いまさら聞けないカラーに関する専門用語17選【DaVinci Resolve 17】

2022.02.10 (最終更新日: 2022.02.16)

DaVinci Resolveのカラーページで出てくる用語をまとめてみました。カラーページというのは、DaVinci Resolveの中で最も感覚的なページであり、センスが要求されるページですが、それと同時に、次々に襲いかかってくる専門用語と戦いを交えないといけないページでもあります。すべての専門用語がわかりやすくて、厳密に定義されていればいいのですが、困ったことに、使う人によって、使う状況によって、意味が変わってきたりします。ほとんど同じ意味なのにべつの言葉が使われたりもします。この記事がカラーに関する専門用語との終わりなき戦いにおいて、多少なりとも味方になったら嬉しいです。

最初に

このあたりの用語は必ずしも毎回厳密に定義されているわけではありません。カラーグレーディングという言葉をカラーコレクションをの意味で使っている人もいれば、カラースペースとガマットの差異について一家言ある方もいらっしゃいます。もし自分と違う意味合いで用語を使っている人がいても、目くじらを立てずに広い心をもって接しましょう。「カラーの専門用語について争っているかぎり平和は訪れない」とジョン・レノンも歌っています──というのは冗談ですが、まあ仲良くやりましょう。

カラーコレクションとカラーグレーディング

カラーコレクションは色補正で、カラコレとも呼ばれます。カラーグレーディングは色による演出で、カラグレ、またはグレーディングとも呼ばれます。使うツールが違うというよりは、作業の目的が違うと考えるとわかりやすいと思います。

このあたりの違いについてはこの記事にまとまっています。

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プライマリーとセカンダリー

プライマリーとは、映像全体に対するカラー調整です。セカンダリーとは、映像の一部に対するカラー調整です。たとえば空のみ、顔のみ、緑の部分のみの調整です。セカンダリーには、パワーウィンドウやクオリファイアーといったツールが使えます。上のカラコレ、カラグレの違いとは異なり、作業の目的ではなく、作業の内容が違うと考えてください。カラコレ=プライマリー、カラグレ=セカンダリーとは限らない、という点に注意が必要です。たとえばカラーコレクションを目的としたプライマリーというのもあれば、カラーグレーディングを目的としたプライマリーというのもあります。あくまでプライマリーとセカンダリーの区別は作業内容の区別だからです。

プライマリーは日本語で1番目、セカンダリーは日本語で2番目を意味しています。どうしてこういう名前になっているかというと、その順番のワークフローでやることが一般的だからです。まず映像全体を調整してから、その後で映像の一部を抽出してそこだけ調整するというワークフローです。

カラーページでよく使われるカラーホイールのセクションの正式名称は、プライマリーカラーホイールセクションです。どうしてプライマリーという名前になっているかというと、このセクションは画面の全体を調整する場所だからです。プライマリーをやるところだから、プライマリーという名前がついているわけですね。

ノーマライズ

映像をノーマルな見た目にすること。カラーコレクションと似ているように思えますが、厳密には若干の違いがあります。ノーマライズというのは、主にLog(後述)の素材をRec.709(これも後述)の状態にすることを指します。カラーグレーディングの前にこのノーマライズという工程を挟むことで、映像が平準化して、そこからグレーディングをしていきやすくなります。

ルック

これは厳密な定義が難しいですが、映像の見た目、映像の外面的な個性、色と明るさのバランスの特徴といったことを指しています。 カラーグレーディングは、このルックを作ることを目的としておこなわれます。

ちなみに映像のことは絵、画、画像、ビデオ、クリップ、ショット、カット、といろんな言い方があります。それぞれの言葉の意味は細かいところで違うと思いますが、それについて書いているとこの記事が終わらないので割愛します。

スコープ

スコープは、カラー調整の最も信頼できるお供です。波形モニタとも呼ばれます。ディスプレイを見ながら調整することも大切なのですが、ディスプレイだけではなくスコープも確認することで客観的に色と明るさのデータを評価することができます。DaVinci Resolveで使われるスコープの中には、RGBパレード、波形(ウェーブフォーム)、ヒストグラム、ベクタースコープ、CIEスコープという5種類があります。最もよく使われるパレードについては、この動画の17:16から解説されています。

ちなみにパレードでは3つ波形が表示されますが、これは左からRGBを表現しています。Red、Green、Blueということですね。カラーを調整する上でベースとなる三原色です。

