こんにちは、kentaxです。
前回の市場調査に引き続き調査を行なっていきましょう。
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第2回目は「イマ熱いコンテンツを調査してみつけよう」です。
約2~5万人近くいるVTuber界隈で、今どんなコンテンツに人気があるのか、自分がやりたいことをどんな風に行えば多くの人に楽しんでもらえるか、またはたくさんの人に楽しんでもらう為にはどうしたら良いか。様々な方向から人気のコンテンツを見ていきましょう。
- VTuberkentax(ケンタックス)
クリエイティブユニットLUVCO主幹。同人レーベルhpt**にも所属。作詞・作曲・編曲やリミックス、グラフィックデザインからWebデザイン、UI/UX関連、WPやMTなどのCMS、Webサーバ関連、テクニカルを含むディレクションとマーケティング、写真撮影と動画撮影や動画制作とか、企画・プロデュース、インフラ整備やPCカスタマイズとか会計や経営補佐など多岐にわたって活動している。
- Web:https://kentax.net/
人気のコンテンツとは
何をもって人気とするのか。ここでは需要と供給の観点から人気とは何か、そしてどういった項目に需要があるのかを見ていきたいと思います。
人気が出る為に必須なことというのは、何を差し置いても需要があるということです。需要というのは多くの場合、自分自身が作り出すことは難しく、外的要因によって作り出されることがほとんどです。この外的要因を探すことができれば、人気のコンテンツが何なのか調査していくことが容易になります。
タイミングが大事
需要が外的要因と書きましたが、とくに大きな影響があるのが販売日やリリース日です。特にゲームなどは発売日にクリア耐久や解説など、ゲームをいち早く体験したいユーザーへの需要があります。また解説や攻略なども同じように早く動画を公開した方が再生数が多くなる傾向にあります。販売日から日数が経つにつれ検索ボリュームも下がり、需要が減っていきます。つまり時間とともに閲覧される可能性が低くなる傾向になります。
その他にも新商品のレビューなども同様です。新しい需要があるものなど視聴者の注目が集まりそうな素材を探すのが大切です。また現在人気のあるものについて取り上げるなら、ゲームや商品など以外にもたくさんあると思います。食べ物など日常で必要なものをはじめ人気の旅先、ニュースなど形のないものでも良いと思います。
実際に確認をしてみる
具体的に見ていくと見分けることができる一つの項目が、動画の再生数と同時接続数です。この2つは人気があるコンテンツかどうかが数字として表示されるためわかりやすい指標になります。
同時接続数に関してはリアルタイムで探す必要があるため見つけにくいこともありますが、再生数はYouTubeの人気順に並び替えを行うとわかりやすいです。
商品の発売直後などに検索するとゲームの場合攻略や解説の動画が多く出ますので、自分がターゲットとしている層を想定し、VTuber等のキーワードを追加して調べることが大事です。その他の商品でも同様です。自分のやりたいコンテンツのキーワードを絞ってみると良いです。
動画再生数
動画再生数で人気のコンテンツを確認する方法は、配信や動画投稿の3日後程度に登録者数の二倍程度の再生数がある場合、その動画の供給コンテンツは一定の人気を持っている可能性が高いです。
特に似たようなテーマでいくつも動画がある場合は、ほぼ確実とみて良いでしょう。どのような内容を行なっているのか、どんな話し方や伝え方をしているかを注視して参考にしましょう。
同時接続数
人気があるコンテンツではライブ配信の際、同時接続数が高くなる傾向があります。
同じライブ配信者でもほかのライブ配信より同時接続数が明らかに多い場合はそのコンテンツが人気で人が来ている可能性もあります。
この場合はライブ配信をのぞいてみて、内容をチェックしてみましょう。また、あわせてコメント欄も活発な場合が多いので、どのようなコメントが多いかなどを参考にしましょう。
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人気のオンラインゲーム
ソーシャルゲームやオンラインゲームなどの攻略性の高いゲームや、イベントやガチャなどの要素があるゲームが人気を得ています。また基本プレイが無料なゲームが多く、リスナーもゲームを始めやすいため、配信からプレイを始める人も増えてきています。
ゲームタイトル | 概要 | セールスランキング(2022年12月13日現在) |
