サウンドデザインについて

プロツールを使わなくても、ある程度簡易的なサウンドデザインはプレミアでもFCPでもAvidでもすることが出来ます。そこで僕が個人的に思うDaVinci Resolve 14が他の編集ソフトよりも音声編集やサウンドデザインが向いていると思う理由をあげてみました。

当たり前ですが、サウンドデザインはかなり耳慣れしていないと一筋縄では出来ません。ミキサーさんやサウンドデザイナー(音効)さんの仕事が成立するのは、それだけで膨大な量の経験と知識が必要だからです。今回の記事は彼らと同じようなスキルを身につけるための記事では無く、自分でも出来る限り難なくサウンドデザインを作品作りに生かし始めることが出来るための触りとして書きました。

今回考えたメリットは3つです。

  1. 音声のシンクロ機能が搭載されていること
  2. サウンドエフェクトなどのアーカイブ・サーチ機能がしっかりしていること
  3. VST プラグインにフルで対応していること

それぞれ別々の記事にして説明していこうと思います。

メリット1:音声のシンクロ機能が搭載されている

動画制作をする際、音は別撮りか同時録音(マイクをカメラのデータと一本化した状態で記録すること)の選択肢が二つあります。そしてほとんどの場合、音のクオリティは別撮りの方が音が良いです。

備考:ただ撮影の性質上、ワンマンで全部撮影したり、急ピッチで編集しないといけないプロジェクトなどで同時収録した方がどう考えても効率が良い場合は多々あります。

カメラとマイクを切り離して使う

例えばカメラにマイクが固定にされている場合、カメラをパンするとマイクの位置が変わってしまいます。被写体の声を録音している場合などは、カメラの動きによって収録されている声の音のボリュームが大きくなったり小さくなったりする場合があります。


参照:SAG On The Set - Young Perfromers

比較的安心して使えるXLRケーブルが使える

小さいDSLRカメラは、XLRケーブルというケーブルの入力が出来ないものが多いです。そのため小さいカメラに音を入力する場合は、ヘッドホンのケーブルのようなフォンケーブルでの入力になりますが、XLRケーブルと違って長いケーブルになるほどノイズが入りやすく、ファントムパワーが必要なケーブルはXLRで無ければ使えません。どのマイクが良いとは一概に言えませんが、コンデンサーマイクの方が感度が高く繊細な音の収録にも向いていると言われます。そしてコンデンサーマイクは電源が必要になるため、ファントムが搭載されているマイクが必要になり、結果的に電源供給が出来るXLRケーブルが便利になってくる、ということです。

コマーシャルや映画の撮影になると、それなりに長いケーブルが必要になり、バランス接続されたXLRケーブルなどの方が良くなります。また何かの拍子でフォンケーブルなどは抜けてしまって音が全く収録されてなかった、なんていう状況にも繋がります。カメラで撮影している際に、ミキサーがカメラのオーディオメモリをいじりながらボリュームを調整することも出来ないので、別撮りで収録出来る場合はそちらの方がほとんどの場合、良い判断になってくると思います。

つまり音声が重要になってくるプロジェクトは別撮りが必要ということです。そうなると次の課題は映像と音声のシンクロです。

撮影の際にやっておくべきこと

映像とは別に音の収録をする際に、気を付けることが一点あります。それはカメラの方にもリファレンス用に使えるマイクを取り付けておくことです。ここで予算が2万円ほどかかりますが、後で映像と音声をシンクロさせる際に、カメラの音声が使い物にならない(もしくは全く聞こえない)場合、音と映像のシンクロは急激に難しくなります。シンクロさせるためにカチンコ(スレートとも言います)やタイムコードを記録する場合もありますが、あとで映像の音声データをリファレンスとして、音声の波形によって映像と音声をシンクロさせる際には、必ず映像に収録されたリファレンス音声の品質もそれなりに確保する必要があります。

また収録済みの音声ファイルもファイル名も現場のニーズに合わせて正しく変更しておくのが良いかと思います。多分各プロダクションで音声ファイルの名前の付け方なんかも決まっているのではないでしょうか。

以上の点は、DaVinci Resolve 14でもそれ以外のソフトを使っても映像と音をシンクロさせる上で絶必要になってくると思います。

Plural Eyesを使わなくてもシンクロが出来る

さて、本題です。

FCPやプレミアは映像と音声をシンクロさせて編集を始める際に、Red Giantという会社が提供するPlural Eyesというソフトウェアを使う場合がほとんどです。これはかなり圧倒的な人気で僕の周りにいる大抵の編集さんは使っています。このソフトを使う場合は、Plural EyesでシンクロしたデータをXMLで再度NLE(編集ソフト)に取り込む必要があり、新しいタイムラインが生成されるために若干面倒くさいです。


参照:RedGiant Plural Eyes

またPlural Eyesは無料のソフトではありません。

DaVinci Resolve 14では映像と音声のシンクロ機能が付いてきます。無料版でも使うことが出来ます。使った感覚はPlural Eyesと同じかそれ以上にシンクロ出来る感じ。また野暮ったいXMLも追加されるタイムラインもありません。クリーン且つ効率的です。

唯一シンクロする上で覚えておきたいことが2点ほどあります。

1)シンクしたい音声と映像のファイルは、同じビンの中に入っている必要がある。

プロジェクトをDaVinci Resolve 14で作成すると、メディアページのブラウザ左下にはデフォルトでマスタービンが作られています。右クリックして新しくその中にビンを作成することが出来るので、撮影の日にち別に整理するなどすることが出来ます。

映像と音声をシンクしたい場合、それらのファイルが同じビンに入っていなければシンクロさせることは出来ません。もしくは映像のビンの中に音声のビンがさらに細かく分けて整理されている場合は、シンクロすることが出来ます。

2)シンクする方法は2種類

オーディオをシンクする際はタイムコードを使ってシンクする場合と、ウェーブフォーム(波形)を分析してシンクする方法の二つがあります。また同期してトラックを追加、という設定がそれぞれにあります。「トラックを追加」という選択肢を利用すると、シンクした音とリファレンスの音両方ともが残った状態で、シンクされます。そうでは無く、ただ同期すると書かれている場合はリファレンスの音声に使った音声ファイルは取り除かれます。

Frame IO Blogに「Why DaVinci Resolve is the Ultimate (Free) Tool to Sync Clips」という記事を書かれたエディターのSOFI MARSHALL(ソフィさん)によると、タイムコードもリファレンスオーディオもある場合は、リファレンスオーディオを使って波形で同期することを勧めるということです。経験上タイムコードを使ってシンクすると、何フレームかずれる場合があったからだそうです。これはPlural Eyesを使って波形で同期した時にも起こったことがあるので、どちらが良いとはコメント出来ませんが、実際に試してまたコメント頂ければと思います。また数フレーム以下のズレであれば、スリップツールを使ってマニュアルでシンクするように編集します。

同期(シンク)した映像データのメタデータを見ると、オーディオのチャンネル数が確認できます。トラックを追加した場合やオーディオがマルチチャンネルの場合は、このチャンネル数が増えていることが確認できるはずです。これは動画ファイルに音声ファイルが同期の際に埋め込まれて記録されるからですが、元の音声ファイルにトラックバックできないので使いにくい点ではあります。

またDaVinci Resolve User Group Japan (DRUG-J)でも書かれていましたが、「日本だと2chのオーディオをリール名やタイムコードを元にオリジナルのマルチチャンネルにMAの段階でスワップするから」問題である、というご指摘もありました。

以上、続きは(2)に書きましたのでお手すきの際にご覧ください。

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