OBS Studioの初心者向け使い方解説 これ1本で簡単な配信方法まで習得しよう

2023.01.16 (最終更新日: 2023.02.14)

「OBS(Open Broadcaster Software)」は、PCでライブ配信を行う際に使用できる便利な無料(オープンソース)のソフトウェアです。

開発元は特定の企業ではなく、民間のボランティア団体によって運営されているため「起業に属していない複数の開発者が、常に最新のニーズに応え続けている」という特殊なソフトです。

本記事と各項目を解説した14記事で、OBS Studioの基本的な使い方の紹介と、各工程を詳しく解説しています。

▼全ての記事はこちらで見ることができます

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OBS Studioの画面説明

OBSとは、「配信」「録画」ができる無料のソフトウェアです。
以下のサイトからダウンロードすることができます。

OBS Studio 公式ホームページ
http://obsproject.com

ダウンロードの詳しい説明はこちら

OBS Studioのダウンロード方法 OS別・Steam版まとめ

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OBSは、「ドック」と呼ばれる小さなウインドウのパーツによって構成されています。
まずはそれぞれのドックが持つ機能について説明します。

OBS Studioの基本ドックその1:シーン

シーンとは、配信に映る映像を構成するキャンバスを作成/選択する部分です。複数のシーン作成が可能です。

シーン左下の【+】ボタンを押すと、新しいシーンを作成することができます。
OBS Studioでは、【+】ボタンを押して何かを追加するという操作は共通となります。

OBS Studioの基本ドックその2:ソース

映像・画像やテキストなど、どのような画面をデザインするかを決めるOBSのメイン素材追加部分です。

よく使用する代表的なソースは以下の5つです。

1.映像キャプチャデバイス
カメラの映像を取り込みます。取り込む映像はPC内臓カメラ/外部接続カメラのどちらでも対応可能です。
ただし、外部接続のカメラを使用する場合は、「キャプチャーボード」などのデバイスが必要です。

2.画像
PC上に保存されている好きな画像を取り込みます。

3.メディアソース
mp4などの動画やmp3などの音声ファイルを取り込みます。
取り込まれたファイルは、メディアソースの追加されているシーンへ切り替わると自動的に再生されます。

4.ウインドウキャプチャ
PC上で開いているZOOMやLINE、Google Chromeなどのウインドウを取り込みます。
ただし、ウインドウキャプチャを選択したにもかかわらず、GoogleChromeなどのブラウザが選択肢に表示されていないことがあります。

5.テキスト
好きなテキスト文章を画面に配置できます。文字をスクロールしたりなども可能です。

ゲーム画面をキャプチャする方法については下記記事にて解説

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OBS Studioの基本ドックその3:音声ミキサー

BGMやマイクの音量などを調節する音響部分です。カラーバーで音量が視認できます。

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OBS Studioの基本ドックその4:シーントランジション

シーンとシーンの切り替えの際にどのようなエフェクトを適用するかを決める部分です。

例えば、「カット」ではパチパチと画面がすぐに切り替わり、「フェード」ではフェードイン・フェードアウトのようにゆっくりと画面が切り替わります。

カット切り替え

フェード切り替え

OBS Studioの基本ドックその5:設定

配信先の設定や配信の開始など、オペレーション部分を担う設定部分です。

配信開始:設定されたURL/Stream Keyに対して配信を開始します。
録画開始:配信されている映像を録画します。
仮想カメラ開始:OBS上の画面をZoomなどで「カメラ」として認識させることができます。
スタジオモード:配信中に配信画面を編集することができます。
設定:配信先や画質(ビットレート)、キャンパス解像度などを設定することができます。
終了:OBSを終了します。配信中に終了すると配信が切れてしまいますので注意しましょう。

配信・録画の設定や画質(ビットレート)は下記の記事にて解説

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OBS Studioの画面を作ってみよう

実際にOBSでソースを選択して、画面を作ってみましょう。まずはカメラで自分を映すところからスタートです。

1. OBS「ソース」左下の【+】ボタンを押し、【映像キャプチャデバイス】を選択します。
2. 【映像キャプチャデバイス】プロパティの【デバイス】で好きなカメラを選択します。

映像ができたら、テロップをつけてみましょう。

1. OBS「ソース」左下の【+】ボタンを押し、【テキスト】を選択します。
2. 好きなテキストを入力し、OKを押すと画面上にテキストが反映されます。

続いて、背景画像を付けてみましょう。

1. OBS「ソース」左下の【+】ボタンを押し、【画像】を選択します。
2. PCに保存されている好きな画像を選択し、【OK】を押すと反映されます。
ここでは基本的なことのみ紹介しておりますが、ぜひ、さまざまな技法を駆使して自分なりの配信画面を作成してみてください。

OBSから各種プラットフォームへ配信してみよう

ソースなどの設定が完了したら、実際にテスト配信をしてみましょう。

OBS右下の【設定】から、【配信】を選択して配信先のプラットフォームを選びます。

OBSからYouTubeへの配信方法

例えば、YouTubeへ配信する場合は【設定】→【配信】からサービス【YouTube】を選択します。【アカウント接続】を選択し、以下の画像のようにGoogle Accountへの連携を行えば完了です。

アカウントの連携が完了すると、コントロール部分に【配信の管理】が出現します。

【配信の管理】では、タイトルやサムネイルなどのYouTubeライブで設定する項目を設定できるので、ここを設定して配信開始すれば完了です。

YouTubeを開かなくても、OBS内部で配信まで行える互換性が非常に便利です。

YouTube配信の詳しい設定についてはこちらから

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OBSからTwitchへの配信方法

他のプラットフォーム、例えばTwitchへ配信する場合は以下の通りです。

【設定】→【配信】からサービス【Twitch】を選択。
アカウント接続ボタンをクリックしてアカウントにログイン(下図)すれば連携が完了します。

アカウントを変更したい場合などは、OBS上で【アカウントを切断】ボタンを押せば切断できます。

OBSからその他プラットフォームへの配信方法

配信設定時、サービスのプルダウンにないプラットフォームへと配信する場合は、「サーバーのURL」と「ストリームキー」の2つを取得することが必要になります。

ストリームキーなどの取得方法はプラットフォームによって異なるのですが、各配信プラットフォームにログイン後、配信タイトルやサムネイルなどを設定する部分のページに記載されていることがほとんどです。

配信プラットフォーム以外のツールとの連携については下記記事にて解説

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まとめ

以上、OBS Studioの基本的な使い方や配信方法について紹介させていただきましたが、いかがだったでしょうか。

OBS Studioは無料でありながら、非常に多くの機能を有している優れたソフトウェアです。

当サイトでも様々なOBSの記事をアップロードしておりますので、ぜひマガジンを読んで基本操作に慣れてみてください。

今回のwriter

  • ひとみマン

    無料の配信デザインソフト「OBS(Open Broadcaster Software)」の解説を行うYouTubeチャンネルを運営。さらに、OBS専門スクール「On Air」を運営している。OBSの使い方がわからない、質の高いライブ配信を行いたい方向けに日々情報発信を行なっている。

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