今回は「DaVinci Resolve 18」のカラーページでモザイクを入れる方法について説明します。
今回は、以下の手順でモザイクを入れる方法を解説していきます。
(1)カットページのタイムラインに、モザイクを入れる動画を並べる
(2)カラーページに移動する
(3)クリップにシリアルノードを追加する
(4)エフェクト機能の【ブラー(モザイク)】を適用する
(5)モザイクのかかり具合を調整する
画像を使いながら丁寧に解説します。
なお、画面全体にモザイクを入れる方法のほか、一部分にモザイクを入れる方法、モザイクを自動で追尾させる方法も紹介します。
モザイクを入れる方法の手順説明
最初に事前準備として、カットページのタイムライン上にモザイクを入れる動画を並べます。
次に、カラーページでシリアルノードを追加して、エフェクト機能の【ブラー(モザイク)】を適用してモザイクを入れます。
モザイクを入れる作業の事前準備
カラーページでモザイクを入れる作業を行うために、タイムライン上に動画を並べてみましょう。
DaVinci Resolveを開くと、次のような画面が表示されます。
最初に開かれる画面はカットページです。
モザイクをかける動画をタイムラインに並べるためには、DaVinci Resolveに素材となる動画を取り込む必要があります。カットページのメディアプールに、エクスプローラーから動画を取り込んでみましょう。
プロジェクトとモザイクをかける動画のフレームレートが合っていない場合は、次のように「プロジェクトフレームレートを変更しますか?」という画面が表示されます。
「変更」を選択すると自動でフレームレートが合うようにシステム側で調節してくれるので、意図的にフレームレートを変更させている場合を除いて、変更を選択しましょう。
正常に取り込めれば、次のようにメディアプールに動画が取り込まれて、サムネイル画像が表示されます。
続いて、メディアプールに読み込まれた画像をタイムラインに追加します。メディアプールの動画を、タイムラインにドラッグアンドドロップで読み込んでみましょう。
読み込みが完了すると次の画面になり、カラーページで編集可能になります。
これで、モザイクを入れる作業の事前準備が終わりました。
モザイクを入れる実作業
ここから、動画にモザイクを入れる作業に入ります。最初に、最も簡単な画面全体にモザイクを入れる方法を紹介します。
【カラー】を選択
使用するページは、カラーページです。下部メニューから、「カラー」を選択してください。
選択すると、色味の調節などが行えるカラーページに移動します。事前準備で行っていた、タイムラインに並べられた動画がすでに読み込まれているはずです。
モザイクを掛けたい、クリップを選択
モザイクを掛けたいクリップを選択してください。選択されていれば、次のように赤い枠で囲まれます。
クリップに【シリアルノードを追加】、追加したノードを選択
クリップにシリアルノードを追加します。プレビュー画面右側の「01」と表示された箇所を右クリックしてください。
メニューが展開されるので、上から5番目の「ノードを追加」を選択、さらにメニューが展開されるので「シリアルノードを追加」をクリックしましょう。
ノードが追加されます。次の工程のため、追加されたノードを選択しておいてください。
【エフェクト】を表示した際に、【ResolveFXブラー】内の【ブラー(モザイク)】を追加したノードにドラッグ&ドロップ
続いて画面右上の【エフェクト】を選択してください。
次の画像のように、動画に適用できる様々な効果が表示されます。
効果の一覧を下にスクロールしていくと【ResolveFXブラー】というカテゴリが表示されます。その中の【ブラー(モザイク)】を使用します。
【ブラー(モザイク)】をドラッグして、先ほど追加したノードにドラッグアンドドロップします。
するとノードに「Fx」マークが表示されるとともに、プレビュー画面にモザイクがかかります。ここまでが、動画にモザイクを入れる基本的な手順です。
「ピクセル数」「セルの形状」「エイリアス」を調整して、モザイクのかかり具合を調整
画面右上の【ブラー(モザイク)】の下に「ピクセル数」「セルの形状」「エイリアス」、3つのパラメータが表示されています。それぞれの数値を変更することで、モザイクの効果の度合いが変わります。
ピクセル数の数値を下げると、モザイクが荒くなります。
次にセルの形状を選択すると「四角形」「六角形」「三角形」が選択できます。たとえば六角形を選択すると、次の画面のようにモザイクが変わります。
最後にエイリアスの数値を増減させると、モザイクのコントラストの高低を変化させることができます。0.1に変更すると、次の画面のように色合いの強弱がつきます。
ここまでが、画面全体にモザイクをかける基本的な方法です。
モザイクを一部分に掛ける
続いてモザイクを一部分に掛ける方法を解説します。
モザイクを追加したノードを選択して、画面中央の【ウィンドウ】を選択し表示させる。最初に、先ほどモザイクをかけたノードを選択した状態で、画面中央にある【ウィンドウ】を選択しましょう。
すると、次の画面のように左下にウィンドウ画面が表示されます。
好きな形を選択。四角形、円形、多角形、カーブ、グラデーション、5つの形が表示されているので、好きな形を選択してみましょう。
ここでは円形を選択してみます。
するとモザイクがかかる範囲が、円形の中だけになります。
選択したら、ビュー画面でモザイクを掛けたい場所、形、大きさを調整。プレビュー画面に表示されたモザイク画面の中にある、黒い点や白い四角を、選択したままドラッグしてみましょう。
モザイクが掛かる範囲が上下左右に伸縮したり、場所や大きさが変化します。最適な位置を選択して、モザイクをかけましょう。
モザイクを自動で追尾させる
続いて、動画の中で人が移動してもモザイクを掛け続けられるよう、モザイクを自動追尾させてみましょう。
モザイクを掛けたい対象物にモザイクを当てた状態で【ウィンドウ】の隣にある【トラッカー】を選択。一部分にモザイクを掛けた動画を、引き続き使用していきます。
先ほど使用した【ウィンドウ】の横にある【トラッカー】を選択してください。
画面左下に「トラッカー - ウィンドウ」が表示されます。
波形のウィンドウが表示されたら、再生ボタン【▶】を押すと自動で対象物を追尾してくれます。動画の波形を表す「トラッカー - ウィンドウ」が表示されたら、「トラッカー - ウィンドウ」内の再生ボタン【▶】を押してみましょう。
するとトラッキングが開始され、モザイクをかけた対象が移動すれば、モザイクも一緒に移動するようにエフェクトがかけられます。
トラッキングの作業中動作する、左下の波形が止まったら作業は完了です。
エディットページに移り、試しに動画を再生してみましょう。
すると、対象物にモザイクがかかり続ける様子が確認できるでしょう。ここまでで動画にモザイクをかける作業は終了です。
作業のまとめ
カラーページを利用して、モザイクを入れるには、以下の手順で行えます。
(1)カットページのタイムラインに、モザイクを入れる動画を並べる
(2)カラーページに移動する
(3)クリップにシリアルノードを追加する
(4)エフェクト機能の【ブラー(モザイク)】を適用する
(5)モザイクのかかり具合を調整する
全体にモザイクをかける処理のほか、部分的にモザイクを掛ける方法、特定のオブジェクトに追随させる方法もありました。どの処理を用いるのが最適なのか、考えてからモザイクを利用しましょう。
全体のまとめ
DaVinci Resolve 18でモザイクを入れる方法について解説しました。
モザイクは不要な人物や文字をぼかすとともに、近年問題になっている肖像権の問題対策にもなっています。細かな調節をするのには時間や手間がかかりますが、単純なモザイク処理であれば数クリックで比較的簡単にできる作業です。
習得して、使いこなせるようになりましょう。
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