OBS Studioで録画する方法や注意点・録画の分割方法などまとめ

2023.01.16 (最終更新日: 2023.02.14)

オープンソースのフリー配信ソフトとして知られているOBS Studioですが、「配信」だけでなく「録画」にも優れています。

本記事では、OBSの録画方法や注意点、録画の分割などの方法について解説していきたいと思います。

OBSの録画・設定方法

まずは、OBSの録画方法から確認していきましょう。
OBS右下の【設定】を開き、設定から【出力】をクリックします。

「出力」モードを【基本】から【詳細】へ変更し、【録画】タブを選択します。

録画ファイルのパスでは、録画ファイルを保存する場所を選択することができます。また録画設定を下の方にスクロールすると、配信設定と同様にビットレートやキーフレーム間隔などを選択することができます。

ただし、録画と配信で同じエンコーダを使用している場合、録画ファイルの画質や音質は配信に比べて劣る傾向があります。

一般的に、録画ファイルの質を担保したい場合、ビットレートは配信の3倍~5倍程度にする必要があります。

ビットレートの設定についてはこちらの記事で解説

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OBS録画ファイルの「再多重化」とは

OBS録画ファイルを「mkv」という形式で保存した場合、通常のメディアプレイヤーでは再生することができません。

VLCメディアプレイヤーなどの再生幅が広いメディアプレイヤーであれば再生可能ですが、ファイルを転送したりアップロードする際に型式があっていないというケースも多く考えられます。

そこで必要なのが「mkvからmp4への形式変換」です。この変換作業のことを「再多重化」と呼んでいます。

再多重化の手順

OBS左上の「ファイル」から【録画ファイルを表示】を選択します。

OBS左上の「ファイル」から【録画の再多重化】を選択します。

再多重化するmkvファイルを選択したら、右下の【再多重化】ボタンを選択します。

数秒でmkvファイルがmp4ファイルへと変換されます。

なお、OBS【詳細設定】から【自動的にmp4に最多重化する】の項目にチェックボックスを入れておくと、mp4ファイルが自動生成されます。

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録画ファイルを自動的に分割する方法

OBSでは、高いビットレートで録画を行うことが求められているという性質上、長時間の録画を行った場合にファイルサイズが膨大になってしまうという課題感があります。

そこで、録画設定ページから【録画を分割】という項目を設定することで、生成される録画ファイルを一定のルールに従って自動的に分割することが可能になっています。

時間で分割:録画時間によってファイルを分割します。10分や15分など、好きな時間を指定して自動的に分割がファイルを生成することができます。
サイズで分割:録画ファイルが指定したサイズに到達したときにファイルが分割されます。
手動で分割:ホットキーにより割り当てられたキーを押すとファイルが分割されます。下記のように、「ホットキー」から「自動ファイル分割」部分のキーを設定しましょう。

OBS録画の注意事項

録画に際しては、バグやエンコーダの負荷などに注意しなければなりません。

Ver28.0で発生した録画のバグ

OBS Studio Ver 28.0で頻発していたバグとして、「10分以上の録画ファイルを生成した際に、音声のみが録画され映像が真っ暗になってしまう」というものがありました。

このように、OBSで録画をする際は、必ず事前に同一環境で録画テストを行うことを心がけましょう。

エンコーダを使用する場合の負荷を考える

同時配信をしながら録画をする場合など、エンコーダへ非常に大きな負荷がかかってしまう場合があります。

タスクマネージャやCPU使用率を確認しながら、無理のない範囲で録画を行いましょう。

タスクマネージャでのOBS負荷確認方法:[ Alt+Ctrl+Dltキー ]を押して、タスクマネージャを選択します。

「プロセス」ならびにタブから、CPUやメモリ負荷のパーセントを確認します。

統計での負荷確認方法:OBSのツールバーから「表示」もしくは「ドック」の中にある【統計】を選択します。

「統計」項目の中にある「CPU使用率」や、「FPS」の値に異常値がないかを確認しましょう。

ドロップがある場合やCPU使用率が30%を超えてしまっている場合などは、非常に負荷が大きいため録画環境を見直してみましょう。

まとめ

以上、OBSを使用した録画方法や注意点などについて説明させていただきました。

OBSでの録画負荷が非常に大きい場合、YouTubeなどの配信サイトに配信を行う場合は後で配信サイトからダウンロードする、などの方法も考えられますので、ご自身の環境に応じた録画方法を模索してみてください。


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全ての「OBS Studio」の記事はこちらで見ることができます

今回のwriter

  • ひとみマン

    無料の配信デザインソフト「OBS(Open Broadcaster Software)」の解説を行うYouTubeチャンネルを運営。さらに、OBS専門スクール「On Air」を運営している。OBSの使い方がわからない、質の高いライブ配信を行いたい方向けに日々情報発信を行なっている。

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