クリエイターを支えるUUUMディレクターHiROKiさん 手ブレもOK!視聴者に刺さる映像作りとは?

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2021.06.30 (最終更新日: 2022.08.31)


プロの映像クリエイターのインタビューをもとに、そのナレッジやノウハウを紹介していく「Cutters Point」。第5回目のゲストは、UUUM所属ディレクター/YouTuberのHiROKiさんです。

全くの未経験からフリーランスの助監督業を始め、その後、YouTube黎明期から多くのクリエイターと共に映像を制作、多彩なジャンルに挑戦してきたHiROKiさん。

2020年に公開された「明日、キミのいない世界で」で映画監督デビューを果たすなど、幅広いチャレンジの中で感じた映像業界の過去から未来に関する様々な話をお伺いしました。

今回のゲスト HiROKiさん
ディレクター系YouTuber、ビデオブロガー/ビデオグラファー。UUUM所属。ジェットダイスケや瀬戸弘司が開催したイベントに参加したのがきっかけで動画制作を開始。裏方として様々なYouTuberの動画の撮影や編集に携わる。オールジャンルではあるが、ショートムービーやミュージックビデオなどの映像作品を得意とし、デジタル一眼レフを使ったボケみのある映像が特徴。

インタビュアー:ダストマン
3年間勤めていた映像プロダクションを退職し田舎へと移住。広島を拠点に、TVやWebのCMをメインにエフェクト・モーショングラフィックス・VFX・コンポジット業務をフリーランスで請け負いながら、After Effectsのチュートリアル動画を主に発信しているYouTubeチャンネル『ダストマンTips』を運営。

映像の世界に挑戦するため、東京に殴り込み

HiROKi :10代の頃からのバンド活動に見切りをつけ、20歳で音楽と同じくらい好きだった映画の世界に飛び込みました。とりあえず有名な所に行こうと、当時、映画「海猿」や「ALWAYS 三丁目の夕日」を手掛けていたROBOTという制作会社に飛び込んだのがこの世界に入ったきっかけです。

ダストマン :殴り込みですね!すごいメンタルです(笑)。ROBOTに自分を売り込みに行ったら、「いいよ」と言ってくれたんですか?

HiROKi :「将来は映画監督をやりたいんですけど、どうしたらいいですか?」というところからスタートしました(笑)。積極的に色んな部署のお手伝いをしたんですけど、今思うとその頃が映像業界の変わり目でした。

映像をガラケーで観られる時代になって衝撃を受け、そしてさらに撮影現場では、ちょうどデジタルに切り替わるタイミングで、コンパクトになったカメラにも衝撃を受けました。

ニコニコ動画などで一般の人が自分の動画を公開するようになったのもこの頃ですよね。YouTubeが台頭し、個人が動画を作る時代になったんだなと感じました。そしてちょうどその頃にタイアップ動画を観たんです。

企業が一般の方に商品などを提供して、YouTubeで発信してもらう動画です。でもやはりプロではないのでクオリティがいまいちだったんですよね。そこで、「企業と動画を作る一般人の間に入ってディレクションする人がいればビジネスになるのでは」と考えました。

「YouTubeで勝負する」と決めた

ダストマン :着眼点がすごいですね!映像業界に飛び込んだときのように、YouTubeにも突撃を?

HiROKi :そんな感じですね。知り合いに代理店を紹介してもらい1本動画を作ってみて「これはいけるな」という感触がありまして。そこからどんどん案件を増やしていきました。

今、僕が所属するUUUMの社長に会ったのもその頃で、「一緒にやろうよ」という感じで声をかけてもらったんです。その頃はまだ小さなオフィスで、クリエイターは8名くらい、社員も5、6人だったと思いますよ。

ダストマン :昨年、目標とされてたご自身の映画「明日、キミのいない世界で」が公開されましたよね。UUUMに所属してから映画を作るまでの間はどのような活動をされていたんですか?

