今回の企画は、Blackmagicdesign社よりATEM Television Studio HDとBlackmagic Web Presenterをお借りしてレビューさせていただきました!
ライブ配信の裏側の映像を見たい方はコチラから!
Blackmagicdesign社よりお借りさせていただいた「ATEM Television Studio HD」(スイッチャー)と、「Blackmagic Web Presenter」(ストリーミング機器)を使い、VookにてFacebook Liveを配信しました。今まで配信をしたことがなかったため、撮影機材やケーブルなどは寄せ集めなので無理がある部分もありますが・・・。逆に、Television Studio HDを用いることで、普段使っている機材だけのミニマムなセッティングで配信が可能でした!配信時のセッティング図や、Facebook Liveを行う時の注意点、苦戦ポイントをレビューしていきます!
セッティングはこんな感じ
手元にある機材を駆使して配信環境を整えました。
配信セットの様子。
僕のデスク。右がテロップ用MacbookProとスイッチャー、スイッチャー用モニター。左が配信&スイッチング制御用iMacです。
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テロップやワイプ、クロマキー機能などの機能が充実している!
この価格帯では驚きのハイスペックな機能がたくさん搭載されています。
こちらがスイッチャーを制御するソフト「ATEM Software Control」 PCとLANケーブルで接続します。
blackmagicdesign オーディオのミキシングも可能です。AFV(オーディオフォロービデオ)機能で、映像のスイッチングと音をリンクさせることも可能です。PCから映像と音声を出力したいときはAFVに設定しておくと、映像のスイッチングと一緒に自動でそのチャンネルの音声がONになります。
配信中の画面(1) 上の帯や下のロゴはこのように出しています。
配信中の画面(2) ワイプはこのように出しています。
今回使用したスイッチャーの機能をご紹介
ATEM Television Studio HDは、用語(英語)が独特でムズカシイです。よく使う機能や、今回の配信で使った機能をざっとご紹介します!
プレビューとプログラム
プログラムは今表示している映像で、プレビューは次に表示させる映像です。真ん中のフェーダーバーを上下することで切り替わり、その都度、プログラムとプレビューは入れ替わります。
ネクスト・トランジション
ネクスト・トランジションはここの部分の機能です。右側のパレットにネクストトランジションの設定画面があり、ここでクロマキーやワイプの設定ができます。PinPを表示させたい場合、トランジション→DVE(デジタルビデオエフェクト)で行えます。
ON AIRスイッチで出力されます。KEY 1スイッチをオンにすると、設定した画面に紐付けすることができます(例えば、VTR画面のみにワイプを出すというような設定。)
ダウンストリームキー(DSK)
ビデオやテキストの合成は、上流側で行う「アップストリームキー」と、下流側で行う「ダウンストリームキー」という2種類の合成方法があります。一般的に、ロゴやテキストなどがDSKにより合成されます。この機能によって、ロゴやテキストを出したままの状態にしてバックグラウンドの映像切り替えやPinP表示が可能になります。
Keynoteで作ったテロップ
DSKによるテロップは、今回は操作性&スピード重視のKeynoteで作りました。Keynoteであれば、イラレのように書き出す手間なく文字の編集ができるので、放送中の変更もスピーディに行えました。
DSKによる合成は、背景が黒であれば簡単に抜くことができます!
使用したHDMI分配器
ライブ配信では、事前に用意した映像を見ながらトークをするスタイルをとりました。
そのため、PCから出力した映像を、出演者の視聴用モニターと配信用に分割する必要があり、こちらのHDMI分配器を使用しました。
<注意点>
①HDMIの出力設定を合わせる必要がある
画面解像度、フレームレートをカメラ・PC全ての機材で揃える必要があります。今回、1920×1080(1080p)、59.94fps(Hz)で統一をしました。フレームレート(単位fps : frames per second)は、プログレッシブの場合リフレッシュレート(単位Hz)と同じになります。カメラの場合、設定画面からそれらの設定を合わせてあげれば良いのですが、PC(Mac)の映像出力の接続がうまくいきませんでした。
本来、Macは自動で相手の画面解像度やフレームレートを判断して設定してくれるのですが、Television Studioの場合、自動認識機能がうまく働かず、表示されません。
その解決策としましては、接続した状態で、システム環境設定のディスプレイ設定にあるリフレッシュレートや解像度の項目を何度か切り替えることで認識されるようになります。
②スイッチャーをPCで制御する(ATEM Software Control)設定や接続に苦戦
Television Studio HDとWeb presenter、PC周りの配線図
スイッチャーをPCで制御するためにはLANケーブルで接続する必要があります。さらに、別途USBケーブルでの接続も必要で、IPアドレスの同期に必要だそうです。この作業は、ATEM機材とPCを繋ぐATEM Setupというソフトを用いて設定します。
使用されてないIPアドレスを設定する必要があります。
③Facebook Liveは720pが最大のため、そのままだとクロップされる
現在、ウェブブラウザのGoogle chromeを用いると、直接Facebookに配信が可能です。ですが、Web Presenterから出力された1080pの映像を読み込むと、縮小ではなく中心部分がクロップされて720pで配信される形になってしまいます。chromeでそのまま配信できるのはすごく便利なのですが、解決策としてOBSなどの外部ストリーミングソフトを用いて縮小してあげることによってフルスクリーンでの配信が可能になります。
<関連記事>
http://wm.konak.jp/article/47787646.html
http://documents.blackmagicdesign.com/ATEM/20170720-44b530/ATEM_Switchers_Manual.pdf
http://qiita.com/sparkgene/items/c3ac042f30cc5d0fe324
http://ygoto3.com/posts/live-streaming-and-rtmp-for-frontend-engineers/
https://www18.atwiki.jp/live2ch/pages/468.html#footnote_foot_22
https://www.facebook.com/facebookmedia/get-started/live
Yuhei Iida@yuhei
映像ディレクター/プランナー 長野県小布施町出身・立命館大学映像学部卒 博報堂グループのデジタルコミュニケーションカンパニー・株式会社スパイスボックス所属 主にノンフィクションベースの映像制作や、デジタルコミュニケーションプランニングをしています。 V...
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