はじめまして。
普段、筆者は映像と写真を撮るフリーランスの仕事をしていて、
スチル機としてはNikon Z 7を使用しています。
(どちらかというと映像メイン、写真サブな配分でお仕事をいただいています。)
この度VookさんからZ 6Ⅱと2本のレンズをお貸し出しいただける事となったので、
- 既にNikonのカメラを持っている方
- 写真も映像も両方撮る方
に特化して使用感をお伝えできれば幸いです。
もちろんそれ以外の方にもわかりやすい記載を心がけていきますのでよろしくお願い致します!
筆者が普段主に使っている機材
主に映像用:
Blackmagic Design Pocket Cinema Camera 4K
SIGMA fp L
主に写真用:
Nikon Z 7
OLYMPUS PEN-F
お仕事の際、Nikon Z 7にはNIKKOR Z 24-70mm f/4 Sを主に付けています。
趣味や作品撮りではオールドレンズや一眼レフ用のレンズを付けて遊んでいます。
プロのビデオグラファーを目指す学校、はじまる。入学生募集中。
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今回のレビューでお借りした機材
- Nikon Z 6Ⅱ
- NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S
- NIKKOR Z 50mm f/1.8 S
- その他予備バッテリー×2、CFexpressカード128GB(Type B)、CFexpressカードリーダー
Nikonのカメラを持っていなくても機材一式お借りできるので、
存分に使い勝手を試す事が出来る状態です。
今回モニターでお借りしたZ 6Ⅱと(主に)NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 Sを、
早速人物撮影やイベント写真撮影のお仕事で使わせていただいたり、インタビュー映像撮影の現場にも使ってみたりしてみましたが、
非常に綺麗な写りで大満足でした・・・!
Z 7を持っているのでカメラ本体はじっくり悩むとして、
既にNIKKOR Z 24-70mm f/2.8 Sはやっぱり欲しいな・・となっています。
Z 7とZ 6Ⅱの違い
まずZ 7とZ 6Ⅱの主な違いについて。
Z 7が約4575万画素、Z 6Ⅱは約2450万画素
Z 7はCFexpress Type Bのシングルスロット、Z 6ⅡはCFexpress Type BとSDカードのダブルスロット
Z 7は4K30pまで、Z 6Ⅱは4K60p収録可(DXフォーマットにクロップされる)
Z 6やZ 7からZ 6Ⅱ、Z 7Ⅱになった際に、画像処理エンジンが「EXPEED 6」から「デュアルEXPEED 6」となり、
画像処理能力等が向上し、高速連写や暗部でのAF性能などが向上しているようです。
また「Ⅱ」の世代ではバッテリーも新しく「EN-EL15c」となり、バッテリー持続時間も向上しています。
使っていく中で感じた使用感
実際にZ 6Ⅱを使用しながら細かな違いを発見したのですが、
Fnに「ライブビュー情報表示の消灯」が割り当て可能だったり、
設定に「フォーカス回転方向の変更」機能があるのはZ 6Ⅱでした。
(その他にも細々とありますが割愛します。)
「フォーカス回転方向の変更」機能は、複数メーカーのカメラを使って映像を撮る方には大変便利な機能です。
映像撮影の現場ではまだまだMFが主流で、自分が馴染んでいるフォーカスリングの回転方向と逆のレンズに当たった時には結構なストレスを感じますが、
この機能があることでその煩わしさから解放されるのは本当に助かります。。
「ライブビュー情報表示の消灯」は細かなフレーミングの確認の際にFnボタンで1発で画面情報表示を消灯でき、
これもまたストレスからの解放に繋がります。
そして「Ⅱ」の世代では、背面液晶をチルトしている時はファインダーの近接センサーがOFFになり、液晶が消えてしまう事がないように仕様変更されていたり、
水準器表示の線が太かったものが細くなっていたりと、細かなアップデートが散見されます。
細かいポイントですが、これも撮影体験の向上ですね!
