60pや8k素材)だとすぐに11GB以上VRAMを使ってしまう。
高解像度素材にノイズリダクションかけて、グローとかかけるだけで余裕で10GB越えてきますからね・・・。
このQuadro RTX 6000を搭載したPCなら余裕で8k素材にいくつものエフェクトを加えてリアルタイムにフル解像度でプレイバックできてしまいます。感動です。
日常的に高解像度素材にヘビーなグレーディング作業するDaVinci ユーザーなら十分ペイできますね。あとは、Quadroが有利に働くほかのソフトもマルチで使うユーザーさんも。
他にもQuadro RTX 6000ではなく Quadro RTX 4000搭載モデルなどもあり、
各モデルもカスタマイズが効くのでご予算と使用用途に応じて是非、検討してみてください!
ありがとうございました!
ニコラス・タケヤマ @nicholas_saito
上智大学卒。ニュージーランド出身で日本と台湾のハーフ。日英対応の撮影監督・ディレクター。Davinci Resolve 認定トレーナー。WEBCM・MV・映画等、幅広いジャンルを手掛けている。 ワンマンでのビデオグラファースタイルの案件から数十人規模のスタジ...
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