---|---|---|
Fate/Grand Order | ゲームブランドTYPE-MOONによるスマートフォン向けゲーム。基本プレイ無料のRPG。原作からのファンと人気イラストレーター | 6位 |
グランブルーファンタジー | Cygamesが開発、Mobageが提供するスマートフォン向けソーシャルゲーム。基本プレイ無料のMMORPG。 | 616位 |
ウマ娘 プリティーダービー | Cygamesが運営するスマートフォン向けゲームアプリ。PCでもプレイすることが可能で基本プレイ無料の育成シュミュレーションゲーム。実際の競走馬を擬人化して育成を行いレースでの勝利を目指す。 | 2位 |
アークナイツ | Hypergryphが開発し、運営・配信されているスマートフォン向けゲームアプリ。日本版はYostarが運営・配信を行なっている。基本プレイ無料のタワーディフェンスゲーム。 | 173位 |
ブルーアーカイブ -Blue Archive- | NEXON Games開発・Yostarの運営によるスマートフォン向けゲームアプリ。基本プレイ無料の学園青春物語のRPG。キャラクターの愛らしさにファンが多い。 | 154位 |
原神 | miHoYoが開発したオンラインゲーム。基本プレイ無料のオープンワールドアクションRPG。PC・スマートフォン・PlayStation 5・Nintendo Switch等、多くのプラットフォームでプレイ可能。 | 10位 |
ソーシャルゲームを紹介しましたが、ゲーム配信はVTuberだけに限らず配信が多く供給が需要を超えるタイトルが多いです。
有名タイトルとしてはAPEXやVALORANT、Minecraftなどのタイトルは、飽和しているコンテンツです。そのため、大きな大会や有名人を含んだ企画、ランク上位プレイヤーのプレイ実況以外は多くの視聴者を得られることは少ないです。
登録者が増えた後に、ファンとの交流等で行うには良いと思いますが、検索を想定した場合は期待があまり見込めません。ただし、こういった有名タイトルも企業勢や有名な個人勢のオススメ枠に掲載されるという可能性ありますので、確立は低いですが、同時接続数が30人以上いる場合、別配信者の終了タイミングの見極めと企画などを絡めてチャンスを狙うことも良いと思います。
人気の形式
ゲーム配信の中でも人気な配信スタイルがあります。
ゲーム参加型
参加型形式は、リスナーと一緒にゲームを遊ぶことができるため、楽しい時間を共有できるというメリットがあります。ゲーム内でフレンドにならないといけない
ゲームタイトル | 特徴 |
---|---|
モンスターハンター | フレンド申請をする必要が無く、参加コードを入力するだけで参加ができるので、気軽に配信を行うことができます。ただしパーティーメンバーが4人の為、一度のクエストで最大3人までしか参加することができません。 |
フォールガイズ | フレンド申請をする必要が無く、参加コードを入力するだけで参加ができるので、気軽に配信を行うことができます。最大60人でゲームを開催できます。ただし、最低限必要なメンバーが決まっている場合もあるので、接続数によって変更する必要があります。 |
スプラトゥーン | フレンド申請が必要ですが、最大8人まで参加でき、オリジナルルールで楽しんだりすることができます。フレンド登録がホームへ戻らないと行えないため、不要な画面を映さない等の配慮が必要です。 |
スマッシュブラザーズ | フレンド申請が不要で、参加コードとパスワード等で参加できるため、気軽に配信を行うことができます。1:1のバトルになるため、一定のスキルがあるとリスナーのやる気があがったりします。 |
マリオカート | フレンド申請が必要ですが、最大8人まで参加できます。レーシングゲームは敷居が低いので参加しやすいゲームです |
雀魂 | フレンド申請が不要で、設定によっては一回のゲームが短いので回転率が高いです。またブラウザやスマートフォンなど様々なプラットフォームから参加できるのが魅力です。 |
その他の参加型
ある程度ライブ配信で人が集まるようになったら下記のような参加型企画も良いです。
項目 | 特徴 |
---|---|
クイズ | リスナー30名程度が参加できるクイズを行い、順位を競います。リスナーが回答を作るサービス「 fingger 」 は参加型ゲームが他にもたくさんあります。 |
大喜利企画 | ユーザーがコメント欄を使い大喜利を行う企画です。リスナー同士が競い合う形になりますが盛り上がります。 |
