2022.06.15 (最終更新日: 2022.08.01)

DaVinci Resolve 18 新機能まとめ 〜Fusion編〜

DaVinci Resolve 18のFusionページの最大のアップデートは、日本語対応です。設定も、ノードも、パラメーターも、ユーザーインターフェースが全部日本語になっています。そのほかにも、PaintツールがGPUアクセラレーションに対応したり、Custom Polyというエクスプレッション向けのマニアックな機能が追加されたりとか、細かいところでいろいろな変更点があります。

ちなみにFusionページのアップデートは、エディットページとかぶる部分もあります。だからこのページではすでにエディットページについての記事で触れた内容と重複する箇所があると思います。

解説動画はこちらからご覧になれます。


日本語対応!

DaVinci Resolve 18.0 Beta 4で、突如として、Fusionページが日本語に対応しました。これはビッグニュースです。というのも、ほぼすべてのセクションが日本語対応しているDaVinci Resolveの中にあって、日本語対応がまだまったく進んでいないページがFusonページだったからです。Fairlightページも、カラーページも、カットページも、エディットページも、どこも日本語で使えるのに対して、Fusionページではなぜか日本語に一切対応しておらず、英語を使わざるを得ませんでした。しかしDaVinci Resolve 18.0 Beta 4以降は、Fusionページで日本語が使えます。




デフォルトではノードの名前は英語表示になっていると思います。これを変更するには、Fusionのプルダウンメニューから「Fusion設定」を開いて、「ローカライズされたノード名を使用」にチェックを入れてください。そうするとノードの名前も日本語表示されます。

まだ日本語化は始まったばかりです。だからちょっと違和感がある箇所とか、この日本語大丈夫かなという場所があると思います。そういうところを見つけたら、ぜひお気軽に我々までご報告ください。今後バージョンアップごとにブラッシュアップしていき、さらに日本語対応を充実させていけたらいいなと思っています。

【3DCGクリエイター必見】人気企業であなたの3DCG技術を活かしませんか?

PR:映像業界の転職ならVookキャリア

テキスト+のライブカラープレビュー

テキスト+ツールが進化しました。色をピックするときにプレビュー画面にその結果がリアルタイムに反映されるようになりました。

DaVinci Resolveの中で最強のテキストツール、テキスト+についてはこちらをご覧ください。

テキストツール活用術まとめ【DaVinci Resolve質問箱】

この記事ではDaVinci Resolveのテキスト関連の使い方を用途別にまとめてみます。辞書みたいに、「これどうやってやるんだっけ」と迷ったら活用してみてください。用途によって、同じようなもの...

Python 3のサポート

3.3から3.10までのPythonバージョンを検出できるようになりました。もし検知された場合には、PYTHONHOMEの環境変数(もしくは明示的なPYTHON3HOMEとPYTHON2HOME)が考慮されます。DaVinci Resolveで使用されているバージョンを明示的に上書きしたいときには、FUSIONPython3Home(以前はFUSIONPython36Home)で、ベースフォルダを示せます。

新しいブレンドモード

MergeなどのツールのApply Modeでは、ブレンドの仕方を選べます。この選択肢が拡充され、種類ごとに整理されました。追加されたのは、Linear Burn、Darken Color、Linear Dodge、Lighter Color、Vivid Light、Linear Light、Pin Light、Hypotenuse(斜辺)、Geometric(幾何学)です。

  • Linear Burn → ブレンドされた色の値をもとに、背景の色の明るさを下げます。Multiplyよりも暗く、Color Burnよりも浅い彩度になります。Darkerグループの選択肢の中で、これは暗い箇所に最も強いコントラスを作ります。
  • Darken Color → Darkenに似ています。前景と背景のピクセルを比較して、暗い方を採用します。ピクセルのブレンドはされません。Darkenが前景と背景それぞれのRGBチャンネルを参照するのに対して、Darken Colorは合成結果のRGBチャンネルを参照します。
  • Linear Dodge → ScreenやColor Dodgeの効果を激しくしたものです。色にブライトネスが加わります。
  • Lighter Color → Lightenに似ています。前景と背景のピクセルを比較して、明るい方を採用します。ピクセルのブレンドはされません。Lightenが前景と背景それぞれのRGBチャンネルを参照するのに対して、Lighten Colorは合成結果のRGBチャンネルを参照します。
  • Vivid Light → Overlay、Soft Lightを極端にしたものです。50%以下のグレーは暗くなり、50%以上のグレーは明るくなります。100%の適用度だと強すぎるので、調整することをお勧めします。
  • Linear Light → 明るいピクセルにはLinear Dodgeを使い、暗いピクセルにはLinear Burnを使います。こちらも極端な結果になることが予想されるため、調整をお勧めします。
  • Pin Light → DarkenとLightenを同時に実行します。ミッドトーンが除去されます。
  • Hypotenuse → 1以上のRGBの値があるHDR画像に便利です。値を二乗したものの平方根を使い、色をブレンドします。数式は Out = sqrt (FcFc +BcBc) です。Fcは前景の色の数値、Bcは背景の色の数値です。
  • Geometric → 同じく1以上のRGBの値があるHDR画像に便利です。0以上の値に対して、Out = 2FcBc / (Fc+Bc) という数式が使われます。


