【参考を探す】差別化を意識する!他のVTuberと自分を比較してみよう『VTuberノート』Vol.14

こんにちは、あまり周りで自分と同じような人を見ないジェネラリスト系のkentaxです。今回は自分と同じジャンルに属している人などを中心に、自分自身との比較という観点で考えていきましょう。

自分と同じVTuberを探す

VTuberやVLiverは既に5万人を越えると言われるようになっていますが、ジャンルはそこまで多くないので、自分自身と同じようなことをしている人は多くいます。大手企業勢も個人勢も変わらずそういった状況になっています。

多くの場合、可能な限り特化をして、他の人よりも詳しい内容で活動していくことがベターとなりますが、実際の所は特化することは難しいです。特化できない状態でどうしたら良いかを考えていきましょう。

何を基準に同じとするか

まずはあなたと同じような活動をしているVTuberがいないか検索してみましょう。その人と比べて活動内容などが自分とどう違うのか比較します。同じような、という基準はどこにあるか、という点ですが、まずは大きく活動内容を分けていきましょう。

たとえば大きなカテゴリだと下記のような考え方です。

  • アイドル
  • お笑い
  • 自己表現
  • ゲーム実況
  • イラストレーター
  • デザイナー
  • シンガー

同じジャンルにいる人を10人ほどピックアップしておきましょう。そしてその中から細分化をしていきます。今回は数が多いゲーム実況を掘り下げていきましょう。

ゲーム実況をしている人達のジャンルはかなり多くありますがおおざっぱに分けてみると下記のようになると思います。

  • 最新ゲーム:常に新発売のゲームを実況する
  • ゲーム攻略:特定のゲームの攻略や情報を発信する
  • レトロゲーム:古いゲームのみを実況する
  • ソーシャルゲーム:スマホゲームのみを扱う
  • ジャンル別:FPSやRPG、ホラーやストラテジーなど
  • RTA:リアルタイムアタック(Real Time Attack)のことで短時間でゲームクリアする
  • 大会:ゲームの大会を企画する
  • 参加型:マルチプレイゲームで視聴者が参加できる

ざっと切り分けた中でもまだまだ細分化できるものが多いです。得意にジャンル別としたものの中には、FPSやローグライク、シューティングやレーシング、など様々なジャンルを包括しています。

また、掘り下げた各ジャンル毎のRTAや大会などもある為、何をベースにするかによって、各ジャンルやカテゴリーの中でも何をしているのかが変わってきます。実際にはかなり細かい組み合わせによってできているので、少しでも似ているかもしれないと思う人はリストアップしておくとよいでしょう。

リストアップ例

調べたりする際には、実際に以下のように書き出してリストアップをするようにしておきましょう。書き出さずに、記憶だけでなんとかしようとする人が多いです。いろいろな人をみていくと最初に見た人などは忘れてしまっていたりするので、確実にリストにして時間をかけて探したことを無駄にしないようにしましょう。

実際にしっかりとしたマーケティングやアドバイザーの多くはきちんと記録と解析を行っています。リストアップをしないと、見つけられるべき情報を見失うことが多くありますので、必ず記録して見える形にしておきましょう。

例)記録の仕方

名前 チャンネル名 同一部分
Aさん AのゲームRTAチャンネル 扱っているゲームのジャンルが似ている
Bさん Bチャンネル 自分と同じ解説の仕方をしている
Cさん Cのゲームが好き 扱っているゲームのジャンルが似ている
Dさん Dのゲームやるよ! 扱っているゲームのジャンルが似ている
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違いを見つける

自分と同じジャンルや同じようなことを行っている人を見つけることができれば、次はどうやって違いを見つけるかという部分になってきます。同じことを行っているようで細かい部分では違うことが多くあります。自分の活動と似た内容の人をみつけ、似たような項目が多くある人から順にどのようなことをチェックしていけば良いか、一つひとつ見ていきましょう。

