【自分探し2】クリエイティブは細部に宿る、細かい設定でキャラを作り込む『VTuberノート』Vol.4

2022.12.28 (最終更新日: 2023.01.11)

こんにちは、初老幼女おじさんのkentaxです。

前回、自分自身のアイデンティティからくる見た目などをお話ししましたが、今回はVTuberとして活動していく際に“どう自分を表現していくか”、ということに焦点を当てて考えていきたいと思います。

細かいことを決めれば決めるほどキャラクターとしての精度があがりますので、ぜひ皆さんも一緒に考えてみてください。

キャラクター性について

キャラクターと一言で言っても、実際何をもってキャラクターなのかが不明確なところがあります。キャラクターとは、小説や漫画、映画などの登場人物を指したり、人格や性格、持ち味などのその人にしかないようなこと柄、またもう一つ、文字や記号などのような意味を持つものとして存在するものになります。

このキャラクター性とは、無意識に行なっていることが多いのですが、その部分を意識的に行うことで、自分自身が活動を通して何を伝えたいのか、もしくはどう伝わっていてほしいのか、そういったことを齟齬を減らしつつ視聴者へ伝えるために必要なことです。

キャラクター性に関しては、話し方や考え方、スタイルなど考えることが多くあるのですが、少なくとも誰かに向けて伝えていくということがベースにありますので、相手により正確に届けるという意味で考えていきましょう

特徴的な話し方

話し方はトークの方法ではなく、どのような癖をつけるかということです。キャラクターに合わせて語尾や特徴があるような話し方などを設定しておくとキャラクターの特徴をより詳細にすることができます。わかりやすいところだとホロライブの兎田ぺこらさんのような語尾に「ぺこ」を付けることや、にじさんじの壱百満天原サロメさんのように「お嬢様口調」だったり、一人称の呼び名を名前で呼んだり、方言などをそのまま入れていくなど、わかりやすい話し方をしていくと覚えてもらいやすくなります。

例:お嬢様言葉 / 執こと言葉 / 武士 / 博士 / 老人

愛称やあだ名の必要性

愛称やあだ名などはキャラクターのイメージを強くするために、重要な項目です。キャラクターとして受け入れられやすくすることと親近感を持ってもらう為にとても効果的です。またキャラクターとしての印象も、あだ名のイメージに近いものにすることができます。リスナーの中で愛称などが定着すると、リスナー同士の会話も活発になり、相乗効果も出て来たります。

プロのビデオグラファーを目指す学校、はじまる。入学生募集中。

PR:Vook School

活動スタイルに合わせて作り込む

アイデンティティを詰め込んだキャラクターの見た目ができても、そのキャラクターとして自分自身を当てはめていくことはなかなか大変です。またコンテンツを企画したり考えたりする流れの中でも、活動目的に沿っているか確認する内容になってくるので、しっかりと自分自身が把握することが大事です。

キャラを作り込む為には、活動スタイルと自分自身の興味のあること・できることを把握しておく必要があります。それぞれの内容を見ながら、自分だけのキャラクターになるように調整していきましょう。

活動スタイル

大きく決めなくてはいけないところに、自分がどのようなスタイルでVTuber活動を行なっていくのかということをしっかりと認識し設定を守ることがとても大切です。下記の二つの大きな切り分けはとても大事なことなので意識して考えていきましょう。

ロールプレイ

ロールプレイのスタイルで活動していく場合、設定がほぼすべてになってきます。この設定というのが数多くあり、決めていたことを守っていくことが大切になっていきます。決まっていないと、リスナーからの質問に答えることができないだけでなく設定を自分が決めることができなくなることもあります。自分自身のキャラクターだからこそ、しっかりと考えていきましょう。

性別

性別はVTuberにおいて優先度が高い部分になります。これはVTuberは男性、女性、性別自由にできるという点で、自分自身がどうありたいかの要素の大きなものになります。キャラクターのビジュアルを決定する際に決めることも多いですが、アイデンティティとしての性別とロールプレイでの性別は少し差があるため、ここで設定として何故その性別になっているのかというストーリーなどが必要になってきます。こと細かに決めるのは難しいかもしれませんが、実際の性別と違う性別を設定する場合は、経緯が簡単に説明できるくらいの設定を作っておく必要があります。性別に関して説明する必要があるかは別の話です。