映画『明日、キミのいない世界で』(2020年公開)

HiROKi :「映画を撮りたい」と言ってすぐ撮れるわけじゃないので、積極的にドラマやストーリーがあるものとか、MVなどを提案して地道に作品を残していきました。

当時はYouTuberがドラマや音楽をやることに抵抗のようなものもありましたが、本家アメリカの流れを汲んで、日本でも音楽をやる人やブランドを立ち上げる人、テレビに出演する人も出てくると予想していましたし、それなら「人がやるより先に自分が最初やらないと」という気持ちはありました。

いかにして喜ばれる動画にするか

ダストマン :今、新しい目標ってありますか?

HiROKi :特には決めてないんですが、「動画の世界がちょっと変換期なのかな」と個人的には思っているので、そこをしっかり判断しながら臨機応変に動きつつ、面白い作品を作っていきたいと考えています。


ダストマン :個人的にすごくお聞きしたかったのが、企業とのコラボレーション動画で具体的に何を意識しているかっていうことなんですけど、、

HiROKi :一番に考えるのは、「そのクリエイターらしさがちゃんと出ている内容や画、構成になっているか」ということです。そうでなければ、そのクリエイターに依頼する意味がないですよね。

クライアントさんによっては、そこを忘れてしまう場合も少なくないんです。「うちの商品をこんな感じで紹介してください」と。しかし、それをそのままやっても視聴者が喜ぶ動画にはならないですし、やる意味もないのではと考えています。

商品のPRポイントで最低限伝えたい部分は内容に入れつつも、一番大切なのはいかにそのYouTuberらしさ、そのクリエイターらしさが出ているのか。あとは面白い動画になるかに、力を注ぐようにしています。

視聴者の心を掴む演出・編集技法

HiROKi :「良い動画って何だろう?」と考えた時に、「伝えたいことがしっかり伝わること」が理想的な良い動画だと考えています。それは高品質な映像というわけではないんですね。高い機材で撮ったルックとか、いいマイクで録ったノイズのない音声とか。

状況によっては、手ブレしていたり、ひどい音声の方が、面白かったりする場合もあるんですよね。緊張感が出ていたり、隠し撮りっぽい感じとか。あえてGoProっぽい感じの方がしっくりくる場合があるので、「伝えたいことがダイレクトに伝わる方法って何だろう」ということは常に意識していますね。


ダストマン :あくまで物事を伝えることがベースとしてあって、その次にクリエイターらしさ、個性がある。それを上手く伝える機材は、それぞれ違うという話ですよね。

HiROKi :重要度もその都度変わるので、選定する機材も全然違います。「シネマカメラではなく、今回はハンディカムなんだよな」とか、絶対にこっちの方が面白く撮れると思ったら、それに合わせて機材を変えてもらいます。

ダストマン :パッと思い付くもので、ご自身で満足した出来の動画ってありますか?

HiROKi :HIKAKIN & SEIKINがプロデュースした 「JOIN US」のMVですかね。クリエイターみんなで作って歌う曲なんですが、「We Are The World」をイメージしているということで、それに合わせて作りました。特別凄い凝ったカット割りもしていないですし、実は撮影時間も30分ぐらいなんですよ。

MV『JOIN US』

ダストマン :そうなんですか!力を入れて作っているのかと思いきや、収録時間30分なんですね(笑)。

HiROKi :これはYouTubeらしいなぁと思いますね。

ダストマン :YouTubeって、視聴者の年齢層や男女比などに伴って、編集技法も細かく変わってきますよね。HiROKiさんの中で、視聴者ターゲット別の編集方法などはありますか?