どんな項目を確認すればよいか

自分自身との違いを見つける為には、いくつかの項目に注目していく必要があります。細かく見ていくと違いなどが多くあり、自分に取り入れられることも多くあったりしますので、注意深く見ていきましょう。

チャンネル登録者数

一番分かりやすい指標になるものは、チャンネル登録者数です。人気を確認する為の1つの指標になるものです。ジャンルによって若干の差はありますが、基本的にはコンテンツがおもしろい、もしくは役立つ等であれば、チャンネル登録者は多くなる傾向にあります。

登録者数は同時接続数と再生数の計算の指標にもなりますので把握しておきましょう。

同時接続者数

二番目に指標にしたいのが同時接続者数になります。人気のある配信であればある程度の同時接続者数がいますので、そのジャンルでの平均値を知っておくと参考になります。この数がいれば安心という基準的な数値はジャンルや配信内容によって違うため、一概にいえません。さまざまな配信をチェックする必要がありますが、やはり人気のあるライブ配信には多くの同時接続数がありますので、参考として見ておきましょう。

再生数

こちらも指標の1つとなる数字です。ライブ配信を行った後のアーカイブを見にくる人がどれくらいいるのかという指標になります。動画コンテンツを扱っている場合は、再生数の数字がかなり大きな指標になります。平均的にどれくらい再生数があるのか、コンテンツによって再生数の偏りがあるかなどを見ておきましょう。

コメント率

ライブ配信の際には、同時接続者数と共に確認しておきたい部分になります。コメント率の正確な数字は取得できないかと思いますが、大凡同時接続数に対して何人(何パーセント)程度がコメントをしているかを見ることが大事です。特にコメントでのメンバー率やモデレーターの発言数など、正確な数字でなくてもいいので、把握できる範囲でイメージを記録するようにしておきましょう。

会話の仕方

コメント率とも関連していますが会話の仕方も確認しておきたい部分になります。特にゲーム実況などになるとコメント欄との会話が少なくなってきますが、実際にどういったことを話しているのか、例えばですが、どのようにコメントを拾っているか、もしくは返信しやすいことを聞いたり、コメント率を上げるような話し方をしているか等をチェックすると良いでしょう。

その他にも、落ち着いて話をしている、元気にマシンガントークをしている、あまり喋らない等、気がついたことがあれば記録しておきましょう。

配信のスタイル

配信のスタイルも確認をしておきましょう。この形式は様々な言い方ができますが、例えば参加型や企画や特定の条件でのシリーズになっている、雑談をしながらゲーム実況をしていてリスナーとのやりとりがメイン、というような大きなスタイルを把握して記録しておきましょう。このスタイル毎に改めて見てみると自分にない発見することが多かったりします。

デザインなどの差

大きく影響があるわけではありませんが、見やすい、わかりやすいというのは少なからず影響が出てきます。主に見た方がよい部分としては、人気がある人達がどのような要素を配信画面の中に入れているのか、どういったデザインを使っている割合が高いのかなど、画面を見て良いなと思うところなどを書いておきましょう。逆にデザインがよくない場合も記録しておきましょう。登録者や再生数等が近しいのに何故か印象が良くない時など、要因を確認できるので、意識して見てみましょう。

リストアップする

名前 チャンネル名 同一部分 登録者数 平均再生数 平均同接数
Aさん AのゲームRTAチャンネル 扱っているゲームのジャンルが似ている 6,500 600 60
Bさん Bチャンネル 自分と同じ解説の仕方をしている 4,400 400 25
Cさん Cのゲームが好き 扱っているゲームのジャンルが似ている 885 150 10
Dさん Dのゲームやるよ! 扱っているゲームのジャンルが似ている 1,590 1500 0 (動画)
名前 会話 コメント関連 配信スタイル デザインなど・その他
Aさん あまり喋らない あまりない。 リリース直後に長時間が多い こだわっていない、改良できるところが沢山あると思う
Bさん 常に喋っている、優しい感じ リスナーと会話している感じがある 参加型が多い デザイン素材を購入して使っている様子
Cさん 人がいるときは喋っている コメント数はあまり多くない 自分の好きなゲームができれば良いと感じた 自分で頑張って作ったように見える
Dさん 説明口調 勘違いしている部分などへの指摘が多いイメージ 動画スタイル、ツッコミが多いイメージ、攻略 フリー素材を使ってそこそこ綺麗に見えるように作っている