例:男性 / 女性 / 中性 / 無性別 / なし

年齢

見た目に大きく影響する部分ですが、年齢を設定することによってその世界観や言葉遣いのベースを設定することが容易になるので、正確な年齢を確定しないとしても大凡の年齢層を決めておいた方がよいです。20代のように大雑把に決めておくだけでも印象が大きく変わります。また年齢による制限のあること、例えば未成年が飲酒や喫煙、年齢制限のあるコンテンツの提供ができなくなったりすることもあるので、自分が提供していきたいコンテンツを考える時に考えることが大切です。設定を忘れそうな時は実際の年齢でも大丈夫です。

例:25歳 / 40歳 / 小学生 / 中学生 / 高校生 / 大学生 / 20代 / 50代 / 老人

誕生日

誕生日はイベントの項目を含めて設定しておくことがお勧めです。設定しなくても問題はないですが、誕生日配信ができたり、その誕生日に合わせてコンテンツを作ることができるので設定しておくほうがよいです。誕生日自体はリアルバレを防ぐために数日ずらしておくか、キャラクターの見た目や設定に合わせるなどもよいかもしれません。

例:猫であれば2月22日に誕生日 / 嘘つきキャラなので4月1日に誕生日

所在

所在というのは実際の所在地ではなく、ロールプレイングするキャラクターの所在地を指しています。例えばファンタジーの世界観であれば自分で設定をした国の名前などでもよいですし、宇宙や別の星の話でも良いかと思います。

例:バーチャル日本 / 世界線 / 異世界 / 動物園 / 病院

職業

職業が指定できるものがあれば、設定しておくことが良いです。例えば教師であったり、社長や部長、立場のあるものやメイドや販売定員など、わかりやすい職業をつけると理解力の向上と親しみやすさが増えます。

例:先生 / 社長 / 部長 / 勇者 / 魔法使い / メイド / 仙人

言語

言語の設定も場合によっては必要になります。基本的には日本語を話せればよいと思いますが、言語として複数の言語を話すバイリンガルなどの設定であれば、実際に喋ることができる方がよいです。言語はキャラクターの設定だけでなく、海外からのリスナーへの対応が可能になったりするので、実際に喋ることができるのであれば設定の中に組み込んでおくと良いでしょう。

例:日本語 / 英語 / フランス語 / イタリア語

性格

基本的な性格を決めておきましょう。実際にロールプレイする場合、自分の行動と違うことをさせる場合もあります。その場合、性格が決まっていないと、話の進め方やリスナーへの対応の仕方などが大きく異なってきます。

例:明るく元気 / 負けず嫌い / 楽天家 / 努力家

現実世界とのリンク

一番難しい部分となりますが、この現実世界とのリンクが悩ましいところになります。ロールプレイを行うと現実世界との話が繋がる箇所を定義しておく必要があります。難しい定義などは不要ですが、所在や世界観を結びつけ、可能な限り違和感のない流れを作ることを心がけましょう。

例:現実世界が異世界に反映されている / インターネットで繋がっている / みんなの見たものが見える

バーチャル化

バーチャル化は、既になんらかの活動をしている人、例えば歌い手、イラストレーターや漫画家、ゲーム実況者などがバーチャルの肉体を得て、新たな活動を拡大していくタイプです。現在の個人勢の方の8割程度がこのバーチャル化で活動しているようです。パンデミックの影響で現実世界で活動が難しくなったことと、スマートフォンのみで配信ができるようになったりと敷居が下がったことで、このスタイルの人が爆発的に増えました。また、イラストレーターの方がバーチャル化し、VTuber事務所を立ち上げる等もあります。

既に活動していることをバーチャル化する場合、今まで活動していたものをどう扱うかが問題になってきます。既に活動をして実績がある状態からVTuber界に来ると、上記にあるロールプレイタイプのリスナーさんから、文化の違いなどで何かしら言われたりすることがあります。特に多いのが「バーチャルなのにリアルを出すな」ということが気になっている方が多いです。これは定義としてそうあるべきという訳ではないので、気にしなくても良い点ではあるのですが、実際にその意見をリスナーから伝えられると自分を否定された気分になりかねません。その点だけ意識をして自分たちの活動が間違っていると思わないようにしてください。

バーチャル化するにあたって、下記のことを決めておくとよいと思います。

活動スタイルを変更するかどうか

例えばですが、活動していた内容が音楽の場合、そのまま音楽だけを続けていくのか、それとも現状の流行になっているコンテンツも含めて別のことも行なっていくのかを決めて行く必要があります。この活動を決めるということがバーチャル化した際の設定となります。今まで行なってきたことより多くのことができたり、逆に実現が難しいことも増えてきます。この部分をどうやって解消していくか、ということを考えることが大切です。

