ノードとは?


参照:Scarlet + Davinci Resolve Colour Grading Breakdowns

DaVinci Resolveを使ってカラコレする際に覚えておかないといけないのはノードの使い方です。ノードにはいくつかの種類があり、それぞれ違う役割をします。今回はそれぞれのノードの特徴と使われ方の一例を紹介します。

カラコレをする際に考えなければならないのは、どの手順で何のエフェクトをかけていくかです。それによって最終的に作ることが出来るルックが変わります。そしてその手順を示すための仕組みがノードと呼ばれるものです。1つ以上のノードを組み合わせて最終的なルックを作りますが、ルックを作るために構築されたノードの並びをノードツリーと言います。


参照:Basic Resolve Node Structure and Order of Operations
例えばカラリストのJuanさんのオススメのノードの手順は上記の通り。

カラーページの右上がノードビュアーになっていて、ビュアーの左の黄緑のボックスが素材のインプット、右の黄緑のボックスがアウトプットになっています。そしてインプットに近いノードほど先にエフェクトが適応され、後ろ(右)のノードは手前のノードをインプットとしてエフェクトを適応します。これがノードの基本ルールです。

32Bit浮動小数点数が適応されるため、LUTを適応する以前のルミナンスはLUTを適応した後のルミナンスの働き方とは大きく変わります。LUTは出来る限りアウトプット直前のノードに適応しておくか、タイムライン全体のビデオモニターLUTを設定しておきます。

1つのノードに複数のエフェクトをかけることが出来ますが、複数のノードを使うことでノードを効率的に整理することが出来るので、必要以上に1つのノードで作業するのは避けた方が良いです。マスクとクオリファイヤーを使って映像の一部を選択したあとでハイライトを明るくする、という様な作業になると1つのノードでする必要がありますが、コントラストも彩度もノイズ除去も1つのノードで作業してしまうと、あとで修正をしたい時に非常に非効率的です。

では、1つ1つのノードの説明をしていきます。

シリアルノード

最も基本的なノード


参照:Know Your DaVinci Resolve Nodes – Tips and Tricks

シリアルノードはもっとも標準的なノードです。1列に並んだノードで1つのインプットと1つのアウトプットを持ちます。作業しているノードの手前のノードのアウトプット情報をベースにしてエフェクトを適応して、アウトプットデータが次のシリアルノードのインプットになります。

シリアルという言葉は英語でSerialと書き、「連続した」という意味を持ちます。名前の通りのノードです。

パラレルノード

1つのインプットに対して複数のセカンダリー作業を同時にするノード


参照:Know Your DaVinci Resolve Nodes – Tips and Tricks

パラレルノードを選択すると、1つのインプットから二つ(デフォルト)以上のノードにアウトプットされ、複数のパラレルノードがパラレルミキサーと呼ばれるノードへとブレンドされます。ミキサーにてブレンドされるまでパラレルノード1つ1つは独立したノードとして働きます。ちなみにパラレルという言葉は「並列した」という意味です。

パラレルノードのポイントは、全てのパラレルノードが同じインプットノードを持っていることです。シリアルで作業していると複数のグレーディングを同じインプットノードを使って作業する場合があります。例えばホワイトバランスと露出を調整した一番ニュートラルな素材からグレーディングを始める最初の段階でパラレルを使って作業することが考えられます。

少しややこしいですが、具体的な使用例を考えてみます。例えばパラレルノードの1つのノードではスキントーンのハイライトのルミナンスのみをいじり、2つ目のパラレルノードではマスクを使って被写体の肌全体のスキントーンを調節し、最後のパラレルノードで映像のシャドウ部分だけの彩度を下げます。その1つ1つは独立していますが、3つのノードのアウトプットは次の同じ1つのパラレルミキサーへと帰結します。

1つのパラレルミキサーに複数のパラレルノードが帰結する際に、複数のパラレルノードが違う加工を同ピクセルにしている場合は、それぞれをブレンドし平均値を算出します。

レイヤーノード

パラレルノードとの違い

レイヤーノードはパラレルノードに似ていますが違う点が3つあります。1つは縦に複数に並べられたレイヤーノードはパラレルミキサーでは無く、レイヤーミキサーと呼ばれる特殊レイヤーにブレンドされます。2つは、レイヤーミキサーでブレンドされる際に、ノードツリーの下方に置かれたレイヤーノードが上方に置かれたレイヤーノードを上書きします。そのため部分的な加工をノードに施し、パラレルノードの様にブレンドしたくない場合はレイヤーノードの下方に部分的な加工をしているレイヤーを持ってきます。分かりやすい動画の説明が以下のリンクから見ることが出来ます。英語ですが見ていると何となく分かるかと思います。