また、これはZシリーズ全般に言えることですが、
各ボタンの配置や押し心地、UIは計算され尽くした感じがします。
シャッターボタンの近くにあるRECボタンとISO、露出補正ボタンはそれぞれボタンの出っ張り具合や角度、形が変えられており、
わざわざ目視しなくても「今どのボタンを触っているか」がわかるようになっています。
そして適切な位置に置かれたジョイスティックとDISPボタン、
再生画面で削除ボタンを2回押すだけで削除可能なUI。
これも”撮影する時のストレスを極力減らす”事を目的として設計されたような印象を受け、非常に好印象です。
普段使いの機材との比較
Z 6Ⅱは写真と映像のハイブリッド機だとも言われているようで、
映像の撮影時に普段使っているBMPCC 4KやSIGMA fp Lと比較した時にZ 6Ⅱ(というかNikonのZシリーズ)が有利な点はこれかな?と思うものを書き出してみました。
- バッテリー持ちが良い(重要)
- グリップのホールド感がよく、長時間の手持ち撮影でも疲れにくい
- ファイルサイズが小さい
- センサーシフト式の手ぶれ補正が効く
- 背面液晶がチルトする
- 背面液晶が綺麗で見やすい
バッテリー持ちに関してはBMPCC 4KやSIGMA fp Lとは比較にならない安心感があります。
ファイルサイズが小さいことは良し悪しありますが、8bitでも十分綺麗な映像が撮れますし、
軽いグレーディング程度であれば全く問題なく出来ました。これは凄いな!と思います。
そしてセンサーシフト式の手ぶれ補正があるのでオールドレンズでも手ブレを気にせず手持ち撮影が出来ることや、
背面液晶が綺麗で見やすいので、外付けモニターを使わなくてもMFでしっかりフォーカスを追えることは非常に便利だな!と思います。
逆に、もう少し改善されれば映像で使いやすいと思う点は、
- 映像記録時間の30分制限がネック
- 内部記録でLogを撮りたい
- やっぱりバリアングル液晶が良いかも
ぐらいでしょうか。。
「映像記録時間の30分制限」は今後発表される機種には入ってこないはずなのでそこに期待しつつ、
内部記録でのLog収録やバリアングル液晶がつけばやはり映像機としては強くなる印象です。
手持ち撮影の時なんかで、カメラを上下に動かした際に液晶の角度を変えたい場合、
バリアングルだと両手をカメラから離さずに左手首でひょいっと変えられますからね。
そしてこれはZ 6Ⅱ本体の話ではないのですが、NIKKOR Zのズームレンズの大半はズームリングの回転に少し引っかかりがあり、
ズーミングがスムーズにできない事が多々あります。
これはズームイン/アウトをよく使うジャンルの映像カメラマンにとってはかなり致命的かもしれない・・
せっかく綺麗なレンズなのに勿体ないな・・と思う点なので今後の改善に期待しています。
NIKKOR Zレンズついて
そして筆者が個人的に今回一番気になっていた機材はNIKKOR Z 24-70mm f/2.8 Sの大三元標準ズームレンズ。
冒頭にも記述しましたが、このレンズが非常に良かった・・・!
NikonのZシリーズを使う理由の半分ぐらいはレンズの写りの綺麗さだと思っているのですが、
このレンズがあれば「もうなんでも撮れちゃうな!」と思ってしまうほどでした。
ちなみに写真のお仕事でNIKKOR Z 70-200mm f/2.8 VR Sも借りて同時に使ってみましたが、
写りの性格は同じでそのまま焦点域が望遠ズームになっただけという印象で(当然といえば当然かもですが)、
このレンズも非常に魅力的なレンズでした。ほしい・・・。
NIKKOR Z 50mm f/1.8 Sもやはりf1.8という明るさが頼もしく、
暗い現場で撮影が求められる状況で大活躍でした。
そして写りはもう当然の勢いで美しいです。
ちなみにZ 7とZ 6Ⅱで撮影した映像はこちら(レンズは両方Tokina AT-X270 Pro 28-70mm f2.8)
「82回目の終身刑」というバンドさんのライブ映像を撮りました。偶にある後方からの引きカメラのみBMPCC4Kです。
まとめ
今回は縁あってNikonの機材をモニターさせていただくことができ、
Zシリーズのカメラやレンズに対する愛着が増しました。
本当にいい体験ができました。Vookさん、Nikonさんありがとうございました!
NikonのZシリーズが気になっている・・!という方は
是非一度実際にカメラ屋さんやレンタルで触ってみていただくことを強くお勧めします。
素晴らしい写りと操作性を体感してみてください!
ちなみにこちらのYouTubeでも細々とカメラ関係の機材レビューを投稿しています。
是非一度ご覧いただければ幸いです!
それではまた!
Yuma Nishiyama@yumanishiyama
映像と写真をお仕事にしています。 主には音楽系や人物撮影など。 Nikon、SIGMA、Blackmagic Design、OLYMPUSのカメラを所有しています。
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