Apply Modeの下のパラメーター、Operatorも拡張されています。選択肢が5個から10個に倍増しています。

DaVinci Resolve 17

DaVinci Resolve 18

追加された選択肢の解説です。

  • Conjoint → アルファが明確でないときや境界がソフトすぎるときに便利です。前景と背景のアルファチャンネルを混ぜ合わせます。数式は X= 1, Y= X+Y(1-af)/ab, if af>ab です。
  • Disjoint → 同じく前景と背景のアルファチャンネルを混ぜ合わせます。プリマルチの素材のエッジが正しいアルファを得ることができます。アルファが通常のレンジの外に出ないようになっています。数式は X= X+Y(1-af)/ab, Y= X+Y if af+ab<1 です。
  • Mask → 前景のアルファによって乗算された背景の映像を出力します。簡単に言うと、前景のアルファチャンネルを使って背景を抜く方法です。X = X * af, Y =0
  • Stencil → 前景のアルファを反転させたものによって乗算された背景の映像を出力します。簡単に言うと、前景のアルファチャンネルの反転を使って背景を抜く方法です。X = X * (1-af), Y =0
  • Under → Overモードと基本的には変わりませんが、前景と背景が入れ替わります。簡単に言うと、ただ前景と背景を逆転させるだけです。それならCommand + Tでノードの入口の接続を変えればいいじゃないと思われるかもしれませんが、Mergeツールのサイズなどのパラメーターはこの場合、背景に移った前景(ややこしいな)に適用されることになります。X = Y, Y =X *(1-af)

PSDファイルのブレンドモードを維持

より多くのブレンドモードに対応したことで、PSDファイルをインポートした際も元々のファイルが持っているモードをより正確に維持できるようになりました。

Custom Poly

マスクツールやストロークツールに、Custom Poly(Poly = 多角形)という機能が加わりました。これはかなり専門的なツールですが、簡単にいうとPolygonなどのマスクツールエクスプレッションを使いながらアニメーション付きで包括的に扱えるものです。エクスプレッションが絡むので、これはどちらかというと数学的な考え方のアニメーションであり、初心者の方にとっては近寄り難いですが、エクスプレッションを使える方にとっては、とくにモーショングラフィックスの分野で新たな可能性を広げてくれるツールになるはずです。

  1. Polygonなどのマスクツールのインスペクタのいちばん下で右クリックをして、Custom Polyを選びます。
  2. Modifiersに移動します。メインとなるのはControlsとPolylineというタブです。

このCustom Polyのエクスプレッションで使える用語について説明します。

  • (px、py) は、ソースポリの現在の座標位置を示します。
  • dispは、ポリのdisplacement(位置)を示します。0.0がスタート地点、1.0が最終地点です。
  • indexとnumは、現在nのポイントのindexと、ポイントの数を示します。
  • getx(disp)とgety(disp)は、特定のずれからポリラインの値にアクセスします。getxat(disp,time)、getyat(disp,time)は、displacementとtimeに使います。get2、get3のように、追加の入力を得ることもできます。
  • get[rgba]bdwmで、追加のチャンネルを得られます。bがblack、dがduplicate、wがwrapped、mがmirroredです。

Paintツールの高速化

PaintツールがGPU処理を受けるようになり、より早く動作するようになっています。そしてストロークもよりスムーズになりました。

Paintツールの使い方はこちらをどうぞ。

ちなみにそのツールがGPU処理に対応しているか否かは、画面左下のこちらで確認できます。

Duplicateツールの高速化

Duplicateツールも早くなりました。ブラー、グロー、サイズに関する細かいパラメーターが増えています。

ただDuplicate(複製)するのは今までもできました。今回からは、ブラーをつけえたり、グローをつけたりすることができます。グローの色を指定することもできます。ジッターセクションのオフセット機能も拡張されています。

ジッターセクションを使えば、カラー、ブラー、サイズ、アングルなどにランダム性を加えながら、素材を複製できます。

ちなみにDuplicateツールは前のバージョンからすでにGPUアクセラレーションが効いています。でもパラメーターはかなり異なるので、わかりやすいように比較画像を下に置いておきます。

DaVinci Resolve 17


DaVinci Resolve 18

Fusionタイトルテンプレートの高速化

エディットページでお馴染みのFusionタイトルテンプレートが高速化しました。ノードの繋ぎ方とかパラメーターの動かし方などを見直すことで、タイトルテンプレートがさくさく動作するようになっています。

Night Vision、Glitch、TVなどのFusionエフェクトの高速化

エディットページのツールボックスで速くなったのはFusionタイトルだけではありません。Fusionエフェクトも速くなっています。

タイトルパフォーマンス

タイトルのフェードオンや、テキストリプルのパフォーマンスが改善されています。

 

8記事を保存
記事を保存しておくと、
あとから見返すことができます。

コメントする

  • まだコメントはありません
記事特集一覧をみる