マッチング

前後のクリップのルックを揃える作業です。これがうまくできないと同じシーンなのに見え方が大きく異なってしまって、見る人に違和感を与えてしまいます。DaVinci Resolveのカラーグレーディングというと、どうしてもかっこいいルックを作るという派手な面が強調されますが、実際の映画やドラマのグレーディングでは、このマッチングに多くの時間と手間がかかります。地味ですが、大事な作業です。この動画で、マッチングの方法をまとめています。

パワーウィンドウとクオリファイアー

人の顔などの特定の部分にエフェクトをかける際に使用します。単にウィンドウ(Window)とも呼ばれます。マスクを切ると言ったりもします。

クオリファイアーというのは、特定の色を抽出するためのものです。パワーウィンドウが空間的な抽出であるのに対し、こちらは主に色での抽出となります。メインのツールはHSLで、HはHue(色相)、Saturation(彩度)、 Luminance(輝度)を指します。(ちなみに色相は色の種類、彩度は色の濃さ、輝度は明るさを示しています。)

パワーウィンドウやクオリファイアーを使うことによって、映像の全体ではなく、特定の箇所のカラー調整をすることができます。つまりセカンダリーができるということです。こちらの動画で説明されています。

ノード

ノードはエフェクトを適用する単位です。レイヤーに似ていますが、上下にエフェクトを重ねるレイヤーとは違い、ノードは左右にエフェクトを重ねていきます。一般的に、ノードはレイヤーよりも、ロジカルに、明確に、エフェクトを適用することができるとされていて、あとから見返したときにわかりやすいというメリットもあります。慣れないうちは、1作業1ノードというルールにして、何かべつの作業をするときにはノードを作るということにしておくとわかりやすいと思います。

ノードについて詳しく学びたい方はこちらからどうぞ。

カラーに限らずノードそのものについて深く知りたい方は、この記事をお勧めします。

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RAWとLog

Blackmagic RAWなどのRAWファイル(「ローファイル」と読みます)は、カメラ内での処理を加えられていないデータです。Logファイル(「ログファイル」と読みます)とは、カメラ内での処理は加えられているものの、広いダイナミックレンジを収録している素材です。広いダイナミックレンジを収めているため、一見すると色がついていない、薄っぺらくて「眠い」映像に見えますが、これは異常ではありません。後処理のカラーコレクションで、ノーマライズ(Normalize)することを前提にしているからです。この記事がわかりやすいです。

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専門的にRAWファイルやRAW現像について学びたい方はこちらをご覧ください。

ちなみにブラックマジックデザインのカメラでは、このLogのことをFilmと呼んでいます。カメラ本体やDaVinci ResolveのカメラRAW設定で、Blackmagic Filmを選ぶと、それは一般的にLogと呼称されるものと同じものを示しています。

ディベイヤー

現像とも呼ばれます。RAW素材は前述のようにカメラ内での処理を通過していません。現像を済ませていない状態です。だから現像をDaVinci Resolveの中でやるわけです。DaVinci Resolveにおいて、これはカメラRAWというセクションで実行します。この記事のAの箇所をご覧ください。

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誤解されがちなのですが、RAWファイルだから必ず「眠い」映像になるわけではありません。それは現像のセクションでBlackmagic Filmなど、Logのモードを選択し、Logの状態で現像しているからです。現像の際に、ガンマの項目でRec.709やBlackmagic Design Video、カラースペースの項目でRec.709を選べば、最初から色や明るさのコントラストがついた状態で現像できます。

カラーサイエンスという用語もあります。これは現像の際の色味のつけ方と考えるとわかりやすいと思います。塩をふるか、胡椒をふるか、塩麹をふるか、という違いですね(かなり乱暴な比喩ですが)。もうちょっと専門的に述べると、あるカラースペースの中での色のマッピングのやり方と表現してもいいと思います。だからPocket Cinema Camera 4Kというひとつのカメラで撮影する際にも、Gen 4のカラーサイエンスを使うのとGen 5のカラーサイエンスを使うのでは、現像結果は異なってきます。

Rec.709

Rec.709(「れっくななまるきゅー」と読みます)とは、色空間(カラースペース)のことを指します。これはテレビ放送で一般的な色空間であり、古くからずっと使用されてきたものです。色空間とは、映像が前提とする色の範囲を指します。「このファイルはRec.709のカラースペースで撮影された」というのは、そのカメラはRec.709の範囲に収まるように色データを処理している、ということになります。そのRec.709のファイルを普通のテレビで見ると、もうすでに色がついていて、とくにカラー調整をする必要はないはずです。

