Fairlightを勉強するにあたり

DAW(オーディオ編集ソフトウェア)を使って音声編集をすることの少ないビデオグラファーにとってFairlightは謎だらけです。Fairlightを使いこなすとまではいかなくても、少なくともざっくりどういう機能が搭載されていることで色々と学ぶこともあると思います。今回は作曲家のナオさんの力を借りてFairlightの理解をするために「バス」について書いて見ました。ナオさんの他の記事や作品はこちらから読むことが出来ます。

VOOKリンク :Nao Sato(作曲家)

バスとは?

複数のトラックを一箇所にまとめるための場所

音声は映像と同様にトラック作業になります。作品にもよりけりですが映像または音声の構成要素が複雑になるにつれてトラック数が増えていく傾向があります。バスというのはそういった複数のトラックを一箇所に送る機能のことで、うまく使えば音量調節などを効率的にすることが出来るかもしれません。

FairlightがDaVinci Resolve 14に搭載される以前のマニュアルがあります。「バスとはミックスの際理想的な音量バランスに整えられた複数のチャンネルを送る場所」だと書かれています。


参照:EVO Fairlight User Manual V4.0

Fairlightには4種類のバスがある

Fairlightにはメインバス、サブバス、AUXバス、そしてマルチトラックバスがあります。マルチトラックバスはMTバスと表記されますが、これは一度取り込まれたFairlight内の音をもう一度外部へと出力したい時に使うそうです。イマイチ使い方がよくわかりません。DAWに詳しい方がいたら是非制作ノートを書いてください。それ以外の3つのバスについては以下に書きました。

メインバス

最終的に出力される音を決める、基本のバス

映像編集の場合はナレーション、効果音、音楽など必ず1つ以上の音声トラックを扱います。それらの音声トラックを最終的に一箇所にまとめる場所がメインバスになります。このメインバスに送られた音が、映像をレンダリングした際に出力される音となるわけです。

デフォルトの状態ではすべてのトラックはこのメインバスに送られるため、何もしなくても問題なく音は出力されます。Fairlight画面右下のミキサー上では、「Main1」または「M1」と書かれたチャンネルがこのメインバスにあたります。

サブバス

メインバスに送る前に複数トラックをまとめる

複数トラックを一箇所に送るという意味ではメインバスと同じですが、サブバスは音の流れにおいてメインバスよりも前に位置するため、そこからさらにメインバスへを送ることができるという点で異なります。メインバスで音量を調整する前に複数の特定のトラックだけの音量を調整したい場合にサブバスに送ることでメインバスとは分けて音量を調節出来ます。サブバスは「Sub」または「S」と書かれています。

また各トラックはミキサーの設定を使ってメインバスとサブバスどちらか、またはどちらにも送ることも可能です。

サブバスだけに送った音信号はその後でメインバスへと送られます。この場合の音のルートは1つです。トラックから直接メインバスにもサブバスにも音信号を送った場合は音が大きくなります。

ミックスする場合はステムを使った方が便利か

バスに音を送るというのは新しくトラックを作るのとは違います。また同じ理由からサブバスはミックス作業をするのには向いていない感じです。まとめて全体のボリュームを調整することに使えます。ミックス作業はステムと呼ばれるファイルを作成して作業する方が多いように感じます。ステムは会話、音楽、効果音などに分けて音のパラデータを動画の頭から最後までを書き出したデータのことで、再度ステムを使って音を再構築し直したトラックを使ってミックス作業をします。

AUXバス

主にエフェクト処理のためのバス

AUXバスは音にエフェクトを使って加工するのに適したバスです。

AUXバスもサブバスと同様にメインバスの手前に位置しています。AUXバスを作成したあとでトラックのAUXと書かれた細い横バーをクリックすると以下のようなポップアップメニューが出てきます。

これを使ってトラックからAUXバスに送る音信号のボリュームを調整することが出来ます。そのボリュームのことを送信レベルと言います。「オン」をクリックするとAUXバスに音が送られるようになります。「プリ」と言うのは「プリフェーダー」の略です。ミキサーでAUXバスに送るトラック自体のフェーダーに影響を受ける以前の音信号がAUXバスに送られます。「プリ」というのは「手前の」という意味です。フェーダーはミキサーの一番下にあるハードウェアミキサーを模倣したアウトプットボリュームの調整ツールのことです。

AUXとはauxiliary(=補助・予備)の略で、その意味の通り補助的な役割を果たします。映像音声の編集においては主にリバーブ(ホールなどの残響音)の追加など主となるトラックにエフェクトを加える目的で使用されます。具体的には、映画などで後から別撮りされたセリフに、例えばトンネルのシーンだったらトンネルの残響音を加えるなどして、その映像に適した効果を後から加える場合などです。AUXバスに送られた音はその後メインバスへと最終的に送られます。

実際に使ってみる

次は実際にFairlightを使いながらの感想を書きます。

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