はじめてのFusion(12)/さまざまなペイントツール(Paint)

前回は明るさを調整するためのBrightness Contrastを紹介しました。Ultra Keyer と一緒に使うことで、グリーンバックやブルーバックの合成ができます。

さて次はペイントツールです。

Paint

ペイントツールは画像に直接変更を加えることのできる、きわめて柔軟性に富んだストロークベースの方法です。ペイントツールはワイヤーやリグの除去、イメージの複製、マスクやマットの生成などに使用されますが、Fusion のペイントはそれのみならず、まったくのゼロから新たな画像や芸術要素をもった要素を作り出すことができます。

それぞれのペイントツールはブラシストロークから構成されています。これらのストロークはベクターの形でビューワーに直接書き込まれます。ブラシの種類、ストロークの大きさ、ストロークの影響力、どれをとってもユーザーが任意に設定することができます。

使用可能なモードやブラシの種類は多岐に渡ります。ブラシストロークは精密なコントロールを求めて任意に変更可能なポリラインに作り変えることができます。アニメーションをつけて、形や長さや大きさを時間に沿って変えていくこともできます。ストロークの透明度や大きさは速度と圧に影響を受けます。どこまでも無限にやり直しがきくので、作品を最終的に作り変えるまでに様々なことを試してみる機会が生まれます。どれだけ順番をいじったり、削除したり、変更を加えたりしても、ペイントは果てのない可能性を秘めています。

Controls タブ

下記に記述される設定がすべての場合において出現するとは限りません。設定によっては特定のペイントモードの場合にのみ使用可能で、ほかの場合には隠れているものも存在します。設定によってはあえて説明の必要のないものもあります。中心点や角度、あるいは大きさの調整といったものは内容が明らかなので省略します。

ブラシコントロール

ブラシの形

Soft Brush ソフトブラシは円形のブラシです。ソフトなエッジを持っています。

Circular Brush エッジのきつい円形のブラシです。

Image Brush フローの中のツールや画像ファイルをブラシとして使用できます。

Single Pixel Brush 1 ピクセルの大きさのブラシです。精密な細部を補正する作業に最適です。アンチエイリアシングはこのピクセルには用いられません。

Square Brush エッジのきつい四角形のブラシです。

タブレット設定

Vary Size ストロークの大きさがどのように変化するかを決定します。

  • Constant ブラシは常に同じ大きさで適用されます。
  • With Pressure ストロークの大きさが筆圧によって変化します。
  • With Velocity ストロークの大きさがペイントの速度によって変化します。ストロークが速ければ速いほど、描かれる線は細くなります。

Vary Opacity 透明度がどのように変化するかを決定します。

  • Constant ブラシは常に同じ透明度で適用されます。
  • With Pressure ストロークの透明度が筆圧によって変化します。
  • With Velocity ストロークの透明度がペイントの速度によって変化します。スト
    ロークが速ければ速いほど、描かれる線は透明になります。

適用コントロール

適用モード

Color カラーモードでは色つきのストロークが描かれます。イメージブラシと併用することでブラシに色をつけることができます。

Clone クローンモードでは画像の一部をべつの画像に、もしくは同じ画像のべつの部分に複製することができます。位置や時間のオフセットも変更できます。フローにあるいかなる素材もソースの画像として活用可能です。

Emboss ブラシストロークで囲われた部分にエンボス加工を施します。

Erase ほかのストロークで覆われた部分から元の画像を取り戻します。ただしストローク自体が消えてしまうわけではありません。

Merge ブラシをイメージに合成します。カラーモードと似ていますが色の選択ができないところが異なります。イメージブラシと併用することが適しています。

Smear ブラシストロークの方向と強度をもとに画像を歪めます。

Stamp ブラシをイメージに刻印します。アルファチャンネルや透明度は完全に無視されます。画像にシールを貼り付けるような効果を狙うときに使用します。

Wire ワイヤーやリギングなど、細かな要素を取り除く際に使用します。隣接するピクセルをサンプリングしてストロークに活用します。

ストロークメニュー

新たなペイントストロークを作成するには、ビューワーに表示されているメニューから必要なストロークの種類を選択します。特定のペイントストロークが選択されたり編集されたりしているときにも、ビューワーには常にメニューが表示されているので、またすぐにべつの種類のペイントストロークに移ることができます。

ペイントストロークの種類

Multistroke 複雑なレタッチの作業に向いているストローク。たとえばトラッキングポイントマーカーの除去など。ブラシを離しても同じタブの中で作業できます。ストロークよりも格段に作業は早くなりますが、あとから修正がききません。

Clone Multistroke クローンストロークに似ているが、一つの画像からべつの画像に要素を移植するという点に目的があります。

Stroke いわゆるスタンダードなストローク。アニメーションにも対応。一筆描き入れるごとにコントロールパネルに新たなタブが作られます。一つの画像に数百のストロークは明らかに使いすぎで、再生速度の足を引っ張る恐れもあるので、それならそれで最初からMultistrokeを使ったほうが良いでしょう。

Polyline Stroke アニメーションのついたポリラインをベースにした自由に設定可能なストローク。マスクやモーションパスなどの既存のポリラインに接続して使用することができます。

Circle 円を描く。大きさや中心は変更可能。

Rectangle 四角形を描く。

Copy Polyline 画像から画像に要素を移植する際の範囲をポリラインで描きます。オフセットはアニメート可能。

Copy Ellipse 上のコピーストロークの楕円版。

Copy Rectangle 上のコピーストロークの四角形版。

Fill 設定された色で画像の一部を埋めます。

Paint Group 複数のストロークをまとめて管理し、中心点や大きさを設定することがで きます。

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