より大きな色空間としては、P3というものもあります。これは映画用の色空間で、Rec.709よりも広いです。映画ではこちらが一般的に使用されてきました。2つの色空間を比較すると下図のようになります。P3の方が広いですね。

一方、最近ではテレビやモニタ側の再生デバイスのテクノロジーが進化してきて、より広い色域(ガマット)に対応できるようになりました。そしてカメラ側もより広い色空間を前提として撮影できるようになりました。それによって、前提となるカラースペースもRec.709よりも広いものが使用されるようになっています。たとえばPocket Cinema Camera 4KやPocket Cinema Camera 6Kが前提としている色空間のサイズは下の図のようなものです。従来に比べてすごく広いのがわかると思います。

ただし現在の最先端のテクノロジーをもってしても、この広い色空間を100%再現できるモニタというのは存在しません。だからカラー調整が必要になってきます。たとえばRec.709を想定して作品を作る場合、Pocket Cinema Camera 4KやPocket Cinema Camera 6KのファイルをLog(Film)の状態で現像すると、色が薄い状態に見えてしまいます。なぜならRec.709の範囲を外れた色情報というのがたくさん存在しているからです。この場合には、DaVinci Resolveでノーマライズする必要があります。これによって色情報がRec.709の範囲内に収まって、Rec.709のカラースペースに対応したモニタで見たときに自然な見た目になることになります。

ちなみにRecというのはなにかというと、Recommendation(推奨)の略です。Rec.709というのは、Rec BT.709とも、ITU 709ともいいます。709という数字に深い意味はなくて、国際電気通信連合(ITU)が決めた規格の709番目という意味──だったと思います。初代策定は1990年だそうです。

カラースペース(色空間)とガンマ

これはなかなか厄介な項目です。ガンマ、ガマット(色域)と混同されがちですし、必ずしも定義が厳密に共有されているわけではないからです。だから話を簡単にするために、DaVinci Resolveでどういう定義になっているかという話にします。少なくともDaVinci Resolveでは、広義のカラースペースと、狭義のカラースペースと、ガンマという3種類に分けられます。広義のカラースペースには、狭義のカラースペースと、ガンマが含まれます。これでもなかなかややこしいですね。

ガンマというのは、基本的には色とは関係がない、明るさだけのマッピングとお考えください。ガンマカーブとも呼ばれます。DaVinci ResolveにはYRGBカーブがありますが、あれを想像してもらうとわかりやすいかと思います。ガンマの種類としては、Gamma 2.4というガンマや、HLGというガンマや、PQというガンマがあります。明るさをどういう風に表現するかという方法を示しています。

カラースペースというのは、前述のとおり、色の範囲を示しています。こちらは、狭義では、明るさとは関係はありません。色のみのマッピングの話です。しかしDaVinci Resolveでは、そして一般的な言説の中では、「カラースペース」と一口に言ったとき、それは多くの場合ガンマも含みます。

こちらはDaVinci Resolveのカラーマネージメントの項目です。通常、カラースペースはこのようにガンマも含んだ形で表示されます。

一方、「別々のカラースペースとガンマを使用」と選ぶと、この項目はカラースペースとガンマに分離します。左の項目がカラースペース、右の項目がガンマです。言い方を変えると、左が色の話、右が明るさの話、ということですね。この左側のカラースペースというのは、厳密な意味での、狭義のカラースペースです。

このあたり、ややこしいのですが、カラースペースと言ったときに、それが色だけの話を示すこともあるし(狭義のカラースペース)、色と明るさの話を両方示すこともある(広義のカラースペース)とお考えください。やっぱりややこしいですね。

LUT

ラットと読みます。Look Up Tableの略です。2つの用途があります。

ひとつ目は、テクニカルな目的での変換です。あるカラースペースからべつのカラースペースに変換するために使用されます。たとえばPocket Cinema Camera 4KやPocket Cinema Camera 6Kで撮影されたLog(Film)の状態の素材を、Rec.709のカラースペースに変換したいとします。その場合には、たとえば「Blackmagic Gen 5 Film to Video.cube」というLUTを使います。これによって、Generation 5(第5世代)のブラックマジックのカラースペースから、Rec.709のカラースペースに変換がされます。その結果、色とコントラストがついて見えます。ノーマライズのためのLUTという言い方もできるでしょう。

