前回の記事

前回は「Autopano Gigaの使い方まとめ 第1回(全2回)」と称して、Autopano Gigaの使い方について説明させて頂きました。今回は残ったメニューバーの説明をしようと思います。VRのスティッチは普段の撮影では全く触れることの無い作業で、クリエイティブというよりはかなり技術よりの作業になりますが、とても簡単にマスター出来るものなので、自分の制作の幅を広げたい方は是非学ばれると良いかと思います。

  • カラーアンカーの設定
  • FUSIONの設定
  • ブレンドモードの設定

今回はこの3つの設定についてご説明いたします。

ステップ4:カラーアンカーについて

カラーアンカーとは、各Go Proカメラの露出を均等に近づけるためのカラコレのイコライザーの様なものです。ブライトネス(輝度)やコントラスト、色を補正してくれます。3つあるカラーモード(Color Mode)の中で、一番左のNONEはこのイコライザーをオフにしてある状態です。デフォルト設定はNONEになっているはずです。

多くの場合、このカラーアンカーは必要ありません。むしろ無い方が良い場合もあります。ただカメラの露出がAUTOで撮影している場合、カメラの方角によって露出設定が随分違う場合があります。そういった場合、全体のルックを均等にするために、カラーアンカーを使うことが重要になってくる場合があります。そのためにAutopano Gigaで編集する時には、試しにAUTO設定にしてみてルックスがどう変化するかを試してみてから決めるのもアリだと思います。

カラーモードをAUTO(LDR Correction)にすると、輝度、コントラスト、色を自動補正してくれます。GoPro OMNIで撮影した場合は、HDRモードは使用できません(Exifデータを記録出来るフォーマットである必要があるようです)。

補正タイプのAnchor(アンカー)をクリックすると、カメラのスティッチラインの露出をスムーズにしてくれますが、彩度やコントラストには影響を及ぼしません。露出や彩度も適正値に調整したい場合は、ExposureとColorをそれぞれチェックすることで出来ます。

またビュアーの各カメラの番号を右クリックすることで、そのクリップをアンカーすることも出来ます。これはアンカーしたクリップに他のカメラを調整する機能ですが、基本的にはAUTO設定のままで、左の設定のExposureとColorをチェックする設定をオススメします。

例えば上の写真の白線でマークした部分は、スティッチラインが気になります。また右側の方では不自然に暗くなっている部分があります。AUTO設定をクリックした状態が以下の写真です。全体的に少しなめらかになりました。各カメラの露出や色を補正しておくと、後で全体のカラコレをする際に助かります。

ステップ5:FUSION設定

FUSION設定は2つのツールで成り立っています。1つ目は適正露出設定またはFUSION設定と言い、パノラマ映像のグローバル露出を調整します。2つ目はブレンド設定というもので、これはAutopano Video Proでも使うことが出来るツールです。これはAutopano Gigaの別メニューで対応するので、ここではスキップします。

適正露出設定:FUSION設定

ブレンド設定でFUSIONをクリックするか、適正露出設定のEnableをクリックすることで、設定値を変えることを可能にします。

FUSIONは複数のカメラによってスティッチされた映像の露出がそれぞれに違う場合、シャドウ、ミッドトーン、ハイライトのどのエリアを優先的にスティッチのベースにするかをソフトウェアに指定するためのツールです。写真のようにハイライトとシャドウの部分を下げておくと、とても暗い部分や明るい部分のスティッチラインが若干ミッドトーンよりにブレンドしてスティッチされます。ただ、このツールを使うと経験上スティッチした箇所がボケたり、場合によってはグリッチがより目立つことが多くなるので、余り使いません。


参照:Kolor Website

ブレンド設定(BLENDING)

ブレンドメニューの設定値にはBlendingとCutting、それからWeightingの3つがあります。

このうちBlendingは常にMultibandが一番良いです。

BlendingをNoneに設定すると、タイムラインの上位にあるレイヤーが必ず上書きされた状態でスティッチされるために、ラインがくっきりと出ていまい、使いものになりません。Linearに設定した場合は、スティッチラインの露出が各カメラの平均値をとりますが、ブレンド無しの状態とさほど変わりません。Multibandモードは全体の露出と色の平均値を計算して上手にブレンドしつつも、ディティールを出来る限り保持しようとするアルゴリズムを組んでいるために、スムーズなスティッチが可能になります。

Multibandを使ったブレンド設定では、更にブレンドの度合いを決めるレベルを設定出来ます。10では無く、0が最もブレンドされた状態になります。1は全くブレンドされていない状態、つまりNone設定と同じという意味です。 詳しいことは分かりませんが、0がベストです。

CUTTING(カッティング)には、None、Smart、ISOの3つの種類があります。Smartカッティングは動いているマルチレイヤーのフォーカルポイントに存在する被写体を分析してスティッチするため最も複雑なスティッチになるそうです。この設定を使う利点の1つはアンチ・ゴースト。 各カメラのスティッチラインの違いを出来る限り修正することで、動いている物体が2つ以上のカメラをクロスする際に出来るだけゴースト(不自然な箇所から手だけが見える、などスティッチのエラー)が出ないようにします。真逆のロング・フォーカルを使う場合には別の利点が生まれます。これはVR空間の背景のシャープネスが出来るだけ高品質の状態でキープされるようにします。 複数のフォーカルポイントに存在する被写体をVR空間でうまくスティッチしようとする場合は、出来る限り左のアンチ・ゴーストを優先する設定にするべきです。人が誰もいない広い空間の景色VRのようなものは右のロング・フォーカルが有効です。

CUTTINGの最後のオプションであるISOはSMART(スマート)モードと違い、動いている被写体の分析してアンチ・ゴーストを適応するような複雑な計算はされません。ISOモードでは各素材の画像中心地に出来るだけ近い位置でブレンドするようにプログラムされ、各素材のボーダーラインでのスティッチを出来るだけ避けるようにプログラムされます。このCUTTINGの利点はスティッチされた画像の色や明るさがよくブレンドされることだそうです。

ただソフトウェアアップデートなどにより、SMARTモードでもISOモードの利点が可能な場面では反映されるように機能を向上させたそうです。

なので基本的にはSMARTモードが最も効率的且つ理想的なスティッチに近づけることが出来るようです。

以上、Autopano Gigaのメニューの設定について、知っている範囲でご説明させて頂きました。
さらに細かい内容などに関しては直接Kolorに問い合わせるか、Kolorのリンクを読んでみるのが良いかと思います。

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