【A.I.映画研究所】映画の脚本をA.I.に書かせてみた【Vol.01】


「未来の映画はすべてA.I.が作る」など数年前から言われ始めましたが、この1年くらいでどっと現実的になってきました。A.I.のなかでもMidjourneyやStable Diffusionといった画像生成の技術は格段に進化しており、3DソフトのBlenderで作ったポーズをControlNet、Stable Diffusionを掛け合わせることで動きを指定して画像を生成することも出来ます。この技術を応用していけば、モーションデータがあればクオリティの高いキャラクターを瞬時に動かすことが出来るようになります。

ここでは急速に進化するA.I.を使ってどこまで映画を制作することが出来るの探求していきたいと思います。そんな第1回目は映画制作の基盤となる脚本をChatGPTに書いてもらいました。

ChatGPTを使って脚本を書かせる/ChatGPTの使い方

ChatGPTは既にかなり話題になってるので使った方も多いと思いますが、念の為使い方から解説します。

まずは下記のURLにアクセスしサインアップをしましょう。
https://openai.com/blog/chatgpt

"Try TryChatGPT" > "Sign up"

からメールアドレスとパスワードを決めるだけです。
サインアップが完了したら、同じく上記のURLより

"Try TryChatGPT" > "Log in"

をでメールアドレスとパスワードを入力するとこのような画面になります。

後は、画面したのテキスト欄に質問を記入すればA.I.よりチャット形式で返答を得られます。

プロのビデオグラファーを目指す学校、はじまる。入学生募集中。

PR:Vook School

A.I.に脚本のコンセプトを決めてもらう

A.I.の本来の使い方は、人間の思考を補完してもらうことですが、今回はあえて、なるべくChatGPTに思考をゆだねてどこまで物語が完成するか試してみました。

実際にこの脚本を使って撮影まで行うため、ロケ地と登場人物の人数は制約があったので「専門学校での4人の男女を主人公にした物語を考えてください」と指示しました。返答は以下の通り。


意外と各キャラクターにしっかりとドラマがありそうです。今後のやりとりを円滑にするためにも名前は早めに決めてもらうといいかも知れません。割と下手な名前が出てくることが多いです。苗字や、年齢も考えてもらいました。

具体的なセリフに落とし込む

ChatGPTに物語や脚本を考えてもらうと抽象的な返答は多く「あとはあなたが決めなさい」的に逃げられることが多いです。本来は、「自分の考えを拡張してもらう」的な使い方が正しいのでそれでいいのですが、今回はなるべく具体的なことも決めてもらいたかったのでセリフを考えてもらいました。「登場人物の教室のセリフを考えて」と質問してみました。

なんだか・・・
すごく平凡。。

物語に必要なのはハプニングです!
「このあとどんなハプニングが起こりますか?」と質問をし深掘りをしていきます。





と言ったようにより具体的になるように質問しつつ、最終的には「セリフ」に落とし込むと脚本っぽくなってきます。物足りないときには「もっとドラマチックに」など指示して盛り上げてもらいましょう。ただ、キャラクターが豹変してびっくりすることもありますが、、。他にも「ヒッチコック風に」など作風を指定することもできるようです。

完成した脚本

今回のChatGPTの考えてくれたセリフをもとに脚本にまとめたものが下記になります。ト書きが不足していた部分や柱は補足しましたが、基本的にはすべてA.I.がセリフなど考えてくれました。

https://www.dropbox.com/s/kypiesvmg0tybu7/AI%E6%98%A0%E7%94%BB_%E6%81%8B%E3%81%99%E3%82%8B%E7%84%BC%E3%81%8D%E8%8F%93%E5%AD%90%E5%B7%A5%E6%88%BF230221.docx?dl=0

今回、A.I.に委ねて脚本を作ってみた感想としては

意外と脚本には、なる!

でした。
しかし、ちょっとベタすぎたり、キャラクターが急に豹変したりと不完全な部分もありました。実際に「映画を作りまくるオンラインサロンFOLLOWING」のメンバーでこの脚本を使って撮影をおこないました。(その映像は追って公開)

映画を作りまくるオンラインサロン
https://community.camp-fire.jp/projects/view/257681

さて次回以降では画像生成A.I.でこれからアニメショーン、CGがどう変わっていくかを解説していきたいと思ってます。

ちなみに私自身は「映画はすべてA.I.が作る」という未来には懐疑的でして、映画に重要な人間味というのは人間にしか作れないような気がしてます。ただ、A.I.がどこまで作れるようになるか研究することで逆に人間にしか出来ないことも理解できるでしょうし、いちツールとしてのA.I.はこれから益々強力になっていくので、この研究を続けていきたいと思います。

コメントする

  • まだコメントはありません
4thfilm

曽根隼人@4thfilm

BABEL LABEL所属監督 株式会社Vook CCO/顧問 株式会社4thFILM 代表取締役 無印良品のパリでのプロモーション映像”TOKYO PEN PIXEL"では世界三大広告祭の一つ「ONE SHOW」や、アジア最大の広告祭「ADFES...

曽根隼人さんの
他の記事をみる
記事特集一覧をみる