ブレンドモードを使用したルック作り

3つ目の違いはノードツリー上のレイヤーミキサーでブレンドモードを使用することが出来ることです。乗算モード、オーバーレイなどのフォトショップやNLEで見慣れたブレンドモードをDaVinci Resolveのノードツリーの中でも使用出来るということです。これはブレンドモードを使った作業をしたいときに便利になります。

ファッションなどのスキンのハイライトを強調するために、クオリファイヤーを使って肌のハイライトだけを抽出してからオーバーレイ(シャドウとハイライトにコントラストをかけるブレンドモード)をかける方法や、全体的に彩度を維持した状態でルミナンスにコントラストをかけたい場合などに使ったり出来ます。


参照:Aram K

複数のインプットノードを持つことが出来る

前回のシリアルノードをインプットノードにするだけでは無く、複数のインプットノードに分けてレイヤーミキサーで層を重ねるようにして使用することも出来ます。


参照:Parallel vs. Layer NodesParallel vs. Layer Nodes

多分知っていると思いますが、レイヤーという言葉は「層になった」という意味です。

スプリッター/コンバイナーノード

インプットを3つのカラーチャンネルに分解して作業するノード

スプリッターとコンバイナーというのは「1つのものを分解して、改めて再構築する」という考えに基づいています。このタイプのノードは、インプットされた情報を3つのカラーチャンネルに分けて作業出来るのが特徴です。まずスプリッターが3つに分解し、コンバイナーに3つのアウトプットが帰結します。

3つのカラーチャンネルはデフォルトでRGBに分解され、上方から下方に向かってR、G、Bの順番になっています。

このノードを使う例としてはクロマティックアベレーションと呼ばれる加工を施すことが出来ます。グリッチエフェクトで良くみかけるRGBのチャンネルが微かにずれているエフェクトを見たことがある方も多いと思いますが、あれです。スプリッターでRGBに変換した後で、サイズ調整のメニューの中からサブメニューでノードサイズ調整を選択し、RGBいずれかのチャンネルのパン、ティルト、ズームの数値をいじることでクロマティックアベレーション加工をすることが出来ます。


参照:Know Your DaVinci Resolve Nodes – Tips and Tricks

また有料版のDaVinci Resolveについてくるノイズ除去ですが、スプリッターでチャンネルを分けてから各チャンネルに対してノイズ除去をした方が綺麗に除去出来ると聞きましたが、まだ試してないので分かりません。またこれに関しては追ってレビューを書きます。

コンパウンドノード

NLEのネストシーケンスやAEのプリコンプと同じ考え

これはノードがどんどん複雑になってきた場合にノードツリーを整頓するために使います。ネストシーケンスやプリコンプを知っている方は簡単に理解出来ると思います。知らない方のために説明すると、複数のノードを1つのノードの中に仕舞い込めるノードです。片付けをする際に、まとめて複数の小物を1つの箱に閉まったりしますが、つまりそういうことです。コンパウンドノードを使用することでカラコレに影響が出ることはありません。

アウトサイドノード

マスクを使ったレイヤーのアルファチャンネルを反転させたレイヤー

アウトサイトノードをただノードレイヤーに取り込んでも、特に何も反応しません。ただ1つだけ違うのは、手前のノードと2つのラインで繋がっていることです。1つのラインは他の全てのノードと同じ様にノードツリーの優先順位を表すためのラインです。もう1つの新しいラインはアルファチャンネルを次のレイヤーに引き継ぐためのラインです。ただこの際に気がつくのはアウトサイドノードとして作成した新しいノードは手前のノードのアルファチャンネルを反転させたノードになっているのに気がつきます。これがアウトサイド(外側)ノードです。

アウトサイドノードはノードメニューから選択して作成しなくても、シリアルノードを作成して(Alt + S)手前のノードのアルファのアウトプットからラインを引き伸ばして作業ノードのインプットに接続することでアウトサイドノードになります。

このアルファチャンネルのインプットとアウトプットは、マスターチャンネルのアウトプットにも接続することが出来ます。これは例えばタイムライン上で2つのクリップが重なっている場合、上方のトラックが優先されますが、この上方のクリップにキーでアルファチャンネルを作成したままアルファのアウトプットをマスターノードのインプットに接続することで、下方のトラックにある映像がアルファ部分から見えるようになります。グリーンスクリーンなどのキーイング作業をする際に使うことが出来ます(僕はアフターエフェクトで作業するので実用したことは余りありません)。

ソースを複数持つことも可能

今説明したものは全て最初のソースが同じ場合のノードツリーを組んだ状態の話でしたが、DaVinci Resolveは同じソースを複数にして、バラバラに作業した後でレイヤーノードなどでミックスすることも可能です。

以上僕が知っているDaVinci Resolveのノードの種類についての解説でした。

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