はじめてのFusion(11)/明るさを調整する(Brightness Contrast)

前回はグリーンバックやブルーバックを抜くためのUltra Keyerを紹介しました。このツールを使えば、前景にアルファチャンネルを付加して、背景に合成することができます。

ここで必要となってくるのが前景と背景の色や明るさを調整するためのツールです。主なツールは2種類あります。Color CorrectorとBrightness Contrastです。

このうちColor Correctorは、DaVinci Resolve顔負けの、非常に優れたパワフルなカラーコレクターですが、パラメーターやタブがあまりにたくさん搭載されているので、初めて見る方は戸惑ってしまうかもしれません。そこで今回はColor Correctorの中で必要最低限のパラメーターのみを取り出した、Brightness Contrastを紹介します。

Brightness Contrast

Brightness Contrast ツールは、イメージのゲイン、輝度、コントラスト、ガンマ、彩度を変更する役割を担います。このツールは 32bit 浮動小数点処理が有効になっている場合にもっとも優れた効果を発揮します。

それぞれの設定は、上から順に適用されます。例えばガンマはリフトの次、コントラストの前に適用されます。

Controls タブ

Color Channels(RGBA) デフォルトでは RGBA すべてのチャンネルに影響を及ぼします。特定のチャンネルへの影響を無効化するにはそのチャンネルのチェックボックスを外します。

Gain ピクセルの値がこのコントロールの数値によって倍加されます。例えば Gain を 1.2 に設定すると、R0.5 G0.5 B0.4 のピクセルは、R0.6 G0.6 B 0.48 となります。ゲインは高い値により大きな影響を及ぼすため、効果は中間部分とハイライトに顕著に現れます。

Lift ゲインの正反対の効果を発揮します。ゲインは低い値により大きな影響を及ぼすため、効果は中間部分とシャドウに顕著に現れます。

Gamma 1.0 より上にするとガンマ(ミッドグレー)を上げ、1.0 より下にするとガンマを下げます。このツールの効果はリニアではなく、既存のブラックレベルやホワイトレベルには影響は及ぼしません。グレー部分が最も強い影響を受けます。

Contrast 明るい部分と暗い部分の差を示します。数値を上げるとミッドレンジの色を白黒の両極に向かって押し上げ、数値を下げると色がミッドレンジへ向かって動き、暗い部分と明るい部分の差が抑えられます。

Brightness すべてのピクセルに均等に輝度が加えられます。このスライダーの影響はリニアであり、ピクセルの値がどのようなものであろうと均一な効果を与えます。

Saturation 彩度をコントロールします。0 の値にすると完全な白黒になります。

Low / High ゲインコントロールとリフトコントロールに近い機能を持っています。Low を 0.0 にしたまま、High を 1.0 から下げていくと、ゲインを上げるのと同じ効果をあげます。例えば High の値が 0.75 だと、すべてのピクセルは 1/0.75、つまり 1.3333 倍されます。High を 1.0 にしたまま、Low を 0.0 から上げていくと、リフトを下げるのと同じ効果をあげます。

Direction

  • Forward すべての設定が通常通り適用されます。
  • Reverse すべての設定が逆に適用されます。例えばすでに色補正のかけられた素材を、フローの下流でもう一度デフォルトの色合いに戻したいときなどに便利です。

Clip Black / Clip White 浮動小数点処理で作業をする際、レンジを外れた値をクリップするために使用されます。8bit や 16bit で作業をしている場合には、そもそもレンジを外れた値を保持し得ないので、これらのチェックボックスは関係ありません。

Pre-Divide/Post-Multiply アルファチャンネルのためのチェックボックスです。合成の際に不必要な混乱を避ける狙いがあります。

次回はPaintのツールをご案内します。

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