ドライブVRの楽しみ

VRは基本的に自分が「何か」の視点から「空間」に疑似的に没入することで、実際にそこにいるような体験が出来るものです。

ドライブVRの場合、カメラを車内に設置するか、社外に設置するかで体験してもらう内容が変わってきます。車内の場合は、そのVR空間の中にいる人々(ドライバー)との疑似的な体験の共有がメインになります。そうでは無く、車外にVRカメラを設置して走行する場合、「普段見えない視点」から世界を見ることになります。鳥のような視点から俯瞰することの出来るドローンVRがありますが、ドライブVRは少なからずそれに近い体験がドライブしながらのVR撮影では出来るようになります。

実は、先日VRの撮影でハワイに行く機会がありました。その際に撮影したドライブのVR体験についての考察と、そこで学んだ撮影のコツをご紹介するのが今回の制作ノートの目的です。

カメラの設置:車内編

まず車内にカメラを設置する場合ですが、設置場所は助手席か運転席の窓際です。後程のスティッチを楽にするため、フロントガラス寄り、つまり被写体(ドライバー)からカメラを出来るだけ離すことがコツです。


ドライバーの手が少しスティッチ後でも切れてしまいましたが、それ以外はとても自然に繋がりました。

カメラ自体の水平をとることは、スティッチの段階で出来るので余り神経質になる必要は無いですが、振動に対しては出来る限り揺れの無い状態へ近づけることが理想的です。

今回は小さいカメラ用のゴリラアーム(アームの先が洗濯ばさみの様になっているもの)を窓のフレームに噛ましました。


参照:アマゾン

そしてそのアームを窓を上げることでフレームとの間に挟み込み、出来る限り動かないように固定。ただGoPro OMNIはかなり重たいので、これだけでは重さを支え切ることは到底できません。そのために目立たない黒の細いロープを使って車上部へと縛り付けました。3つくらい違う方角へロープを伸ばして締めるとかなり揺れに対して強くなります。

注意点:セーフティが一番大事

この際、気を付けたいことはロープがカメラの前に被さらないようにすることです。カメラのレンズをロープが覆ってしまうとせっかくのVRもスティッチした画面のうち1つが真っ黒になってしまいます。

またロープはGo Pro OMNIのフレームに縛り付けて、万が一ゴリラアームが落下した際にもドライバーや助手席に乗った人が危なくないように固定するセーフティチェーンの役割も果たします。あくまでも安全第一なので、必ずドライバーとのコミュニケーションを欠かさないようにしてください。

特殊な乗り物の車内バージョン

こういう特殊な乗り物にもVRカメラは適応出来ます。

カメラが落ちないように数人がかりです。誰かがカメラを支えつつ、他のメンバーがロープを使って縛っていきます。

これは途中の状況ですが、ロープを使ってセーフティを組み立てた状態です。こういう状況では、引っ張る力の強すぎるバンジーコードは気を付けた方が良いです。適度な縛り具合にしておかないと、ゴリラアームが引力に負けて壊れてしまう恐れがあります。(撮影で使ったゴリラアームは、ヒビが入って最終日には壊れてしまいました。)

カメラの設置:車外編

次にカメラを車外に突き出した状態で走行中のVR撮影をする場合を考えてみます。まず当たり前ですが、車外にカメラを固定して撮影する方法は限られています。VRの性質上、大きなリグを組んでしまうと不自然なほどに目立ってしまい、自然なドライブ風景といった印象は無くなってしまうので、出来る限りカメラを固定しているものが見えない状態が理想的です。

また車外からも車内のドライバーや助手席に座っている人のジェスチャーなどが見えることが理想的な場合、車外VRはオープンカーがベストです。


前方を走る車の中から撮影したために、雨が乾いて出来た水滴が残る車の窓越しのショットになりました・・・

この場合、まず大事なのは風の抵抗に対して出来る限り揺れない方法でカメラを固定することです。必要な道具は、ライトスタンド、バンジーコード、サンドバックです。


参照:Shop MNL

特にその中でもバンジーコードは最強です。少なくとも3つあれば大丈夫だと思います。こいつでライトスタンドを車のフレームに巻き付けておけば、車の運転がどれだけ荒くてもカメラを取り付けたライトスタンドは動きません。

次に大事なポイントは風対策です。海外でのVR撮影という環境ではライトスタンドが最善と判断しました。しかし、ライトスタンドを伸ばすと、どうしても風に耐え切れずに揺れてしまいます。そういった懸念を検討した結果、ライトスタンドを余り伸ばしすぎること無くカメラ位置を車から少し出たあたりで固定したところ、揺れも随分少なくなりました。

注意点:長回しはデータの無駄使い

走行中は乗り出してカメラの録画を止めることはフツーに危険です。ただし、6つのカメラが同時に回っているために、無駄に回し続けるとかなりのデータ量になってしまいます。なのでカメラが回ったらすぐに出発出来るようにチームと情報を共有し、車が停車したらすぐにカメラを止められるように合流出来る場所を最初からあらかじめ決めておきましょう!(5,6分のショットをスティッチして、CineForm 4Kで書き出すとえらいデータサイズになった記憶があります。)

以上、簡単に撮影の備忘録をまとめてみました。またVR撮影をされる方は参考程度にして頂ければと思います。それでは~!

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