もうひとつのLUTの使い方は、よりアーティスティックなものです。LUTというのは色変換のプリセットなので、カラーグレーディングの内容を誰かに渡して、それを使ってもらうことでカラーグレーディングを再現することができます。よくLUTを販売したりしているサイトもありますが、その多くはこのカテゴリに属すると思います。これは簡単に個性のあるルックを作ることができるので、便利な手段だと言えますが、ひとつ注意が必要です。つまりLUTというのは何か(出発点)から何か(目的地)への変換なのですが、その出発点のカラースペースが、LUT作成時と同じでないと想定通りの効果を発揮してくれません。たとえば誰かがBlackmagic Gen 5のカラースペースの素材に対して個性のあるグレーディングをして、それをLUTとして書き出したとします。それをべつの人がRec.709のカラースペースの素材に使用すると、色が濃すぎて使えない状態になると思います。そもそも想定しているカラースペースが違いすぎるからです。これがLUTを使うときの注意点です。LUTを使うときにはちゃんと出発点がどのカラースペースだったかを確認するようにすることをお勧めします。

ノーマライズの意味はここにもありますね。Blackmagic Gen 5のカラースペースの素材をRec.709にノーマライズして、その映像に対してグレーディングをした場合、ノーマライズしたあとの処理をLUTとして書き出せば、そのLUTはRec.709の素材にそのまま当てられます。Rec.709以外の素材でも、Rec.709にノーマライズしたあとで同じLUTを当てれば、ちゃんと色が正しく変換されます。これもノーマライズの賜物です。

DaVinci ResolveでのLUTの使用方法に関してはこちらの記事があります。

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カラーマネージメント

Rec.709の項目を読んだだけで、カラースペースというのはややこしい、一筋縄ではいかない話だというのは理解できたと思います。そこでカラーマネージメントという方式が必要になってくるわけです。さまざまなカラースペースを制御し、秩序づけ、管理するための方法です。

Rec.709のカメラで撮影した素材をRec.709のモニタで調整して、Rec.709のモニタを想定して作品を完成させる、というワークフローであれば、カラーマネージメントという作業は必要ありません。普通にカラーコレクション、カラーグレーディング──Rec.709の素材の場合、調整範囲はかなり狭いですが──するだけで、作品が出来あがります。

でもそんなシンプルな話ではない場合もあります。たとえば素材がさまざまなカメラで撮影されていて、カラースペースが異なる場合。素材のカラースペースと書き出し先のカラースペースが異なる場合。HDRのワークフローを用いないといけない場合。こういった場合にこそカラーマネージメントは真価を発揮します。詳しくはこちらの記事をどうぞ。

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HDR

ハイダイナミックレンジの略称です。ダイナミックレンジとは、いちばん明るい場所といちばん暗い場所のあいだのレンジ、もしくは一度に撮影できる明るさの範囲とお考えください。撮影でも、モニタでも、最近はHDRに対応したものが増えてきました。撮影時にはHDRを使用することで明るいところや暗いところをロスせずに撮影できます。HDR対応のモニタでHDRを表示すると、普段よりももハイライトを明るく表現できるだけではなく、シャドウも明確に表現できます。

ひとつ厄介なのが、HDRには2つの種類があるということです。PQとHLG(ハイブリッドログガンマ)です。PQとHLGは何が違うかというと、ガンマの違いとお考えください。PQはもともとは映画を中心に想定されていたのに対し、HLGはNHKとBBCが考案したガンマで、テレビ放送を前提としています。

どちらがいいかは個人の趣味に任せるとしても、困るのは規格が乱立していて迷ってしまうということですね。とくにPQカーブのガンマは多くの規格で採用されています。でも根本は2種類しかないと考えると気が楽になるはずです。Dolby Visionも、HDR 10も、HDR 10+も、ST.2084も、Rec.2020 ST.2084も、Rec.2100 ST.2084も、どれもベースとしてはPQカーブを使用しています。DaVinci ResolveでPQを使いたい場合には、Rec.2100 ST.2084、HLGを使いたい場合には、Rec. 2100 HLGを選択されることをお勧めします。

センス

定義しにくいとはいえ存在していないわけではないなにか。あるらしいと噂されているけれど誰もはっきりと説明できないもの。カラーについて話しているとき、たびたび話題にのぼる。

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