しっかりと調査する

リストアップした後に詳しく調査をしていく必要がありますが、調査と言ってもどれくらい調べるのが妥当なのかという声をよく聞きます。これが正解というわけではありませんが、自分が実際に調べる際に気が付いたことを書き出してみた例です。

ステータス

  • 登録:X,XXX人
  • 投稿数:XXX本
  • 月間投稿:30本
  • 平均配信時間:4時間

データからの予想

  • 技術的な部分で知ったリスナーと検索ワードで徐々に増えているように見える
  • (ゲーム名)をやっている頃に再生数の伸びが多く、画面内の同接数も20人程増えている
  • 人気コンテンツを一定期間に一度行い、リスナー数が増えている印象
  • 話の仕方については落ち着いているが、リスナーとの会話が少なく、人柄として苦手な人もいるかもしれない
  • → 再生数が上がった後の数日後に増えた同接が2/3程度減っている雰囲気
  • 実況することが少ないので、初見より既プレイ勢が残るイメージ
  • レトロゲーム以外はあまり好きじゃないイメージ
    • → 雑談を含めたレトロゲーム話をしたい新規リスナーの取りこぼしが多そう
    • → 逆に考えると登録のふるい分けができて居る可能性

印象

  • リスナーへのあいさつはしっかりしている
  • 解説箇所はしっかりしている
  • 落ち着いているので、流し見しやすい
  • あまり騒いだりせず、一緒に見ている感じ

要素

  • 解説動画がわかりやすい
  • 動画化されているものが多い
  • ヘッドフォンがカワイイ
  • 和風衣装
  • 見た目と声のギャップがある
  • 初見コンテンツが多い
  • 参加型コンテンツも多い
  • ガチゲームオタクだと思う
  • 機材の実機が豊富
  • パソコンが好きだと思う(解説するブログなどもあったので)
  • 雑談配信がない
  • コラボ配信がない

タイトル固定

  • レトロゲーム
  • 初見プレイ
  • VTuber

ここまで多くなくても、気が付いたことや真似したいことなどの要素などが書き出せれば、自分と何が違うのか気がつくことが増えてくると思います。自分に近いと思っている人や、界隈でトップクラスの人、今伸びていると感じている人がいたらぜひ書き出してみましょう。

差別化の考え方

差別化とはマーケティング用語では製品やサービスの中で優れている部分を強調していくことを指します。同様のことがVTuber活動でも考えられます。あなたと同じジャンルで活動する人達がどのような差別化を試みているのかも確認し、実際に成果が出たのかどうかなどもわかるようになるために、各項目を確認していきましょう。

自分のできることで組み合わせる

自分の自信があることやスキルを使ってすでにあるジャンルと組み合わせるが一番オススメの考え方です。
例えば、そのゲームに詳しいだけでもリスナーとしてはメリットがあります。通常より多くのことを知れたり、更に詳しいの内容を知れたりするなど、配信の内容に付随する情報の横展開や、その情報を深掘りした内容などを多く発信し視聴することによって得る知識などが増える形です。

分かりやすい例で言えば、解説系のコンテンツや紹介コンテンツなどがそれになります。例えばゲーム実況をしながら、あまり知られていない裏技の話だったり、その話にまつわる昔話や由来などを深掘りするなどするとリスナーが更に興味をもって視聴してくれるようになります。

