はじめに
C4Dで手軽に煙炎を生成できるパイロ。
今回はそのパイロを使って爆発シーンを作ってみたいと思います。
パイロについての説明はこちらの記事も御覧ください。
パイロ(pyro)を使ってみよう
パイロ(pyro)とは パイロ(pyro)とはCINEMA 4D 2023から組み込まれた新しい機能で、これを使用することで煙炎を生成することが可能になります。 これまで炎や煙といった流体の生成...
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爆発シーンの作り方
映画等でも爆発シーンはよく使われるのではないでしょうか?
パイロを使うことで簡単に制作することができます。
大まかな流れはこのようになります。
① 爆発の中心を作成
② 爆発後の煙の発生源を作成
③ パイロの作成
④ キャッシュの作成
⑤ レンダリング
では、順番に見ていきましょう
①爆発の中心を作成
爆発の中心は球体で作成ます。
作成>プリミティブ>メッシュ>球体
大きさは30cmにします。この大きさで、爆発時の炎の大きさが変わりますので、お好みで大きくしても良いと思います。
※大きすぎるとPCの負荷が高くなりますので、徐々に大きくすることをおすすめします。
②爆発後の煙の発生源を作成
爆発後に、地面から煙が出ているようにしたいと思います。
煙の発生対象のディスクを作成します。
作成>プリミティブ>メッシュ>ディスク
煙が広がっているように見せたいので、大きくなるようにタイムラインでアニメーションを設定します。
0フレーム:半径0cm → 60フレーム:半径100cm
③パイロの作成
それぞれのオブジェクトにパイロタグをつけます。
それぞれ、下記のように設定しました。
【爆発の中心:パイロ燃料タグ】
【炎・煙の発生:パイロタグ】
15フレーム時
35フレーム時
④キャッシュの作成
煙炎の動作を確認し、問題なければキャッシュを作成します。
[シーン全体をキャッシュ]ボタンをクリックして、キャッシュファイルを保存する場所を指定します。
少し時間がかかりますので、コーヒーでも飲んでお待ちください。
⑤レンダリング
カメラを作成し、お好みのカメラ位置に設定します。
レンダリングは、Redshiftで行います。
合成用に使用する場合は、保存形式をPNG、TGA等の透過付きのフォーマットを指定します。
レンダリングが終わった画像をAftereffectsやPremierePro等の編集ソフトで読み込めば編集に使用できます。
ボクセルサイズのクオリティについて
パイロのデフォルトでは、5cmになっていますが、この数値を小さくすることで詳細な表現にすることが出来ます。
同じシーンをボクセルサイズを変えてレンダリングしたサンプルを御覧ください。
このように違います。2.5cmで生成された方が詳細でリアルなイメージがありますが、シーンの計算時間も大きく変わってきてしまいます。
300フレームのシーンのキャッシュに要する時間を計測してみました。
5cm → 9分
2.5cm→ 50分
これだけの時間の違いは、制作コストに影響が出ますので値を必要以上に小さくすることはおすすめできません。
最後に
以上が爆発シーンの作り方になります。
皆さまの参考になりましたら幸いです。
いしみず@ishimizu
3DCG制作を行っております。 CINEMA 4DをメインツールとしてX-particles、Realflow等の流体シミュレーションを使った映像表現に注力しています。UnrealEngineなんかもぼちぼちやってます。
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