はじめてのFusion(9)/ファイルを取り込む、ファイルを書き出す(LoaderとSaver)

これまではインターフェースからツールまで、ソフトウェアの概要を中心に紹介してきました。Fusion はほかのコンポジットソフトと比較すると、うんと趣の異なる、ユニークなソフトウェアなので、本来ならイントロダクションとしてさっと通り過ぎるだけの箇所もかなり詳しく紹介しました。

さあ今回からはついにツールに入ります。200を超える、ふんだんに用意されたツールの中から、厳選したツールの数々をご紹介していきます。初回は Fusion でどんなコンポジションにおいても必ず使わなくてはいけない2つのツール、ファイルインポートのための Loader とファイル書き出しのための Saver からです。

Loader

Loader ツールは素材をインポートする役目を担います。トリミング、ループ再生、尺の拡張、 画角、色深度などを設定できます。Loader ツールは Fusion においてこれ以上重要なツールはないといっても過言ではないかもしれません。

Fileタブ

Filename インポートする素材のディレクトリが表示されます。Loader ツールをフローエディターに新たに導入すると、ダイアログが現れてディレクトリを要求します。連番ファイルの場合には、image.0001.tga などといった、1 つの静止画ファイルを選択するだけで一連のすべての連番ファイルがインポートされます。ここで便利なのは、Comp:/というパスです。Comp:/は、コンポジションが収納されているフォルダを表すため、コンポジションの存在するパスに素材のフォルダがある限り、関連フォルダがどこにあろうと素材の関連付けに困ることはありません。

Proxy Filename タイムルーラー下部の Proxy ボタンが有効になっているとき、ここに表示されるファイルがプロキシファイルとして再生されます。

Trim In / Trim Out クリップをトリムするためのツールです。開始点と終了点を設定できます。例えば Trim In を 5、Trim Out を 95 と設定すると、クリップはインポートされた素材の 5 フレーム目から始まり、95 フレーム目で終了し、ほかのフレームは無視されます。

Hold First Frame / Hold Last Frame 最初のフレーム、あるいは最後のフレームを一定フレーム数、持続させます。

Reverse クリップを逆再生させます。

Loop コンポジションの尺が続く限りクリップをループ再生させます。

Missing Frames 予想されるフレームが見当たらないときにどのような挙動になるか設定します。

  • Fail フレームがなければいかなるイメージも出力されません。レンダリングは途 中で停止します。
  • Hold Previous フレームが存在する地点まで、最後の有効なフレームを保持します。
  • Output Black フレームが存在する地点まで、ブラックを出力します。
  • Wait フレームが見つかるまで待ちます。フレームが現れるまでレンダリングは停止します。

Saver

Saver ツールはコンポジションをディスクに書き込む際に使用されます。コンポジションのどの場所にも挿入できます。

Fileタブ

Filename エクスポートされるファイルの名前とパスを決定します。拡張子や連番ファイルの桁数が規定されます。

Output Format イメージフォーマットを選択します。ここでフォーマットを選択すると拡張子が変更されます。ちなみにMac版のFusion 9が対応しているファイル形式については次の図をご覧ください。このリストの中では、Cineon、DPX、JPEG、MXF、OpenEXR、PNG、QuickTime、Targa、TIFFが目を引きます。

Process Mode フィールド処理の方法を選択します。

Save Frames 2 種類のモードがあります。

  • Full Renders Only タイムルーラーの Render ボタンを押したときのみレンダリングされます。
  • High Quality Interactive ペインティングやロトスコーピングのときのリアルタイムレンダリングを想定しているモードです。このモードであれば、ロトスコーピングの後の最終レンダリングが必要なくなります。

Formatタブ

このFormatタブに表示される内容は、FileタブのOutput Formatで選択されたファイルフォーマット(正確には拡張子)によって異なります。例えばOutput FormatでQuickTime Moviesを選ぶと、以下のような項目が表示されます。

Compression Output Formatで選択された拡張子の対応しているコーデックが表示されます。QuickTime Moviesの場合には、ProResやH.264など。Fusion 9からはAvidのDNxHD、DNxHRコーデックにも対応しています。

Frame Rate (fps) フレームレートを決定します。

次回はグリーンバック・ブルーバック合成の定番、Ultra Keyerのお話です。

1クリップする
クリップしておくと
あとからいつでも
見返したりできます。