歌枠
VSingerとして活動している方には、歌枠は人気の高いコンテンツです。ファンサービスの1つにもなりますし、リクエストを受け付けたり、懐かしい楽曲のセレクトだったりと様々なテーマでライブ配信できます。歌はより身近に感じることができるコンテンツで大手企業勢でも歌枠をしている方も多い為、認知度としても高いコンテンツです。
コラボレーション
交流のあるVTuberさん同士がコラボレーションすることも人気コンテンツのひとつになります。デビューしてから一定数の登録者を獲得するまではリスナーの取り合いのようになる為、一定数を超えてから行うか、しっかりとした企画をたて、意図がリスナーに伝わるようにすることが大切です。
耐久配信
配信のスタイルとして見ることが多い耐久配信。一時期は数日間耐久などもよくみかけました。健康面の問題等で数日にわたる耐久配信は減ったものの、「登録者5,000人耐久配信」のように、期待と応援をしたくなるようなコンテンツも配信者には人気があります。耐久配信はリスナーと共に成長する形が人気の根源にありますが終了後のファンの維持などが課題になったりします。
プロダクトアウトとマーケットイン
人気コンテンツを作る上で基本的な考えにおいておかないといけない事柄で、その配信や動画は「誰の」「どのような」「需要」に適切な供給になっているかと考えることが大事です。その考え方の一つに、プロダクトアウトとマーケットインという考え方があります。
プロダクトアウト
プロダクトアウトとは、企業などが製品・商品化することを主軸に考える方法です。この方法をVTuberに当てはめると、自分が好きなゲームをただただ行う、というような自分主導のコンテンツになります。例としては、作業配信や雑談配信、ゲームのレベリングなどが該当します。
マーケットイン
マーケットインとは、リスナーが求めている需要を調べ、その需要に対する供給を行う為にサービスや商品を提供する方法です。この方法をVTuberに当てはめると、登録リスナーだけでなく、登録していないリスナー候補にも検索ワードなどで集客を拡大するコンテンツになります。例としては、ソシャゲガチャ配信やクリア耐久、RTAなどが該当します。
企画をしっかりと考える
VTuber界隈はその9割が個人の為、配信の8割程度はプロダクトアウトとして配信や動画を出している人が多く、しっかりと企画を考え配信を行なっている人は少ないです。専業で行えない上に配信の頻度は必要な為、限られた時間の中でできることを行うためと考えられます。その流れの中でたまたまあたった成功者が出てきているところから、参考にしている人をチラホラ見ますがプロダクトアウト的な考え方だと伸びることが難しい場合が多いです。
企画を毎回考えることは確かに難しいですが、一度どこかのタイミングで配信で「どのようなことを行なっていくか」「どのような内容をリスナーに伝えるか」「リスナーは何を求めているのだろうか」ということを配信毎ではなく、活動全体について考え、企画書として一度しっかりと作ってみることが大事です。
ただそこまで難しく考える訳で無く、自分が何のために配信を行い何を伝えたいのか?、どのようにリスナーに喜んでもらえるだろうか?といった方向性を書き記し、まとめるだけでも簡単な企画になりますし、自分の考えを改めて確認する意味でも役立ちます。できる範囲で流れとなる企画を考え、よりリスナーに魅力のあるコンテンツ供給を心がけていきましょう。
終わりに
調査の2回目ということで、調べた上で考えないといけないことが見えてきたかと思います。自分のポジションを把握し、活動の方向がリスナーの求めているものか、既存リスナー以外にもリーチできる内容なのか。そういった小さなことを把握しているだけで大きく活動が変わってきますので、しっかりと考えていきましょう。
Vol.1 【活動前に知りたい!】自分のやりたい活動の市場を調査をしよう
【活動前に知りたい!】自分のやりたい活動の市場を調査をしよう 『VTuberノート』Vol.1
こんにちは、kentaxと申します。 40歳の男性でフリーランスのデザイナーをしています。 自分自身も幼女の姿のバーチャル体を使用し「VTuberさん向け素材配布デザイナー幼女おじさん」として、...
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2022年12月21日公開予定
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