HiROKi :やはり若い層に向けた動画だと、起伏が激しい方がいいというのはあって定期的にフックになるポイントを置くことは意識しています。編集にしても撮影にしても、毎回割と早い段階で1個は掴みがあるみたいな。それは音だったり、実際に起こる現象だったり違いはありますが。

最近だと視聴者の裾野が広がっていて、今まで観なかった上の世代の方も観るようになってきました。そういう人たちには真逆で、しっかりした作りの方が観てもらえて、長い尺の方が好評だったりもします。

ダストマン :BGMもない方がいいみたいな。

HiROKi:キャンプや車、釣りみたいなニッチなものになると、そういった傾向にありますね。

最新技術によって、映像が次のフェーズへ

ダストマン :動画ではサムネイルもかなり重要ですよね。登録者が増えてきたYouTubeだと一眼レフのカメラであえて印象的なシーンだけを撮って、サムネイルにしている人もいると思いますけど。

HiROKi :基本的に、サムネイル先行は減っていますね。しっかりと内容を撮って、それを一枚画で見せる形を考えることはあります。切り抜きのように見えて、意外にそうじゃないものも多いですよ。いかにも「何かやっている最中の凄いシーン」に見えますが、そこを狙って撮り直していたりします。

ダストマン :なるほど!動画を撮り終えた後に、サムネイル用に撮り直すって感じなんですね!
今までずっとYouTubeをやられてきて、「こういうのちょっとやってみたい」みたいなものはありますか?

HiROKi :今、映像のジャンルで一番気になっているのが、「Disney+」の「マンダロリアン」ですね。面白いのは当たり前ですが、メイキングを観てみたら、スタジオの一室の巨大なモニター前で撮っているだけなんです。

何をやっているんだろうと調べてみると、「Unreal Engine」を使って、リアルタイムで石を動かしたり建物を動かしたり、カメラに追尾して動かしながら撮影しているんです。今はこんな面白い事ができるのだなと驚きました。

高バジェットだとそういった映像制作ができるんですよね。これからはもう少し小さい規模で、こういった撮影が可能になると思うので、日本だとCMやMVで使えるのかなと。

撮影機材などはどんどん低価格になっていきますので、LEDウォールを採り入れてくれれば、僕らはそのスタジオに行って撮るだけというようなことも起こると思います。すると、今までゲーム制作で使っていたソフトなどに、これから凄くお世話になる可能性が高くなるなと考えていますね。

ダストマン:「Unreal Engine5」出ましたよね。

HiROKi:早速いじりましたよ。今後そうした技術をベースにした、新しい制作スタイルが出てくるんじゃないかと注目しています。3Dモデリングソフトに触れている方も重宝されるだろうし、そういうことを考えるだけでも一気に撮影スタイルが広がっていきますね。

ダストマンYouTuber専属のCGクリエイターとか出てきたら新しいですよね。

HiROKi :ありえると思います!めちゃくちゃとんでもないクオリティの動画とか平気で出てきますよ。

PCへのこだわり

ダストマン :今使われているPCはどんなスペックなんですか?

HiROKi :編集などメインで使っているのは、自分で全部パーツを揃えて組んだWindowsです。2世代くらい前のハイスペックPCといった感じですね。あとはゲーミングPCで作業もしています。3Dなどに強いPCの方が編集に適しているなと感じています。

HiROKiさんのPCスペックはこちら
CPU/Intel core i9 9900K ・ GeForce 2080Ti
メモリ64GB ・ SSD 2TB ・ HDD4TB

ダストマン :なるほど。やっぱりグラフィックボードは重要視した方が良いってことですよね。ご自身で作られたのはどうしてなんですか?

HiROKi:僕はゲームもやるので、ピカピカさせたりしたいっていうのもありました(笑)。みんなと同じものより個性的なものがすきなので。

ダストマン:なるほど。DAIVはカスタマイズが利くのがポイントだけど、これからは外観もカスタマイズ出来てきたりするとHiROKiさんみたいな人にも刺さっていきますね!ピカピカさせられるとか(笑)。

今回はいちYouTuberとしてもとても貴重なお話伺いました!ありがとうございました!

HiROKiさんのような作業をする人におすすめPCはこちら
リアルタイムレイトレーシング対応
DAIV X10-QR4

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