DaVinci ResolveからPremiere Proに、カラグレしたデータを移行する方法

本記事では「DaVinci Resolve 18」で編集・カラーグレーディングしたデータをPremiere Proに移行する方法について説明します。
今回は、以下の手順でデータ移行作業を解説していきます。

(1)編集・カラグレしたデータを準備する
(2)XMLファイルをDaVinci Resolveから書き出す
(3)XMLファイルをPremiere Pro側で読み込む

単純な作業ですが、画像を使いながら丁寧に解説します。

カラグレしたデータ移行の手順説明

最初に、Premiere Proで読み込みたいデータの編集とカラーグレーディングを行います。

次に【デリバー】ページに移り、レンダー設定・保存先設定・ビデオ書き出しの設定など、各種書き出し用の設定を行います。設定が終わるとレンダリングに移り、XMLファイルを書き出します。

Premiere Proを起動し、先ほど書き出したXMLファイルを読み込んで作業は完了。このような手順になります。

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XMLファイルを書き出す

データ移行作業に入る前に、移行したいデータの各種編集作業や、カラーグレーディング作業を完了させておきましょう。編集が完了した、移行させるデータをタイムラインに追加した状態が次の画面です。

Premiere Proに読み込ませるXMLファイルを作成するため、ファイルの書き出しを行いましょう。

XMLファイルを書き出すために【デリバー】ページを使用します。下部各種ページの中で最も右側にある【デリバー】を使いましょう。

【デリバー】ページをクリックすると次のような画面に移行します。

画面の左側にレンダー設定画面が現れます。
初期表示では、左から「Custom Export」「H.264 Master」「HyperDeck」といった設定項目が並びますが、スクロールバーのスライダーを右に動かして【Premiere XML】を探してみてください。

【Premiere XML】をクリックしてみましょう。すると、下部メニューの内容がPremiere Proの読み込みに最適化された設定に切り替わります。

保存先を設定

続いて保存先を設定します。任意の分かりやすい場所に保存しましょう。フォルダのパスを入力してもよいですし、右側にある【ブラウズ】をクリックすれば、馴染みのあるエクスプローラー画面が表示されます。

ビデオ書き出しの設定

さらにビデオ書き出しの設定を行っていきます。今回の各種項目は下記のとおりに設定してみてください。

フォーマット:QuickTime
コーデック:Macの場合「Apple ProRes」
       Windowsの場合「H.264」
種類:「Apple ProRes 422」を選択(コーデックで「H.264」を選択した際は非表示)
解像度:1920×1080 HD(4Kの場合、3820×2160 Ultra HD)
フレームレート:撮影した映像のフレームレートに合わせる

【詳細設定】内の「サイズ調整&ブランキング出力を無効化」にチェックを入れる

【ビデオの書き出し】メニュー下部にある【詳細設定】をクリックして、メニューを展開してください。

展開されたメニューの中の【フラットパス】下部にある「サイズ調整&ブランキング出力を無効化」にチェックを入れてください。このチェックを入れないと、DaVinci Resolveで編集した【スケール調整】などのデータが、Premiere Pro側で反映されなくなるので、要注意です。

【すべてレンダー】でXMLファイルを書き出す

設定が完了したので、データを出力していきます。【レンダー設定】最下部の【レンダーキューに追加】を選択してください。

すると画面右上に【レンダーキュー】が表示されます。

【レンダーキュー】下部の【すべてレンダー】を選択してください。先ほど選んだ保存先フォルダに、移行したいデータをXML化したデータが保存されます。

レンダリングが開始されると、残り時間とともに進捗が確認できます。本数や動画の長さ、パソコンの性能によってレンダリング所要時間は大きく変わります。

レンダリングが終わると「完了」の文字が表示され、保存先フォルダに「.XMLファイル」と「.movファイル」が表示されます。

Premiere ProにXMLファイルを読み込む

今度はPremiere Proで、先ほど作成したXMLファイルを読み込んでみましょう。

まずはPremiere Proを起動します。

続いて【ファイル】メニューからプロジェクトを開く】を選択し、先ほど書き出したXMLファイルを読み込んでみましょう。

読み込みに成功すると、プロジェクトウィンドウの中に、編集元のビデオが読み込まれていることが分かります。

ここまでがDaVinci ResolveからPremiere Proに、データを移行する方法の全体像です。

全体のまとめ

DaVinci ResolveからPremiere Proに、カラグレしたデータを移行する方法について解説しました。

動画編集にこだわり始めると、DaVinci ResolveやPremiere Pro、ソフトごとに得意な分野が分かり、ソフト間をデータが行き交うときがあります。さらに、チームで動画編集を行う場合は各人の保有するソフトが異なるため、今回紹介したデータ移行の方法は知っておくべき知識といえるでしょう。

使いこなして、複数人・複数ソフトでの動画編集を楽しんでください。

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基礎解説シリーズ|DaVinci Resolve@sugai_usg2325

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