付加価値

ゲーム配信の参加型などのように、ただ配信を見るだけでなくリスナーも参加することによってその場にしかない付加価値を付けることができます。この付加価値があることによって、更にコアなリスナーとして見て貰えたりするようになります。

参加型などで特定のゲームなどはフレンドコードの登録などでリスナーとの距離が近くなることもあるので、フレンド登録は一時的で、その後は解除するなど、タレント活動をしている上では身を守るためにもしっかりとした距離感を保つことは忘れないでください。

ブランド化

ブランド化することも1つの差別化となります。わかりやすい例で言うと企画のシリーズ化などがわかりやすいところです。例えば「マインクラフトで建築をする」だけですとライバルも多いですが、「マインクラフトで女性らしいメルヘンな国を作る」のように複数の項目を組み合わせたことを続けていくことで、ひとつのブランドとして成り立っていきます。

ただこのブランド化は何かしらのキーワードをベースにしなければ検索されることがないので、先ほどのマインクラフトの例で言うと、マインクラフトの第二キーワードレベルにある「建築」に関連するものである必要があります。もしくは建築の後に続く「かっこいい」「カワイイ」「作り方」などのキーワードに紐付いたものでも良いかもしれません。

キーワードのレベルが下がる毎にブランド化させることは容易になりますが、検索ワードにならない分、Twitterや外部からの流入を増やすための施策などは必要になります。

ニッチな領域を探す

差別化の中で難しい部類に入るものですが、人気コンテンツをベースにしたニッチな層を探す方法です。内容によっては全く当たらないこともあるので、十分な調査を行うことと、もし当たらなかった場合のフォロー策を考えておくなどが必要です。

ニッチな領域としてわかりやすい例は、キャラクター縛りプレイや条件をつけたプレイなどですが、逆に評判が悪いゲームのみを扱っていくなども1つの選択肢です。ただし、元々面白くないという評判などがあるゲームなどは、本人のトークなどで面白おかしくしていかないといけないので、技術的にも難しさがあることは理解した上で行ってください。

自分らしさを大切に

自分と同じジャンルで多くの人が試行錯誤をして、差別化を探しています。しっかりと調査をして行っている人もいれば、たまたまそういうことをしたいと思って動いている人もいます。実際にニッチなことをしたくて始めた人もいれば、調査の結果その方向で行くと決めた人もいます。

この部分で難しさが出てくるところなのですが、あくまでも自分自身でその内容をできるかどうかという部分が大切です。付加価値をつける部分などが特にそうですが、あなた自身のスキルや知識を伴うコンテンツは専門性が求められます。それはつまり正確な知識を伝えることを心がける必要があります。自分自身が専門家になるつもりで活動していく必要が出てきますので、事前調査や事実の裏付けも必要でしょう。ふだんから知識をインプットしていくと良いでしょう。

差別化をすることは大事ではありますが、とらわれすぎも良くないと思います。まずは自分自身が続けられる内容を考え意識することで、それを続けた上で他者とは違う点を発見しつつ、それをうまく活かしていくと良いでしょう。

終わりに

今回は自分と同じVTuberと比較して、改めて自分を再発見する感じになったと思いますが、実際にリストアップして、頭の中だけで考えていることを減らし、データとして視認できそれを確認していくことが大事だと気がつく人も多かったのではないでしょうか。自分自身が考えている以上に頭の中だけで考えてしまっていることが多いので、こういった項目は頭の外に出して考えるようにしましょう。


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2023年3月22日公開予定

  • VTuberkentax(ケンタックス)

    クリエイティブユニットLUVCO主幹。同人レーベルhpt**にも所属。作詞・作曲・編曲やリミックス、グラフィックデザインからWebデザイン、UI/UX関連、WPやMTなどのCMS、Webサーバ関連、テクニカルを含むディレクションとマーケティング、写真撮影と動画撮影や動画制作とか、企画・プロデュース、インフラ整備やPCカスタマイズとか会計や経営補佐など多岐にわたって活動している。

  • Web:https://kentax.net/

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