フェイクを混ぜる

これは自衛の話になりますがネット上ではリアルを知りたがる人もいます。自分の活動に支障が出ないように、リアルを特定されないようにあらかじめフェイクを混ぜることも良いです。

バーチャルやネット上ではリアルと区別がつかず大胆になる人もおり迷惑行為に走る人も残念ながら存在するので、合わせて自衛できるようにしておくことが大切です。

自分の趣味嗜好は把握しているか

自分自身の趣味嗜好を把握しておくことは大切な項目です。自分自身が把握をしていないと、その後の活動の中で振り返りが難しくなったり、好みが変わってきた等の変更を行なっていきたいときに自分自身がどう変わってきたのかなどを探ることがむずかしくなり、そのことで悩むことが増えたりしてしまいます。悩んでいる間にキャラクターの方向性がぶれていくことが多いので、気をつけていきましょう。

自分自身の趣味嗜好で悩まない為に自分自身を確認してみましょう。

実際に書き出してみよう

自分自身の趣味嗜好を把握するのに一番大事なポイントは、面倒くさがらずに実際に書き出してみるということです。普段の生活の中で好きなことを思い出しても、実は多くのことを忘れていることが多いです。

本当はいろいろなものが好きなのに、流行や時間の関係で今はできていない部分など、想像以上に記憶から抜け落ちていくことが多いです。この抜け落ちていってしまう好みは頻度が少ないだけで、立派な自分自身の好みであり、自分のキャラクターを細部で支える項目になるので、ぜひメモ帳に書き出して確認をしてみましょう。

  • 好きなことを書き出す
    好きなこと、例えば野球やサッカー、読書や映画鑑賞、その中でも更に細かくジャンルなどを指定しておくと良いです。少しでも好きだなと感じたものは、小さなものでも書いていきましょう。いくつか書いていくとグルーピングができるようになってくると思うので、いくつかの項目に分け、その中に追加していくようにしましょう。

  • できることを書き出す
    好きなこととは別に、実際に自分が持っているスキルを書き出します。例えばブラインドタッチができる、サムネイルを作ることができる、人とのやりとりを上手に繋ぐことができる、など人によってできることが違いますが、好きかどうかは別として仕ことなどでできていることは、できるものだと認識して書き出してみてください。好きなことと同じようにいくつか書いていくとグルーピングができるようになると思うので、書き出したらグループで分けてみてください。

新たな自分のキャラクター性として付与する

「好き」だけで動こうとする人が多いのですが、実は「好き」だけでは実行が難しくなるすることが多々あります。そこで実際に可能なこと(できること)と好きなことのかけ合わせを行ない、そのことを上手にキャラクター性として付与すると更にオリジナリティのあるキャラクターとして成長していけると思います。

例えばですが、「人に教えることが上手」という評価を得ていることを、自分の好きなこと「イラストを描く」と結びつけると、好きなイラストを教えることができるということが、キャラクターにスキルのように付与されます。

このように、「好き」と「できる」を結びつけると、運用のしやすいこと柄を増やすことができます。

終わりに

今回は細かい部分を突き詰めることによって、キャラクターの精度を上げるということで考えていきましたが、改めて自分自身をうまくキャラクター性に組み込むことができたでしょうか。少しでも自分がやりたいことや得意なこと、できることを自然になるようにキャラクターに組み込み、それを表現できるようにがんばってみてください。

Vol.3【自分探し1】自分だけのアイデンティティを生み出そう『VTuberノート

【自分探し1】自分だけのアイデンティティを生み出そう『VTuberノート』Vol.3

こんにちは、初老幼女おじさんのkentaxです。 今回はVTuberとして自分自身とどう向き合っていくか、どのようなことを考えていくけば良いのかというような活動を長く続けていくためや、楽しく続け...

Vol.5【配信の準備】設定は適切? 配信は適切に行おう『VTuberノート』

【配信の準備】設定は適切? 配信は適切に行おう『VTuberノート』Vol.5

こんにちは、スケジュールを決めないとなかなか動けないおじさんのkentaxです。 今回は、実際に配信を行っていく上での基本的な配信時間の考え方や、必要となる設定などを具体的にお話していきたいと思...

コメントする

  • まだコメントはありません
記事特集一覧をみる